野田佳彦幹事長記者会見

2016年12月12日(月)15時02分~15時38分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=4si6pTZOWEE


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○終盤国会・重要法案の審議について

【幹事長】
 衆議院では、「年金カット法案」、TPP、そして「カジノ法案」、残念なことでありますが、それぞれ強行採決をされてしまいました。
 そうした中で、今国会の会期末が14日・水曜日と迫ってきております。参議院で今、「年金カット法案」と「カジノ法案」の審議が行われている最中であります。まだ途中でありますが、例えば「年金カット法案」、依然として試算等が不明確であるということ、そして「カジノ法案」については多くの国民の皆様が心配されているギャンブル依存症の問題等の対策についてなど論点がたくさんあり、その不安や疑問が解消されている状況ではないと思います。
 政府・与党がどういう対応をしてくるかはまだわかりませんが、引き続き丁寧な審議が続けられるように強く求めていきたいと思いますし、この点については野党間の連携もしっかりと強めながら対応していかなければいけないだろうと思います。
 現時点で、今どうのこうということではありませんが、いざという時にはあらゆる手段を排除することなく、今申し上げたことを貫徹できるように頑張っていきたいと思います。

○「駆けつけ警護」任務開始・自衛隊員救急救命法案の審議について

【幹事長】
 本日から南スーダンに派遣されている自衛隊に「駆けつけ警護」の任務が付与されて、それが実施できるという日になりました。安全確保の措置が十分に講じられていない中において、極めて憂慮すべき事態ではないのかと私は心配しております。
 米軍等においては、例えば負傷した時には10分以内にどういう処置方針を決めるかが大事だと、1時間以内にはきちっとその処置をする、そのための医療用キットなどを持たせている。特に、命だけではなくて、目や手足を守るための対策などもしっかりと学習した対応をする。
 そういう医療体制の整備が十分できていない中で、安全確保措置がとられていない中で、「駆けつけ警護」という新たな任務を行わせることについては、極めて危険性が高いのではないかと思います。
 そこで我々は、議員立法として自衛隊員救急救命法案を提出しておりますが、この成立を一日も早く実現することが大事だと思います。そのためにも与党にも協力に呼びかけをしていかなければいけないと考えています。


■質疑

○IR推進法案の審議について

【日本経済新聞・林記者】
 「カジノ法案」に関して、参院の内閣委員長は難波奨二さんが務めているが、与党が検討している「中間報告」式というのは、幹事長はどうお考えか。

【幹事長】
 難波委員長、中立公正にこれまで審議をされてきていると思います。その中立公正な審議の持ち方を原則としながら、引き続き、審議がまだまだ必要だと思いますので、そうした委員長としての運営をしていただきたいと期待をしています。
 「中間報告」というやり方は、これは異例のやり方です。平成に入ってから4回ほど、参議院では「中間報告」というやり方をしていますが、極めて乱暴な国会運営の典型的な事例だと思います。それを与党が検討しているのかどうかわかりませんが、それは委員長を解任することと同じぐらい、むしろそれ以上に乱暴な国会運営につながると思います。あってはならないと思います。

【TBS・牧野記者】
 「中間報告」について、委員長解任以上に乱暴なやり方だということは、そういった手法に出た場合には不信案を提出せざるを得ないと。

【幹事長】
 そういうことはやってはいけない、断じて許せないということです。まだ、その先を語る段階ではありません。

【フリーランス・安積記者】
 IR法案について伺いたい。ギャンブル依存症が大きなトピックになっているが、潜在的に536万人いるという厚生労働省の推計がある。幹事長は、もしIR法案が、このまま実施法も成立してIRが実施されたら、この潜在的な数が増えるとお考えなのか。それとも潜在的な数のうちの実際の罹病者が増えていくとお考えか。

【幹事長】
 この議論は、今の国会で審議している法案が通って、実施法も通ってと、そういう二段階を飛び越えて議論することではなくて、五百数十万人もギャンブル依存症の方がいらっしゃる中で、さらにどういう影響が出るかということは今のうちによく検討しなければいけない。そのためにも、ギャンブル依存症は厚生労働省が所管ですから、内閣委員会だけではなくて厚生労働委員会とも連合審査をやって議論を深めるということを最初のうちからやっていかなければいけないのではないかなと思います。

