民進、共産、自由、社民の野党4党の国会対策委員長は4日午後、国会内で会談し、会談終了後に各党の国対委員長4人がそろって記者団の取材に応じた。民進党の山井和則国会対策委員長は、「4月6日の本会議では共謀罪ではなく、性犯罪厳罰化法案(刑法改正案)の審議入りをすべきだと一致した」と述べ、その旨自民党に申し入れる考えを明らかにした。

 山井国対委員長は共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)について「共謀罪が成立したら、私たちのメールやライン、携帯電話の通話などが監視されかねない。テロ対策の名において、1億総監視社会になるかもしれない非常に深刻な問題をはらんだ法案」と指摘。「東京オリンピック・パラリンピックのためにこの法律が必要だと言っているが、もともと東京が誘致に名乗り出た時は共謀罪が必要なんて誰も言ってなかった」と安倍総理が答弁している共謀罪法案を必要とする理由に疑問を投げかけた。

 政府が教育勅語の学校での教材活用を容認する姿勢を示していることについて受けとめを問われると山井国対委員長は、「教育勅語は、残念ながらいざというときはお国のために身を差し出そうというのが本質であって、親孝行や兄弟仲良くしようというのは教育勅語を持ち出さなくても子供たちに教えるのは十分可能」と述べ、「安倍政権は間違った方向に進んでいるというのが、教育勅語復活についても言える」と語った。今後の対応については、「議運(議員運営委員会)の場でも抗議しているし、文科委員会を中心に質疑をしていく。特に防衛大臣である稲田大臣が教育勅語を評価する発言をするのはもってのほかだ」と強く批判した。