蓮舫代表年頭記者会見

2017年1月4日(水)12時10分頃~
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Hf-rh_5upVM


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○年初に当たり伊勢神宮を参拝

【代表】
明けましておめでとうございます。  今、伊勢神宮を参拝させていただきました。静かな気持ちで、熱い思いを持って参拝をさせていただいたところです。
 まず、我が国の繁栄、安定、平和、そして国民の豊かさをお祈りさせていただきました。
 そして、今年は酉年でございます。24年前の酉年は政権交代、12年前の酉年は郵政解散。必ず、大きく政界が動く年だと思っております。その中で民進党が羽ばたける、そうした1年にしたいという思いを持って、参拝をさせていただきました。


■質疑

○伊勢神宮参拝について

【三重テレビ】
 民進党が発足してから新年の伊勢神宮は初めてだと思うが、あらためて代表として伊勢神宮、外宮さん・内宮さんを参拝されて、どういうふうにお感じになったのかお聞きしたい。

【代表】
 先ほど岡田克也県連最高顧問から伺いしましたが、民主党時代で2003年、菅直人さんの時から始まっていると伺いました。一つ一つ積み重ねることによって、前任の代表が積み重ねてきたものをどうやって大切に守っていくことができるのか、これを常に考えていきたいと思います。
 特に今年は民進党になって最初の伊勢神宮への参拝でございますから、維新の党、そして民主党、それぞれが積み重ねてきたよきところ、改革に重きを置いたところ、それをしっかり代表として受け止めて、気持ちを新たに、今年は羽ばたく年にしたいなと思って参拝をさせていただきました。

○次期総選挙・野党連携について

【中日新聞】
 先ほど、酉年は政界が大きく動くというお話があった。昨年の参院選では野党共闘ということが大きく話題になったと思うが、解散・総選挙になった場合の野党共闘ということを、蓮舫代表はどのようにお考えか。

【代表】
 去年末の4野党幹事長・書記局長会談において確認しましたが、まずは政策、ともに掲げる旗、これの詰めの協議を政策担当者で始める実務者会議を設けることで合意をしました。あわせて、各選挙区において、でき得る限りでどのような協力ができるのか、実務者で詰めていく作業に入ることを確認しました。今も幹事長を中心に、選対委員長を基軸に4野党で調整を始めているところです。
 ただ、いずれにしても解散・総選挙、これは政権を担う戦いでありますので、「できる限りの協力」という、選挙区の協力ありきではなくて、まず政策を中心にきっちりと詰めた上での調整ができるのかどうなのかという流れになると思います。

【朝日新聞】
 解散について。年末年始、安倍総理は早期解散について記者団に問われた際に、「ないない」というような発言をされて、即解散について否定的な発言をされた。それについての代表の受け止めと、選挙区調整の話だが、実務者の調整ということについてどれぐらいの、めどというか、そういったものをお持ちであるか伺いたい。

【代表】
 解散権は総理がお持ちですから、いつ、どういう形で解散されてもいいように、準備は最大限整えています。
 4野党の調整においても、「できる限りの協力」、なるべく早くということで幹事長にはお願いをしています。

【読売新聞】
 次期衆院選に関連して。代表は衆院への鞍替えについて、これまで「覚悟を持っている」と再三おっしゃっていると思うが、今年、年明けはなくなったと言われているが、秋以降にあるのではないかと言われている中で、あらためて衆院鞍替えについての代表の考えをお聞きしたい。

【代表】
 当然、政権交代を目指している党のトップでありますから、自分なりに、今、思いは変わらず持っています。ただ、その前に、まずは空白区を我々の仲間に手を挙げてもらえる努力を最大限急いでおります。その次には、4野党の協力を含めて、政策の協力が優先順位が高いのですが、調整を急いでおります。その次に、という段階でと考えています。

○衆議院小選挙区区割り改定・三重県選挙区について

【三重テレビ】
 今年は必ず総選挙があるという前提で、と先ほどおっしゃった。その中で衆議院の選挙区の区割り変更がある。特に三重県は選挙区が五つから四つに減るわけだが、三重県も含めて区割り変更についてはどういうふうに対応していかれようとお考えか。