【朝日新聞・松井記者】
 冒頭、野党の連携を深めなければならないとおっしゃっていたが、今後、IR法案の対応をめぐって4野党の幹事長・書記局長会談の調整状況は、現段階ではいかがか。

【幹事長】
 不信任云々というのは、ちょっとまだ日が高い。執行役員会で参議院での動きなどをよく見ながら検討して、その上で野党4党でどういう協議を持つか、幾つかの段階があります。今はまだ何か言及する段階ではないのではないかと思います。

○野党連携・市民との連携について

【朝日新聞・松井記者】
 先週、4野党と市民団体との意見交換会が開催された際に、幹事長が、皆さん市民団体の方々との会話を通じて共有できる部分が非常にある、ということをおっしゃったそうだが、具体的にはどういった点で一致点・共有点が見出せそうか伺いたい。

【幹事長】
 市民連合との意見交換の中でペーパーを拝見させていただきましたが、項目とか中身を見ると、参議院選挙の前に合意したというか、各党の党首が署名をした文章・項目に非常によく似ているものが多かったことが、感想として「多くのものを共有できる」という言い方をした。個別に一つ一つということではなく、全体的な印象です。

【フリーランス・上出記者】
 4野党の連携について、「赤旗」などを見るとかなり評価が高いというか、4野党の連携について力を込めている感じだ。野田幹事長からご覧になって、特に志位さんも含めた共産党の今のそういう方向性・動きについて何か違和感を覚える点はあるか。

【幹事長】
 私、「赤旗」を読んでいないので。違和感も何も持たないです。

【フリーランス・上出記者】
 「赤旗」というよりは、要するに今の動きということで、4野党連携に対しての共産党の動き、方向についてお感じになることは何かあるか。

【幹事長】
 連携をしようというお気持ちは感じます。我々もそれは同じです。自由党も社民党もそうだと思います。特定の党が特別に、という感じでは受け止めていません。

【フリーランス・堀田記者】
 金曜日に市民連合の方達と話をされたが、鹿児島の三反園知事だが、ある意味で民進党も推した。ところが最初と全然違っている。これは安倍さんと自公を嫌いな市民達が推したわけだが、とにかく裏切りというか。こういったことがあると、これからも野田さん達と共産党、野党と市民連合との話し合いにもいろいろ影響があると思う。三反園さんが当選した時のことを、長野で当選した杉尾さんなんかが、鳥越さんを出す時にそのように言って、鳥越さんも、三反園も反安倍で頑張っている、杉尾も頑張っている、おれが出なきゃいけないとか言ったが、今の段階になって完全に裏切りになっている。昨日の毎日新聞も社説で書いているので、これはまさに的を射たことだと思うが、三反園さんが立候補した時には野田さんは執行部ではなかったが、これからの市民連合と手を結んでやるということに対しては非常に影響がある。一度三反園さんを呼んで話をする必要性があると思うが、いかがか。

【幹事長】
 三反園さんが選挙中おっしゃっていたことと、今の動きとでは、乖離が出てきていることを不信に思っている鹿児島県民の方が多くなっていることは私も承知はしていますが、そのことと、今、野党が連携し市民連合と対話をしていることと、直結する話ではないと私は思います。やはり鹿児島の問題もあるし、三反園さんという個人の特性もあるでしょうし。それを一緒くたで考えて、三反園さんを私が呼んでどうのという話ではないと思います。

○郵政事業にかかる税制措置について

【通信文化新報・園田記者】
 総務省が求めていた日本郵政グループの税制改正が与党の(税制改正)大綱で認められなかった。民進党も同日に郵政支援の議連を開催していたが、3事業のユニバーサルサービスを維持するための国の支援措置の必要性についてどのようにお考えか。

【幹事長】
 内の動きを把握していません。

○生前退位をめぐる議論について

【産経新聞・山本記者】
 皇位検討委員会の現状の検討状況と、成果物のできぐあいや、公表するのかしないのか、現状について伺いたい。

【幹事長】
 累次にわたりまして有識者からのヒアリングを皇位検討委員会で行ってまいりました。一方で、(政府)有識者会議もヒアリングを行いながら、これから論点整理に向かうという段階です。その動きをずっと横目で見てまいりましたが、そろそろヒアリングは一区切りがつきます。14日が最後だと思いますので、それを一つの区切りとして、これまでの会議を振り返りながら中間報告を取りまとめていきたいと思います。
 中間報告を、日程は今調整中ですが、おそらく来週の21日になると思いますが、常任幹事会に報告するという手順でいきたいと考えています。

