風間直樹参院議員は25日、参院本会議で安倍総理の施政方針演説に対する代表質問に立ち、(1)会計検査院OBの再就職問題(2)沖縄辺野古訴訟に関わる裁判官異動人事(3)在日米軍基地――等について質問を行った。

 会計検査院OBの再就職については、「会計検査院退職者のうち毎年約10人が再就職をしているが、内閣のあっせんの疑いがある」と指摘。複数の大学や空港、家電量販店等に再就職している事実を挙げ、「文科省、国交省、経産省は所管の法人等にこれらをあっせんしているのではないか」と質問した。

 これに対して安倍総理は「会計検査の対象の府省庁や団体に就職している場合も会計検査院は当該府省庁や団体に対して厳正な会計検査を実施していると承知している」と建前論に終始した。

 沖縄辺野古訴訟に関わる裁判官異動人事については、沖縄辺野古訴訟で国側勝訴の判決を出した福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長が陪席の蛭川明彦判事や国側の当事者役である定塚誠法務省訟務局長とそれぞれ裁判所に勤務していた時期があることや、同支部への異動が訴訟提起の直前だったことなどから、「3人が意思疎通できることは明白だ」「安倍総理を含めた4人のキャスティングで行われたお芝居だったのではないか」と疑念を表明した。

 在日米軍基地については、「国民は在日米軍基地の実態を知らされていない。しかし在日米軍駐留経費負担増額要請の是非を考えるには事実を知る必要がある」と指摘。「日本国内に米軍施設・区域はいくつあるか。総理は国会議員に当選以来、それらのうちどこをいくつ視察されたか」と質問し、「米大統領訪日時に、両最高指揮官 ともに米軍基地を視察し実態を把握されてはいかがか」と提案し質疑を終えた。