【代表】
 まずは区割り変更、どのような流れになるのかは、注視しております。地元の事情もあるでしょうし。ただ、やはりここにおいては県連の意向が大切だと思っていますので、各都道府県連のお考え、そしてそこにおいての提案型の意見も含めて、しっかり党として丁寧に聞かせていただきながら、選挙区事情を考慮して決めていきたいと思っています。

【三重テレビ】
 民主党時代から、今もそうかもしれないが、三重県は衆議院・参議院ともに党として最重点区と位置づけられてきたと思う。今度、今年の秋以降かもしれないが、衆議院の解散・総選挙があった場合、三重県はどういう位置づけでいこうと思われるか。

【代表】
 基本的に三重県は民進党にとっても、とても大切な県だと思っています。
 ただ一方で、この参議院選挙もそうでしたが、今、国会議員のいない県も随分目立っておりますので、どちらかというと蓮舫体制のもとではそうした議員がいなくなっているところに力を注いでいきたい。三重県においては、岡田克也前代表がおられますので、そこは安心して、県連主導でお任せできるものだと思っています。

【三重テレビ】
 そのあたり、岡田最高顧問はいかが。

【岡田克也常任顧問・三重県連最高顧問】
 いずれにしても今度の選挙は民進党にとって非常に大事な選挙です。政権交代に向けて、しっかりと足がかりをつくる、そのために三重県連としても選挙区で勝って当選する、そのことを全員が目指してしっかりと頑張っていきたいと思います。

【三重テレビ】
 それは今総支部長になっている方々も含めて、ということでよろしいか。

【岡田顧問】
 それはもちろんです。

○東京都議会議員選挙について

【NHK】
 今年は都議選もある年だが、小池都知事が都議選に対して自分の政治塾から30人、できれば40人出したいと、事実上の「小池新党」をつくる意向を示している。民進党としてはこの小池新党に対して、選挙協力も含めて都議選でどういう対応をとるべきとお考えか伺いたい。

【代表】
 首都東京で今なお、古い古い政治の手法が自民党・都議会の中でまかり通っていることに対して、しっかり行革の旗を掲げて戦っている小池都知事には、私は共鳴しています。これまで私自身も行革をライフワークにしてまいりましたので、今回、都議会議員選挙にはしっかりと改革の旗を掲げる我々の仲間を公認させていただいています。その部分では、小池さんが候補を擁立するというのであれば、見ている方向は同じだと思っています。
 若干気になるのは、今なお(小池都知事は)自民党籍が残っておられるようですので、注意深く見守らせていただきたいと思いますが、いずれにしても私達は東京都の改革を前向きに進める仲間を公認させていただきますので、いろいろな選挙区も含めてどういう協力ができるのか、これも実務者レベルで何ができるのか、これから進めていきたいと思います。

○生前退位をめぐる議論について

【共同通信】
 昨年、天皇陛下が退位の意向を示されたことであらためて伺いたいが、民進党内では昨年末に恒久化の制度が望ましいとまとめられた。一方、政府の有識者会議のほうでは、ちょっと隔たりがあるようだが、今後調整の必要があるか、国会での議論が必要かについてお考えを伺いたい。

【代表】
 岡田克也前代表から大変重く引き継いだ話で、私のもとで皇位検討委員会を設けて、静かな環境の中で静かな議論をしていくことを最も重んじています。その中で、我々の考え方としては恒久制度、あるいは女性宮家というものも含めた一つの考え方を提案したまででありまして、決してこれは政党同士でぶつかり合うとか、あるいは政局にならないように細心の注意を払いたいと思っております。
 国民の皆様方の中でも、陛下への思いは大変強いものがございますので、国民の皆様方の声にしっかりと耳を傾けながら、あるいは衆議院では議長のもとで各党の幹事長等もヒアリングが静かに進んでおりますので、そこはやはり立法府でどういう議論が前向きにできるのか、常に細心の注意を払いたいと思います。

○支持拡大に向けて

【産経新聞】
 代表が就任して以降、民進党の支持率は必ずしも伸びていない、低迷していると言われているが、去年1年を振り返って、その原因として、代表に原因があるとすると、どのような原因があったのか。新年を迎えるに当たって、代表個人の問題として変えていく、あるいは改善していくべきところがあるのであれば、伺いたい。