【北海道新聞・金子記者】
 天皇陛下の退位問題に関連して、野田幹事長は総理時代に、皇室典範改正の可能性も含めて、政府として女性宮家の創設を検討するような方向性を打ち出していた。現安倍政権の一連の議論ではこうした論点は省かれ、そもそも皇室典範改正自体にも消極的なような空気感もある。野田幹事長の皇室典範改正への考え方や、とりわけ女性宮家創設への現在の考え方はどのようなものなのか、あらためてお聞きしたい。

【幹事長】
 中間報告がまとまる直前ですから、私が個人的な意見を今述べると、その報告を台なしにしてしまいます。私の考え方も入れていただきますが、その報告をもって党の方向性としてご理解いただきたいと思います。

【読売新聞・藤原記者】
 ヒアリングだが、全体で7人程度ではないかと思うが、この人選、どういう基準でこの人達を選んだのかということと、7人くらいという規模についてはどういった理由があったのかお聞きしたい。

【幹事長】
 なるべく国会開会中にヒアリングを進めていきたい、そのスピード感で日程調整をしてきた中で、結果的には人数が7人程度になったということです。
 人選は、基本的には長浜博行委員長初め事務局中心にご依頼をいたしましたが、あの8月8日のビデオのメッセージ、陛下の「お言葉」を十分そんたくする立場で、ご意見をいただく方を中心に選んでいると思います。

【朝日新聞・松井記者】
 野田幹事長としてはこれまでもこの問題にはずっと取り組んでこられたと思うが、今回、民進党として7名程度の方々からヒアリングをして新たな気づきというか、「そういった視点もあるのか」という、何か新たに得られたものはあったか。

【幹事長】
 いっぱいありました。私、ほぼ皆勤で出ていますが、その都度、それぞれのご意見には勉強になることがいっぱいありましたが、自分の持っていた、思い描いていた方向性に確信を持ったということです。

【TBS・牧野記者】
 確認だが、常幹で報告した後に、その中間報告というのは公表されるのか。

【幹事長】
 会見でご説明をしようかなと。その段取りはこれから決めていきたいと思いますが、完全にクローズでということではなくて、中間報告については外に向けても明らかにするようにはしたいと思います。

○日ロ首脳会談・総理の真珠湾訪問について

【フリーランス・上出記者】
 安倍首相関連の動きだが、15日にいよいよ日ロ首脳会談、それから27日に真珠湾に行かれるという中で、いろいろな思惑はあるのだろうが、今、支持率が高くなってきて、日ロについては当初よりトーンが後退しているが、真珠湾訪問で支持率が上がるだろうと。これで年明けに一気に解散へというような動きが浮上しているが、一連の政府・与党のこういう動きと、それを見守る民進党としての押さえどころを幹事長としてはどう感じているか。選挙のことも含めて伺いたい。

【幹事長】
 日ロについては、どういう話し合いの結果になるかはよく注意深く見ていきたいと思いますが、真珠湾に行かれること自体は、それは評価をすることだろうと私は思います。
 その先の、1月にも随分、外交日程を組んでいらっしゃいますが、ただ、気をつけなければいけないのは、活発に外に出て要人と会っているという姿を見せることによって、その成果がどうなっているかという検証がされないままに、「頑張っているな」という印象だけ与えてしまっていることが支持率につながっている可能性があります。やはり大きな節目の会談などがあれば、しっかり国会で集中審議をしたり、やはり検証するということを並行してやっていかなければいけないのではないかなと思います。

【フリーランス・上出記者】
 オバマさんが広島に来たので実現したのだと思うが、状況が全然違うが、真珠湾に総理が行くとか、総理時代にそういうことを論議したり思われたり必要性を感じたことはあったか伺いたい。

【幹事長】
 広島に米国の首脳が来ていただくようにしたいというのは、民主党政権下でもずっとありました。特に、最初の鳩山政権の時の岡田克也外務大臣がその思いを強く持っていたので、当時の駐日大使に初めて広島に行っていただく努力をされました。その大使の、まさに広島訪問等々の蓄積があって、オバマ大統領の訪問につながったと思う。一つの内閣が思いつきでやることではなく、政権のいろいろな営みの続きの中で出てくる、それがたまたま安倍政権だったということもある。そういう面はぜひ皆様にも共有していただければと思います。

