野田佳彦幹事長は6日午後、定例の記者会見を国会内で開催。(1)北朝鮮の弾道ミサイル発射(2)学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題――等について発言した。

 北朝鮮が同日午前7時34分頃、北西部の東倉里付近から東方向に弾道ミサイル4発を発射したことに対し、「厳重に抗議し強く非難をしたい」とあらためて表明。同日の参院予算委員会の集中審議では、福山哲郎議員の提案で委員会を休憩し政府が国家安全保障会議(NSC)を開催したことに、「珍しい事態となったが、国民の安全を第一に考えれば福山議員の提案も、政府の対応も妥当なものだったと考えている」と述べた。

 福山議員の森友学園に関する質疑では、国有地払い下げに伴う歳入が予算書にまったく計上されていないことを指摘したとして、「国民の財産である国有地を売却しながら、その対価を予算に計上しないことはまったく理解できない。政府は払い下げの経緯が適正とするなら、その対価を堂々と予算に計上するのが当然だと考える」と断じた。

 森友学園をめぐる質疑での安倍総理の激高ぶりについて所感を問われると、「国会での答弁は理性的、冷静的に対応しないと説得力がなくなってしまう。あまり感情的になると逆に説明責任を果たす上ではマイナスではないかという印象を持っている。加えて、ご家族のことを言われると感情的になるのかもしれないが、総理ご夫妻が被害者であるというのは違う。結果的にはご夫人が広告塔になっていると言わざるを得ないし、安倍晋三記念小学校という名称で寄付を集めたりということなど、結果的には保護者やお子さんたちにも影響を与えることになっているのだから、ご意思とは別として結果的にはさまざまな影響が出たことについては一定の反省を踏まえた冷静な説明をすることが大事ではないか」と指摘した。

 5日の自民党大会で、総裁任期を現行の「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長する党則改正を正式に決まったことには、「いいとか悪いとかコメントする立場にはない」と前置きしたうえで、一般論としては「長くやっていい実績をいっぱい残せばそれはそれで評価になると思うが、長きをもって決して尊しとせず。しっかりと成果が残せないのであれば長いこと自体がいいことではない」との見解を述べた。