野田佳彦幹事長は20日朝、東京・練馬区内の大泉学園駅前で23日に告示される東京都議会議員選挙の党公認候補予定者である、あさの克彦(あさの・かつひこ)都議会議員、木内孝胤衆院議員らとともに街頭活動を行った。

 野田幹事長は、18日に閉会した今通常国会を振り返り、共謀罪法案をめぐり、与党が参院法務委員会での採決を省略する「中間報告」という究極の強行採決を取ったことに象徴される政府・与党の強権的な国会運営を批判。「4年半が経った第2次安倍政権のおごり極まりないという状況がいま生まれている。強権的な国会運営は政権のおごりだ。この政権のおごりに対して鉄槌を食らわすためにも、この練馬区で民進党へのご支援をいただきたい」と訴えた。

 安倍総理が19日夜の記者会見で、加計学園の獣医学部新設をめぐる議論に関し、「『印象操作』のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう。そうした私の姿勢が結果として政策論争以外の話を盛り上げてしまった。深く反省している」などと発言したことについて野田幹事長は、「反論している中身が本質的なものではない。この問題での国会審議で最大の課題は、『李下に冠を正さず』という言葉をまったく分かっていないということだ。長年の友人に対して政治主導で利益誘導をしたのではないかとほとんどの国民は思っている。政治主導でやったのなら、なおさら丁寧な、誠実な説明責任を果たす姿勢が必要であるにもかかわらず、官房長官は『怪文書』と言って門前払い、総理は『印象操作』だと言って被害者のように装う、自民党の副総裁は『ゲスの勘繰り』と言って世の批判をかわそうとする。まったくもって疑問に対し、批判に対して誠実に答えようという姿勢がなかった」「しかも資料は隠す、調査はいい加減。やっと追加調査をやったかと思ったら、国会閉会間際だ。総理は本当に反省をしているなら閉会中も前川・前文部科学事務次官の証人喚問、予算委員会の集中審議を実現するべきだ」などと厳しく批判した。

 「都政の改革にも同じようなことが起こっているのではないか。東京都では公共事業の発注、受注はドンと呼ばれる人の影響があるという。あるいは公営住宅あるいは特別養護老人ホームの入居は特定の政党のルート、コネがあった方がいいという。いま安倍総理がやっているお友達優遇政治と同じことが東京都でも行われているのではないか」と続け、「コネがあった方がいいという社会は不公平だ。行政手続きの透明化を図っていき、みんなにとって公正公平な都政を実現するためにも、民進党の公認候補が必要だ」「納税者の番犬として、ゆがんだ行政が東京都政にあるならばそれに対ししっかりと噛みついていく役割をあさの克彦に担わせてほしい」と呼びかけた。

 木内衆院議員は、あさの都議が豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会(百条委員会)での証人尋問で、党を代表して質疑に立ったことも紹介。「批判より提案で、都民の立場で活動してきた」「一貫して弱い立場に立っての政治活動を続けてきた。格差が拡大し、子どもたちの学びや育ちを社会全体で後押しをしていかなけばならないなか、子育て支援の拡充や教育の無償化の実現など子どもファーストで取り組んでいる」などとアピールした。

 街頭活動には、大野元裕参院議員も応援に駆けつけた。