民進党は27日、地方組織の幹部や自治体議員フォーラム、全国青年委員会、女性議員ネットワーク会議の幹部らを集めて全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議を党本部で開き、新党協議会の取りまとめ事項(綱領・基本政策案、組織・選挙に関する合意事項案、規約案)について報告し、意見交換を行った。

 報告の冒頭で大塚耕平代表は、1週間前のこの会合で新党結成に向けた綱領案・基本政策案・規約案・党名案等に関して代表一任を得て以降も断続的に協議が続き、累次の協議を経て、26日の両院議員総会で新党協議会の取りまとめ事項について提案通り決定した旨を報告。決定後の新党結成文書の調印の前に会議を開いて報告できなかったことに理解を求めるとともに、「一任はいただいているものの重要な案件であるためお集まりいただいた」と、報告の機会を持った理由を語った。

 綱領案、基本政策案、規約等に関しては、これまでの会議等で示された提案や指摘を可能な限り反映してきたと語り、「足らざる点については今後、基本政策等をさらにブラッシュアップしていく時や具体的な政策の検討を行う際にご指摘を反映できる方向で進めさせていただきたい」などと述べた。

 規約に関する大きな変更点としては、常任幹事会に代わり総務会を設置することを報告した。今後党内の意思決定機関は総務会が最終的な仕切りを行うことになり、「重要事項に対する総務会決定などの党議に反する行為・言動に対しては、倫理規則上の措置・処分を行うことを明記する」「われわれがあらためて意識しなくてはいけないのは、決まったことは守っていく。決まったあとは一致結束して国民の皆さんに説明責任を同様に負っていくということなのでこうした変更を行った」と説明した。

 また、今後は党の運営、政策づくりの面でも自治体議員の提言や参画にどう取り込んでいくかが大きな課題だとして、この点に関しても取り組んでいく考えを示した。

 新党名が「国民民主党(略称・国民党)」と内定したことについては、議論の経緯を報告するとともに、来年の参院選の時の比例党名をどうするかといった議論はこれから行うとした。また、英語の略称については「Democratic Party For the People」で議論されていることなどを報告した。

 5月7日午後に設立大会を開くことを報告し、「この半年間、大変いろいろなことがあったが、何はともあれ新しい党として新たなスタートを切る議が整った。われわれが向き合うのは安倍政権であり、民主主義をないがしろにするような政権であれば、いかなる政権であってもしっかりとこれと対峙(たいじ)し、国民生活を向上させ、民主主義を守ることだ。そのための中核的な新しい党をゴールデンウィーク後にスタートさせていただく」と力を込め、ここに至るまでの地方組織幹部や自治体議員団役員らの積極的参画に謝意を表明した。

 会合後に羽田雄一郎役員室長が記者団に語ったところによると19人から質問や意見が寄せられた。

 参加者からは「民主、民進党の綱領を引き継いでいるので、原点に戻った。これで戦っていける」「今日まで地方の声を聞く機会を重ねてきた執行部の姿勢にする。今後も引き続き党の運営に参画していきたいのでこの姿勢を続けてほしい」「立憲民主党も国民民主党も同じ民主党ということで統一自治体議員選挙や参院選等でもしっかりと連携を取れる形を目指してほしい」といった意見があったという。

「中核的な新党をスタートさせていただく」全国幹事会・自治体議員団等役員合同会議で大塚代表