東日本大震災復旧・復興推進本部(岡田克也本部長)、東京電力福島第1原子力発電所事故対策・福島復興推進本部(細野豪志本部長)、「次の内閣」復興部門(金子恵美ネクスト復興大臣)、東北ブロック協議会(階猛議長)は27日午後、国会内で合同会議を開催し、今村雅弘前復興大臣の問題発言等について、橘慶一郎復興副大臣に抗議するとともに、東北の率直な思いを伝えた(写真上は、橘復興副大臣に抗議文を手交する階猛東北ブロック協議会議長ら)。

冒頭あいさつをする細野本部長

冒頭あいさつをする細野本部長

 冒頭、司会の金子事務局長は、「今村前復興大臣の発言は東北を愚弄するものだ」と問題発言をあらためて強く批判。私たちの声を復興庁や政府全体に届けたいとの思いでこの場を設けたと述べた。岡田本部長は、「今日、吉野大臣の所信を聞いたが、二度と今回のような事が繰り返されないように、初心に返ってしっかりと被災地のために取り組んでもらいたい」と述べた。細野本部長は、「東北だから良かったという発言は許しがたい」と述べ、私たちの思いをしっかり伝えていきたいと述べた。

 その後、階猛東北ブロック協議会議長は、「東北に寄り添うどころか、切り捨てる今村前復興大臣の発言は、復興大臣としてというよりも、人間としてあってはならないことだ。だからこそ、私たちは単に復興大臣を辞めるだけでは許されない。国民の代表である議員としての職を辞するべきだと強く申し上げたい」と述べた上で、抗議文(PDFダウンロード参照)を読み上げ、橘復興副大臣に手交した。

謝罪する橘復興副大臣

謝罪する橘復興副大臣

 橘復興副大臣は、「今村前復興大臣が、東北の被災地の方々を傷つける極めて不適切な発言をしたことにつきまして、あらためておわびさせていただきたい」とした上で、「これから復興に取り組まなければならない大事な時期であり、まだまだ課題もたくさんあると思っている。吉野正芳大臣は今日、宮城県、福島県庁を訪問しているが、被災された方々一人一人の声にしっかりと耳を傾け、現場をしっかりと見つめ、着実に復興を進めることをもう一度、大臣の下、心新たにして取り組んでまいることを誓いたい」と述べた。

 東北ブロックの各県連からは、「復興大臣の発言には耳を疑った。東北に住む者として許しがたい発言だ」(青森県連)、「被災地として、一日も早い復興を遂げようと取り組んでいる。特にソフト面での取り組みが遅れていると感じる。早期に復興を成し遂げてもらいたい。今後とも復興支援をお願いしたい」(岩手県連)、「震災から6年が経って、仕上げに入っていると思っているとしたら大間違いだ。私たちは安倍政権に裏切られたという気持ちを持っている。これからは二度とこのような事がないように努めてもらいたい」(宮城県連)、「怒りよりも悲しい気持ちだ。震災はまだ終わっていない。本日、抗議文を出させてもらったが、私は今村前大臣の顔は見たくない」(山形県連)、「東北だから良かった・・・政府は何を考えているのか。震災を見ていない人にはわからない。東北を馬鹿にするのもほどほどにしろ」(福島県連)といった意見が出された。

 これらの意見に対して、橘副大臣は、「皆さんの気持ちをしっかりと受け止め、二度とこのような事が起こらないようにしたい。まだまだやらなければならない取り組みを、明日から頑張りたい」と述べた。その後、復興庁よりこれまでの今村雅弘前復興大臣の在任中の数々の問題発言等について、説明がなされた。

 同日の合同会議には、多くの国会議員に加えて、東北6県連からも、田名部定男青森県連代表、山内崇青森県連幹事長、髙橋元岩手県連代表代行、佐々木朋和岩手県連幹事長代理、伊藤優太宮城県連副幹事長、鎌田さゆり宮城県連県民運動委員長、吉村和武山形県連幹事長、石黒覚山形県連政調会長、宗方保福島県連特別常任幹事らが参加した。

PDF「抗議文」抗議文