【代表】
 支持率は、それは低いよりも高いにこしたことはないと思っております。ただ、こればかりは国民の皆様方が判断をされることですので、それに対してあらがうとか、そういう思いは持っていません。
 今年は、やはり民進党、一つずつ提案する政策を前に出していく、そういう攻める年にしたいと思っています。今年は必ず総選挙があるとの思いで、民進党はどういう政党なのか、「エネルギー政策はこうだ」「女性政策はこうだ」「少子化対策はこうだ」「経済政策はこのようにやる」、その結果、「今の政権と違うんだ」という、そういう政策を決めて前に出して「民進党って、こう」と国民の皆様方にお伝えをしていく。その中で、まさに箱根駅伝のように、「チーム民進党」、そういう流れで一人ひとりがきっちりとこの党を支えて、そして皆さんに支持を広めていただけるような政党にできればと思っています。

○連合との関係について

【時事通信】
 近く春闘が始まっていくが、連合とのこの後の関係はどういうふうに構築、継続されていくかとか、思いを代表に伺いたい。

【代表】
 変わらず、両思いの関係でしっかりと。目指す目的は同じですから。自民党一強はやはりおかしいと。それを打破して、政権交代可能な民進党をつくっていく、そういう民主主義が健全に機能する二大政党制を目指すという、見ているところは同じです。同じ思いで進んでいきたいと思っています。

○経済・外交政策について

【朝日新聞】
 国際問題の話になるが、今年はトランプ大統領が就任され、フランスやドイツも大統領選、お隣の韓国でも大統領選があると予想されている。世界的な情勢がだいぶ動く中で、日本の立ち位置というのがかなり大事になってくると思う。安倍政権は外交に力を入れているが、野党第1党としてどのような存在でウォッチしていきたいか伺いたい。

【代表】
 「俯瞰する外交」、その方針自体は否定をしませんし、安倍総理は就任以降精力的に海外を回って、トップ同士、首脳外交を続けておられる。そこには敬意を表したいと思います。
 ただ、昨年後半の動きを見ておりますと、アメリカ大統領選に絡んだTPPの行方にしましても、パリ協定にしましても、やはり若干指針が、基軸がブレてきているように思えて、危うさを感じています。
 ちょうど1月20日、アメリカ大統領就任、そして国会がそのあたりで召集されるのではないかと思われています。今年は特に国際的な環境も大きく変わる可能性がある年ですので、特に外交はぶつかるところではないとは思っていますが、例えばロシアとの首脳会談、我が国の領土の問題はどうなったのかも含めて、質すところは質す。そういう立場の野党第1党でいたいと思っています。

【名古屋テレビ】
 今年も安倍政権ではアベノミクスを進めていくと思うが、あらためてアベノミクスについてどのように考えているか伺いたい。

【代表】
 4年たって、やはりアベノミクスはそろそろ立ち止まるべき、負の側面のほうが目立っているというのは、特に東京以外に行けば行くほど、国民の皆様方の声を聞けば聞くほど、痛切に思うところがあります。
 やはり金融政策、あるいは公共事業等に大きく依存した財政出動ではなくて、地味かもしれませんが、人にしっかり投資をする。税の再分配を、教育であるとか保育であるとか働く人の安心・安全であるとか、人が豊かに生きていくことができる政策に変えたほうが、緩やかな流れかもしれませんが、確実にこの国は成長すると私達は思っています。
 ここは、今年も安倍総理と我々の見解は大きく違いますので、国民の皆様方に見ていただいて、選んでいただける政策を掲げる民進党でいたいと思っています。

○箱根駅伝・青山学院大学の優勝について

【NHK】
 箱根駅伝、代表の母校の青学が総合優勝ということで、それを受けての感想というか、何か感じたものがあれば。

【代表】
 あまりにも興奮しまして、特に復路はずっと立って応援をしていたくらいです。緊張しました。
 ただ、大きな大きな、後から追いかけてくる、とても歴史ある大学に対して、まだ箱根駅伝においては名も浅い私の母校の青山学院が、しっかり最後に成果を出す、結果を出す。原監督に言わせれば、「チーム青学」の力だった、というのを聞いた時に、やはり一人ひとりがしっかり目標を、同じものを見据えて、ともに手を携えて戦っていく力の強さを見させていただきましたので、ぜひあやかって、私達民進党もそうしたチーム力を発揮できる1年に、特に選挙の時には発揮できる年にしたいと思っています。