野田佳彦幹事長は5日、国会内で定例記者会見を行い、加計学園問題等を取り上げた。

 冒頭でロンドンで発生したテロ事件に言及し、犠牲者へのお悔やみと被害者への見舞いの言葉を述べるとともに、民進党としてイギリスに対し強い連帯の意を表明した。また、テロ対策として水際対策の強化など民進党独自案を提出していると語り、「テロ対策を強化していくために野党であるがしっかり提案していく」と述べた。

 本日衆参両院で行われた決算審議を通じて、「議論を聞いて、私が感じたことを2点ほど申し上げたい」と述べ、以下の見解を語った。

「ひとつは安倍総理と加計学園の親密さを非常に強く感じた」。衆院決算行政監視委員会の質疑での宮崎岳志議員とのやりとりで、ミャンマーと加計学園との関係、フィリピンと同学園との教育の連携、米国の公立小学校での同学園の日本語教育との連携など具体的事案に関して、安倍総理がメモも見ずにとうとうと語り続ける姿があったことを取り上げた。「びっくりした。さすがにかつてこの学園の役員を務め、報酬をもらっていただけに、今まで何をやってきたか、これから何をやりたいか、ものすごく詳しい」との見方を示し、「親密な関係にある人(が理事長として経営する同学園)に、国家戦略特区というトップダウン型の制度を使って(全国でこの学園)たった1校に獣医学部を新設されるという事態になっているがゆえに、国民は深い疑惑を持っている。堂々と、とうとうと加計学園のことを語っている(安倍総理の)姿を見て、ますます疑惑は深まった」と指摘し、あらためて予算委員会の集中審議の開催を求めていく思いを強くしたと語った。

 また、今井雅人議員の質疑で、菅官房長官が前川・前事務次官について語っている際、「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などとする圧力があったと読み取れる文書が文科省内にあったと語った前川・前事務次官の発言について、安倍総理が答弁ではなく自席から「うそだ」と叫んだことに言及。「前川さんをみんなの前でうそだとそこまで言うのであれば、うそがつけない、偽証罪が問われる証人喚問を実現して、その場で前川さんに発言してもらうことが必要なのではないか」と指摘し、安倍総理の「うそだ」という決めつけ発言からあらためて証人喚問の必要性を強く感じたとし証人喚問の実現を強く要請していく考えを表明した。