野田佳彦幹事長は18日、7月に行われる東京都議会議員選挙に民進党公認で立候補予定の中村ひろし都議らとともに三鷹駅南口で街頭演説会を開いた。

 中村都議は、「かつてこれだけ東京都政が注目されたことはなかった。それだけ今、課題が山積している。今、豊洲の問題が発生しているが、おおもとをたどっていくと私が都議会議員になった8年前、当時は石原慎太郎さんが都知事だった。あの頃の東京都は、まさしく今の国のように1強他弱と言わんばかり。トップに君臨するけれどもあまり都庁には来ない。側近政治がはびこる中で、実はいったい誰が政策を決めていたのか分からなかった。これが今、豊洲の問題として百条委員会等で明らかになった大きな問題だった。そういう都政ではもう皆さまの暮らしに応えていくことはできない」などと指摘し、都民の暮らしに寄り添った都政を進める決意を述べた。

 野田幹事長は、中村都議を「2期8年、特にこの4年間、一番東京都議会で質問をしたのが中村さん。まめに毎朝街頭に立っている。つらいときでも街頭に立って、皆さんからかけていただくことばをしっかり受け止める。これが政治の原点だと思う。膝を突き合わせての集会もいっぱいやってきている。いっぱい質問できるということは、皆さんと意見交換をして材料がいっぱいあるから。政治家としての資質はすばらしいものがある」と高く評価した。

 国政の状況にも触れ、「第2次安倍政権が発足して4年半になるが、高い内閣支持率にあぐらをかいて、むしろ長期政権のおごりばかりが今は目立つのではないか」として、(1)共謀罪法案の強行採決など強権的な国会運営(2)森友学園や加計学園の問題に見られる権力の私物化(3)ことの本質を外した説明しかしない不誠実な姿勢(4)本当のことを言って権力に楯突く人たちをねじ伏せようという恐怖政治まがいの政治手法――とおごりの実例を列挙。「国政も都政も行政手続が公正中立に行われているかどうか。その透明感があるかどうかではないか。そのために都政の伏魔殿にもきちっと切り込んでいくことができる議員が必要だ」と訴えた。