蓮舫代表ぶら下がり会見(愛媛県松山市内ホテル)

2016年12月28日(水)15時頃から
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)
(愛媛県第1区・富永喜代公認内定候補者出馬会見後のぶら下がり会見部分抜粋)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=rMsF57rcN_I


■質疑

■質疑

○愛媛1区・富永喜代さんの公認内定について

【朝日新聞】
 今回の候補者の擁立の件で。野党共闘が前回の参議院選挙でもかなりの効果を示したが、共産党は共闘路線を打ち出していて、ここ愛媛でも共闘できるところはしていきたいというような方針を出されている。今回、1区で公認候補を出されるということで、共産党も出されていて、重なってくることがあるが、野党共闘に関してどのようにお考えか伺いたい。

【代表】
 今週の月曜日(26日)に4野党幹事長・書記局長会談を行いました。そこで確認したことは、市民連合のみなさんから要請をいただいている政策に対して、4野党でワンボイスでしっかりまとまっていくことができるのか、その要請に(対する回答を実務者で協議する中で共通して出せる方針)返せるスローガン・政策を実務者会議でまとめていきましょうということ。そしてもう一つは、実際に小選挙区での候補者の調整を始めていきましょうというところまで決まりました。
 全て一様に、というのはなかなか難しいし、地域柄、あるいはさまざまな候補者のそれぞれの事情もありますので、それこそオーダーメイドで選対委員長・幹事長のもとで4野党で実務者協議を進めていきましょうということになっています。
 まさに今日、我々の仲間の富永喜代さんを擁立させていただきましたので、ここも調整が可能なのかどうなのか、政策も含めて実務者に委ねていくことになります。

【愛媛朝日テレビ】
 先ほど、愛媛1区は最も重点選挙区として応援に来たいという話もあったが、重点選挙区として捉えられている理由と、富永さんに特にどういったことを期待されるかお聞きしたい。

【代表】
 先の臨時国会、強行採決の連続でしたが、その中でも「年金カット法案」の強行採決は、これを是としていません。今、年金を受給している方、あるいは、これから年金を受給する、まさに今、保険料をお支払いになっている方、全てに影響のある年金が下がっていく、その可能性のある法律案です。それをわずか19時間の審議で打ち切って強行採決とは、国民に対して説明になっていませんし、むしろ社会保障の信頼そのものが揺らぐ、政府あるいは与党の間違った国会運営だったと今も思っています。
 実際に昨日(27日)、我々の参議院の厚労委員会の求めに応じて試算を厚労省は提出してきました。実際に年金はカットされるし、前提が、賃金が上がり続けるという、信じられない試算が出てまいりました。
 そういう部分では、やはり現実的な信頼できる社会保障制度を打ち上げていくというのは、私達民進党のまさに中心軸の政策でありますので、現役の医者である富永さんが自分の経験から、医療費を削減することができる。間違った前提を置いた年金のカット、あるいは医療費のしわ寄せというものを国民に押しつける前に、医者として「厚生労働省がこう変えればできる」ということに誰よりも精通している。その部分では、私達のまさに安心できる医療、介護、あるいは年金、育児の部分を、現役の医師の立場でしっかり訴えていくことができる適任の候補者だと思っています。

【読売新聞】
 今日こちらに蓮舫さんが来られた、あるいは馬淵さんが来られたことの意味というのを、どう考えたらよろしいか。

【代表】
 それだけ大切にしている選挙区だと、ぜひ認識してください。  特に、この愛媛は夏の参議院議員選挙、私達の仲間の永江孝子さんが、現職の自民党の候補者に8000票まで接近いたしました。残念ながら惜敗しましたが、やはり正しいというか、共鳴をしていただける政策をしっかり打ち出せる力強い候補者がいれば、ここは勝っていくことができる県だと思っています。永江さんがおられた1区を、やはり同じ女性の力強い候補者に譲っていくというのを、党本部としても全面的にバックアップしたいと思っています。

○「FOR NEXT」キャンペーンについて

【読売新聞】
 代表は11月下旬から地方を回り、「FOR NEXT」の視察をいろいろ行われていると思うが、あらためて「FOR NEXT」という取り組みにかけている代表の思いと、今後、党の政策にどのように「FOR NEXT」の活動を反映させていくか、考えを伺いたい。