【北海道新聞・金子記者】
 15日、16日に日ロ首脳会談があるが、政府への期待と注文をあらためて伺いたい。

【幹事長】
 せっかくこうやって協議をするわけですから、何らかの前進があることを期待したいとは思います。
 ただ、期待をしながらも、留保しなければいけないのは、やはり大事な原則はきちっと守った上で協議するということであって、例えば領土に関しては、北方4島の帰属の問題をちゃんと確認した上で日ソ平和条約を締結と、そういう前提がありました。やはりこの鉄則を守ることだと思いますし、「共同経済活動」云々なんていうのも出てきていますが、それについても法に基づいた我々の法的な立場、主権、そういうものをとベースに置いた議論にするということだと思います。
 あとは、ミサイルを向けられている。それは厳しく、面と向かった時でもあらためて抗議すべきではないでしょうか。それを放置したまま資金協力ばかりやったら、形態は、脅かされてカネ出している、そんな姿に見えませんか。おかしいですよ、それは。だとすると、やはり原則として、ミサイルを向けて配備している、これは対応できないミサイルですから、それについては厳重に抗議をするということをやらなければ、ちょっと俗な言い方ですが、なにか脅かされてカネ出しているように。やはりそういう基本を押さえて交渉してほしいと思います。

【フリーランス・上出記者】
 ミサイル配備というのは、先日北方4島に配備されたあのミサイルのことを指しているのか。

【幹事長】
 そうです。

○原口議員の難病公表について

【テレビ朝日・原記者】
 原口元総務大臣が、難病(に罹患していること)を公表し、与野党を超えてエールが届いているが、幹事長からももし何かあれば一言お願いしたい。

【幹事長】
 入浴中に骨折されたという報告は上がっていたのですが、難病が原因だったということをこのたび告白されて、率直に言って私も大変驚いております。早く骨折を治されて、一日も早く仕事に復帰してほしいなと心から思います。
 告白されたことの勇気には大変感銘を受けました。そういう体の状態がありながらも、それでも彼はガッツのある国会議員ですので、国会議員としての職責は必ず果たしていくだろうと思います。その点について、安倍さんからも激励がありました。そのことについても感謝したいと思います。

○党首討論について

【日本経済新聞・林記者】
 先週の党首討論について、幹事長は経験者として蓮舫代表にどうアドバイスされたのかあらためて伺いたいのと、それについて蓮舫代表が実行されたとお感じになっているかどうか伺いたい。

【幹事長】
 いろいろな場面で、私だけではなくて、何人かのチームで一応いろいろな想定をやったりもしました。そういうものも基本的には全て踏まえられた党首討論をされたのではないかと思います。初陣としては十分満足な討論だったのではないかと思います。

【日本経済新聞・林記者】
 キャメロン前英国首相から、幹事長が教えていただいたという件については。

【幹事長】
  総理在職中、当時のキャメロン英国首相が訪日された時に、公邸で随分といろいろな議論をしました。その時に、QT(党首討論)本場の国ですから、キャメロンさんは何回も党首討論をやっているわけですから、私にもコツをアドバイスしてくださいと申し上げましたら、一つには、バナナをちゃんと食べておけと。これは例えですが、おなかをちゃんといっぱいにしておいたほうがいいよと。
 それから、直前に甘い紅茶を飲んだほうがいいよと。リラックスしたほうがいいと。これが二つ目。
 三つ目は、これはテクニカルなことなので。今の(二つ)はある種“おまじない”ですが、三つ目は実践的なことを教えてくれたので、蓮舫さんにはお伝えしましたが、ここで言うと安倍さんに伝わっちゃうので、三つ目は申し上げられません。

○福島第一原発事故処理費用の増大について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 5年前の12月、総理であった野田さんは1F事故の収束宣言をなさった。その当時の処理費用は5兆円台。3年後に11兆円。今になっては21兆円だ。これだけ国民負担が増えるのは異常なことだが、あの当時の資源エネルギー庁や経産省が間違った情報を出していたから収束宣言を出したのではないかと私は率直に思うが、そこに行政の責任がなければおかしいと思っている。あの収束宣言を出した当時の野田総理は、この処理費用の極大化についてどう受け止めているか。それを受けて、玄葉さんのところの(エネルギー環境調査会)は年内に何か出てくるのかどうか、そのことも伺いたい。

