東京都議会議員選挙が告示された23日午後、野田佳彦幹事長は板橋区を訪れ、宮瀬英治・党公認候補の事務所前で開かれた出陣式に応援に駆けつけ、当選への支援を訴えた。真山勇一、有田芳生両参院議員、近藤洋介、初鹿明博両衆院議員や自治体議員も宮瀬候補を激励した。 前田順一郎・東京11区総支部長が司会を務めた。宮瀬候補は1期4年間、都民のための政治の実現に力を注いできている。

 宮瀬候補は、始発から終電まで駅頭に立って、駅利用者の声を聞く活動を継続的に行ってきたことにふれ、「もっと効率よくやった方がいいと言われることもあるが、私、宮瀬英治は、どんな時間に帰られても、どんな方でも相談していただけるよう、始発から終電まで居続けている。大地に根っこを生やしながら取り組んできた。既得権益、やじや嫌がらせと戦うなか、看板をくり抜かれたり、脅迫を受けることもあったが、苦しんでいる皆さんの助けに何とかなりたいとの思いは消えない。その志は看板のように破られることはない」と訴えた。

 「不器用でうまい話はできないが」と前置きした宮瀬候補は、きれいな言葉を並べる政治家ではなく、取り組んできたことを見てほしいと求め、都民の皆さんの声を受け止め都議会議員のなかで一番多く議会で質問提言を行ったこと、窮状を訴える都民の声に耳を傾けてきたこと、地元・板橋区が大好きであること――等を列挙し、「地元板橋区で民進党唯一の候補者として勝ち抜いていく」と宣言した。

 続いてマイクを握った野田幹事長は冒頭、「激戦区の板橋区。4年間、都議会議員として歯を食いしばって頑張って来た宮瀬さんに正当な評価をいただき、当選できるよう支援してほしい」と求めた。「政治家はしゃべるばかりが仕事ではない。都民の声に耳を傾ける力、受け止める力が何よりも大事。朝から晩までずっと、皆さんの切々とした声を受け止め続けてきた宮瀬さんだから、これからも地に足の着いた間違いない提言を都政に行っていくはずだ」と強調した。

 板橋区は自民党の下村幹事長代行の選挙区でもあるとして、18日に行われたテレビ討論で加計学園問題について「総理のご意向」を疑わせる新たな文書が出てきたことを踏まえ、閉会中にこの問題に関する集中審議と前川・前文科省事務次官の証人喚問の開催を求めたことに言及。テレビ討論の場では「新たな問題が生じれば開催を拒否するものではない」旨を下村・自民党幹事長代行は発言したにもかかわらず、政府も自民・公明両党も開催を拒否し続けているのが実態であるとして、「下村さんは嘘ついたも同然だ」と指摘。また安倍総理も19日に開いた記者会見で「指摘があればその都度、真摯(しんし)に説明責任を果たす」などと述べながらも、実際には真逆の何ら説明責任を果たさない状況が続いているとして、「逃げるな自民党、逃げるな安倍総理。この問題にふたをしていこうなどというのはとんでもない了見だ」と痛烈に政府・自公の対応を批判した。

 こうした政府・与党の問題点の究明と都議選とは連動するものであると述べ、「都政はもちろんだが、安倍政権に猛省を促す1票が皆さんによって示されることで、国会も動いてくる。おごれる自民党に対し、都民の皆さんが猛省を促す選挙だ」と訴えた。