野田佳彦幹事長は4日、石川県を訪れ、衆院の公認内定候補予定者である田中美絵子・党石川1区総支部長、近藤和也同第3区総支部長とそれぞれ面談し、激励した。

 一連の日程後に記者団の質問に答えた野田幹事長は、石川県訪問の目的について、「石川県は1区の候補予定者も3区の候補予定者も必死に頑張っていて、本当に素晴らしい2人なので、党本部としても後押しをし、何としても国政に復帰して欲しいという強い思いで激励しに来た」などと話した。

 石川2区の候補者擁立についての考えを問われ、「空白区を埋めていくという基本原則の下で、いま全国で擁立作業を行っている。2区ももちろんその対象だ。もともと3選挙区とも現職議員がいたところであり、何としても候補者を決められるよう頑張りたい。やはりしっかりと国政選挙で戦っていくには地方組織を充実しなければならない。鶏と卵みたいな話だが、当面、近いのは国政の衆院選挙だから、そこで良い戦いをすることによって、それが次の地方議会に挑む人が増える状況を作っていくきっかけにしたい」との意向を示した。

 カジノ法案について与党側が週明け火曜日に衆院本会議での可決を目指して動いている点についての考えを問われ、「(ギャンブル・賭博に関する法律でギャンブル依存症の問題など)これだけ論点のある議員立法を、わずか6時間で審議を打ち切って決めてしまうのは、あまりにも強引さが目立ちすぎる。(カジノ法案を推進する)議員連盟のトップだった人が安倍総理だから、国会のことは国会でとかという話ではない。そこまでやりたいのだったら閣法で出すべきだと思う。そうしたことも含めて、本会議で採決しようというのはとんでもない」と述べ、賭博に関するような法律を内閣提出ではなく議員立法として提出させ、しかも拙速な議論で結論を出そうとする安倍政権の手法に懸念を示した。野田幹事長はまた、「逆に言うと、会期が延長され、党の中で議論する時間もできたので、まさに中身についてどうするかは党内の議論の結果を待ちたいと思う。来週のどこかでは政調で議論すると思う」と述べた。

 プーチン・ロシア大統領の訪日が迫る中、訪ロした岸田外務大臣に対してロシア側が領土問題に関してかたくなな態度を変えていない現状をどう見るか問われ、「ウクライナの対応なども見て、ロシアが領土問題でそう簡単に柔軟になると私は到底、思っていなかった。まだ予断を持って言う段階ではないが、やはり厳しい対応なんだと思う。そこで前のめりになって経済協力ばかりを打ち出して、食い逃げされるようなことは控えた方が良いと思う。冷静に議論して欲しい」などと考えを語った。