【代表】
 今日の、この愛媛1区の総支部長に富永さんが、公募で手を挙げてくれた。その思いは「FOR NEXT」です。このまま人口減少が続いて、高齢者の方達が医療を財政的な理由で受けられなくなるのではないか。この国の持続可能性というものに富永さんは不安を覚えている。自分ならば変えることができる、次世代に医療を紡いでいくことができるという、しかも相手は現職の厚生労働大臣ですから、大変勇気ある挑戦を持った女性総支部長です。
 こうした仲間がいるからこそ、次の世代に残していくもの、紡ぐもの、それは負担や借金ではなくて未来だという思いを、「FOR NEXT」のキャンペーンで、私自身が地域を歩いて、その人達の声を伺うことによって、政策にしっかり反映して、仲間と思いを共有して、しっかりと次の総選挙で勝っていきたいという、その私の力強い礎になっています。

○安倍総理の真珠湾訪問について

【朝日新聞】
 本日、安倍総理がハワイでオバマ大統領とともにアリゾナ記念館で献花された上で、談話を発表された。代表も先ほど声明を発表されていたが、この訪問についてあらためて受け止めと、一部では「反省」というような言葉はなくて「未来志向」ということを強調した内容になっていることについて違和感を覚える方もいらっしゃったようだが、その点についてはいかがか。

【代表】
 まず、真珠湾において安倍総理が「和解の力」、そしてしっかりと戦争の犠牲者を追悼し献花をされたこと、率直に評価をさせていただいております。やはり「不戦の誓い」、二度とあのような戦いを起こしてはならないんだという、今を生きる私達の次世代への責任という部分では、私は評価をしています。
 オバマ大統領が、「核なき世界」というものを中心にまとめていこうとした、これまでの8年間がありました。その中の一環として広島にもお越しをいただいた。そして今回、両首脳が真珠湾で「不戦の誓い」を、互いが誓い合ったという、この一連の作業は、我々民進党も平和を求める政党でありますから、同じように求めていきたいと思っています。
 他方で、ドイツ、あるいは少し前のフランスの悲惨なテロが、やはり後を絶っていません。今、世界というのは「力には力を」ではなくて、話し合いによる、そして平和をつくっていくんだという大きな流れが出てきていると思います。日本がやるべきことは、まさに「和解の力」というのであれば、日本が率先して、力を誇示するのではなくて、話し合い、国際協調、平和をつくっていく必要性があると思っていますので、例えば集団的自衛権に踏み込むかのような安保法制の進め方や、5年連続で防衛費を増やしていくという方向、あるいはアメリカの次期大統領が核に再び、力を誇示するかのような発言をされていることには、とても残念な思いがありますので、今回の両首脳の会談でこの部分の確認もしっかりしていただきたかったと思っています。

【共同通信】
 「謝罪」の表現や「反省」というのがなかったことについては、どのように感じられるか。

【代表】
 特に安倍総理はこれまでも「未来志向」を掲げてこられていますので、安倍総理のメッセージというのはこういうものだと思います。
 確かに「謝罪」を求める方、あるいは「反省」を求める方、多様な声がある中で、おそらく独自のご判断をされたのだと思います。
 いずれにせよ、やはり75年目のこの12月に、真珠湾で日本の総理大臣があの「不戦の誓い」を世界に発した、メッセージの重さというものは評価をさせてください。

○今村復興相の靖国神社参拝について

【共同通信】
 今日、今村復興大臣が、(真珠湾で)日米首脳が慰霊された直後に、靖国を参拝した。タイミングとして疑問の声が上がっているが、それについてはどのように受け止められるか。

【代表】
 なぜこのタイミングなのかということを、やはり私自身も感じざるを得ません。確かに、大戦に対するいろいろな思いがあることさえも否定することはいたしませんが、今日はまさに日米両首脳が真珠湾、75年前に思いをはせながら、「不戦の誓い」あるいは「和解の力」ということを総理自身もメッセージとして発した直後ですから、自民党の中あるいは政権の中が一枚岩ではないのかなという部分に、若干不信感を覚えています。