民進党は9日、党改革本部の中間報告たたき台について意見交換するため、地方組織の幹部や女性議員ネットワーク、全国青年委員会の役員を集めた全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議を党本部で開いた。

 大塚耕平代表は冒頭のあいさつで、中間報告たたき台の作成とこれについての党内で意見交換を重ねてきた経過の概略を説明したうえで、同中間報告について「両院議員懇では昨日もいろいろ意見をいただいて13日の常任幹事会で議論することは承諾をいただいたので、今日皆さんから承諾をいただければ、13日の常幹で議論させていただきたい」と述べ、統一自治体選、参院選を控えて一刻も早く党改革の方向性を定め、その対応を具体化したい考えを表明した。

 意見交換に先立って、県内で立憲・希望両党との連携を具体化している岩手、愛知、香川の3県連の幹部からそれぞれの取り組みの報告を聞いた。岩手では、県内各市町村からの陳情や予算要望などを国政につなぐ窓口として、希望の党に移った衆院議員と今後も連携していくことや、県連常任幹事会に先立って友党との連絡協議会を開く仕組みを作ったと報告があった。愛知では、県内の党所属自治体議員150人で構成する自治体議員フォーラムを基盤に、連合愛知の協力も得て地域政党づくりに着手したことの報告があった。香川では、希望の党に移った衆院議員2人に今後もオブザーバーとして県連常任幹事会に出席してもらう仕組みを作ったと報告があった。いずれも、今後県内で立憲の党組織ができた場合にも同じ仕組みの中で連携できるという。同様の取り組みとして、神奈川県連からも県内での選挙協力を可能にする政治団体づくりに着手したとの報告があった。

 このほか、参加者から出た意見の概略は次の通り。

  • 「党が生まれ変わる」というような話をしてもなかなかぴんとこない。それよりも衆院選挙の総括をしっかりとすべきだ。
  • 民進党がなぜ必要なのか、「イノベーション」と言うがどう変わっていくかを早く決めてほしい。
  • 今朝の一部報道にあったが、希望とだけ統一会派をつくるべきでない。(これに対して大塚代表は『観測記事にすぎない』と説明)
  • これからの日本の方向性を決めていくのは20~40代の世代の役割であり、全国青年委員会や党本部青年局は青年の自治体議員に任せてほしい。
  • 女性議員ネットワークは3党に分かれてもこれからも一緒にやっていきたいので、会合などへの財政支援も継続してほしい。
  • 国会議員の離党の報道が絶えないが、国会議員はこの状況の中で本気で党改革をする気があるのか。
  • 国政では3党連携の枠組みはできていないが、自治体議会では決してそういうことはなく、今後も一緒にやっていこうという気持ちがお互いに強いので、中央だけでなく地方も同時にやっていくことが大切だ。
  • 友党に気を使いすぎずに、まず民進党をしっかり立て直すべきだ。
  • 自治体議員フォーラムには1500人の自治体議員が参加しており、この十数年毎年総会を開いてきた。このネットワークを壊したくないので、毎年の総会を継続していきたい。

 こうした発言を受けた質疑応答の最後に大塚耕平代表は、中間報告たたき台について、これまで出されたさまざまな意見をなるべく反映するように文章を修正したうえで、13日の常任幹事会に中間報告として提出し、さらに具体的な対応の選択肢も含めた議論に入っていきたいとして修正作業について一任を求め、拍手で了承された。

全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議を党本部で開催