【幹事長】
 収束宣言というか、(原子炉が)冷温停止になった時に、一つの区切りとしての宣言をしています。
 そのことと、廃炉などに伴う費用がだんだん膨らんできていることとはちょっと違う話だと思いますが、だんだん、よく理由がわからずにコストがかさんでいくことについては私も今大きな疑問を持っています。それは正確に、わかるように、よく説明をしてもらわなければいけないし、その役割を政府は果たしていないのではないかと思います。その点については同感であります。
 三つ目は玄葉調査会ですが、これは当然のことながら、工程表づくりに今取り組んでいただいておりますが、年内に方向性は出していただくことになっています。これは間違いなくやっていただきたいと思います。

○「提案路線」民進党提出の議員立法について

【時事通信・岸本記者】
 会期末目前ということで、「提案路線」の評価、率直な感想を伺いたい。

【幹事長】
 せっかく会期を延ばしたわけですから、長時間労働規制法案であるとか、先ほど言った自衛隊員救急救命法案だとか、与党にも理解してもらって成立させたい法律が多々あったのです。それはたぶん「カジノ法案」などよりもずっと緊急性があって、必要性のあるものだと思いますが、残念ながら、現時点においてはその議論が進んでいないことをまことに残念に思っています。

【時事通信・岸本記者】
 そういった対案を出されたということだが、「提案路線」に対する国民理解というのはどのくらい進んでいると幹事長はお感じになるか。

【幹事長】
 理解がどれくらい進むかはわかりません。でも、出し続けなければいけないと思いますし、例えば、今日ご質問いただいていませんが、(政治分野における)男女共同参画の推進に関する法律案を4党で出した。最初は自民党が呼応していなかったけれども、最終的には我々の「提案路線」、この間の党首討論でも蓮舫代表が取り上げ、それで与党も動かざるを得なくなってきた。実現する方法についてはもっと我々も知恵を出していかなければいけないと思っています。

【朝日新聞・松井記者】
 政治分野における男女共同参画推進法案について、今日この後、民進党内の部門会議で、法案の対応についてあらためて検討されるが、文言が、自民党が提出したものと4野党が提出したものと、「同数」とする4野党案と、自民党案は「均等」ということで、文言に違いがある。自民党側は野党に対してその内容の協議を提案してくると思われるが、民進党としてはその協議要請にはどのように応じるか。

【幹事長】
 それを部門会議でご議論いただきたいと思いますが、先ほど言ったように、もともと中川正春さんとか超党派で頑張った人達が、また自民党を説得したからこういう協議できる動きになった。しかも蓮舫代表が党首討論で扱ったから、安倍さんも前向きに答えざるを得なくなったということの結果だと思います。 中身は部門会議の中で詰めていただきたいと思います。

○東京都議会議員選挙について

【日本経済新聞・林記者】
 小池都知事が、次の都議選に候補者を擁立したいという考えを表明したことについて、蓮舫さんも、協力できるところはしていきたいとおっしゃっているが、幹事長の考えを伺いたい。

【幹事長】
 小池さんがどういうスタンスで都議選に候補者を擁立していくのか。それは当然自分の、与党というか、小池都政を支える人達を増やしていきたいというお気持ちなのだろうと思いますが、全選挙区に立てられる状況なのかというと、よくわかりません。そうでない場合に連携の可能性などがあるかどうかについて、おそらく蓮舫代表は発言されたのだろうと思いますが、まだ流動的なので、私から今どうのこうのと言う段階ではありません。

○今年の漢字「金」について

【文化放送・山本記者】
 「今年の漢字」が発表され、「金」という字が選ばれた。野田幹事長にとって、今年1年を表す漢字は何なのか、それから民進党にとっての1年を表す漢字が何かあったらお聞きしたい。

【幹事長】
 そんなにポッと浮かばないですよ、急に言われても。
「金」は縁がないなと。ただ、オリンピックで金メダルを取ったり、頑張ったということなのかなという印象です。私の今年は、「金」ではなくて、「忍」。
(「忍耐の忍か」という声あり)「忍」です。