民進党など野党6党は23日、「教育現場不当介入問題野党合同ヒアリング」を国会内で開き、前川喜平前文部科学省事務次官が名古屋市の市立中学校で行った公開授業について、同省が名古屋市教育委員会(以下、市教委)に授業内容等の報告を求めた件の経緯について同省の担当者からより掘り下げて話を聞いた。
同省は当初、この問題に関しては「省独自の判断で行った」旨を発言していたが、ヒアリングを重ねるなかで、自民党文科部会長代理の池田佳隆衆院議員が市教委への質問項目も添削していたことや、自民党文科部会長を務める赤池誠昭参院議員が文科省に照会していたこと等が判明している。
今回のヒアリングでは、同省が市教委に問い合わせに至った経緯について、20日に行った前回ヒアリングで配布した「経緯」文書に加筆する形で追加の説明があった(PDFダウンロード参照)。
また、池田議員の指摘を踏まえて行った質問状の修正点の説明もあり、第三の修正点である「天下り問題又は」の加筆は同省が独自に行ったものだとの説明があった(PDFダウンロード「資料2」参照)。
前川氏が肩書に関して「国会参考人です」と答えたとされることに対して、市教委への質問項目であり修正箇所でもある項目13で「国会参考人とは、いわゆる天下り問題又は加計学園の問題に関して国会に招致されたことを指したものと考えるが、こうしたことが授業の場においては話されたことについて、校長はどのように認識し、どのように生徒や保護者に説明したのか、具体的かつ詳細にご教示ください」とある点について、「文科省としてはどのように説明すべきと考えるのか」と同省が考える基準について出席議員から問われたが、同省の担当者は判断基準のようなものはなく、事実関係だけ知りたかった旨回答した。
メールや電話で問い合わせがあったという池田議員との文科省のやりとりなどは次回のヒアリングで説明される予定。