野田佳彦幹事長は9日朝、7月に実施される東京都議選の党公認候補予定者である和田宗春(わだ・むねはる)元都議会議員とともに東京・北区内のJR赤羽駅前で街頭活動を行った。

 野田幹事長は、加計学園の問題を引き合いに出し「国会も都議会も、議会としてのチェック機能が今問われている。東京都庁でも、意思決定の不透明な問題はいっぱいあるはず。そういう問題をきちんとチェックするのが議員の役割だ」と述べた。

 これまで都議を3期、第43代都議会議長も務めた和田元都議は、「(都知事と都議会が)お互いが折り合って都民のために努力をするのが二元代表制。」と前置きし、「都民ファーストのように理屈抜きに小池さんの顔色を見て、小池さんのもとに走る。まさに寄らば小池の陰といったような政党は、二元代表制を理解しているのか」と批判した。

 また「都議会自民党と小池都知事は反発していると聞く。感情的になってお互いに反発し合うことによって何か生まれるのか。何か都民にプラスになるのか」と説き、都民不在の状況だと述べた。

 さらに「常に是々非々で、中立的な立場が地方自治の基本であり、巷の皆さんの声をすくい上げ、地方自治の原点に返り、真摯(しんし)に議論をし結論を出していくべき」と述べ、「小池都知事は、大臣も務め、立派な代議士だったと私も思うが、こと都知事に関しては、その事務処理の仕方、政党との付き合い方、これは失礼ながら全く素人と言わざるを得ない」と指摘した。

 再び演説した野田幹事長は「和田さんも私も、こうして街頭に立って自分の思いを訴え、そして皆様にご支援をいただいて、議員活動を送ることができるようになった。原点は全く同じ。特に厳しい時こそ、皆さんの前に立って、思いをお伝えする。それが何よりも大事。政治は何よりも、志が大事。志があれば、きちんと理解する人が増えてくる。志ある政治家と、心ある有権者と、共同作業で政治を前進させていかなければならない」と訴え、「都政は和田、国政は野田。しっかりコンビを組んで頑張っていきたい」と力強く述べた。