野田佳彦幹事長は2日、衆院議長公邸で開かれた「天皇の退位等についての立法府の対応に関する全体会議」に出席し、民進党の考え方を説明するとともに、自民・公明両党に対して質問した。小川敏夫参院議員会長、長浜博行参院議員(党皇位検討委員会委員長)、馬淵澄夫衆院議員(党皇位検討委員会事務局長)も同行した。

 野田幹事長は会議後に国会内で記者団の取材に応じ、「今日は(1)昨年8月8日の陛下の「おことば」の受けとめ方(2)象徴天皇制に関する基本的な考え方(3)皇位継承の「安定性」をどうするか(4)「退位」に対する考え方――の4項目について、あらためて整理して説明した」と述べた。

 会議の進め方について野田幹事長は、「議論のやり方を工夫しなくてはいけない」「それぞれの党がお互いに質問し合うなどして、合意形成に向けての議論をするべき」と意見を述べたことを説明した。

 女性宮家創設、女性天皇について聞かれた野田幹事長は、「わが党は女性宮家創設が可能となる皇室典範の改定を求めている。今回、天皇退位を中心とする法制度の改正が中心になるにしても、女性宮家の創設などの議論を行う道筋をつくること。そのための場を国会に作ることを強調したい」「皇位継承資格について、女性・女系天皇に拡大することの論点についても、それに続く課題として取り扱うよう求める」と、民進党の考え方を説明した。

 野田幹事長は、「いつまでにと言うことまでは決められないかもしれないが、『可及的速やかに検討して結論を得る』というところまで含めて、そこまでは合意形成ができるよう議論すべき。スピード感を表す言葉を入れるべきではないか」と述べ、各党ともいっそう成案を得る努力をするべきだと訴えた。