民進党など野党6党は6日、財務省「森友文書」改ざん問題野党合同ヒアリングを国会内で開いた。

 財務省の職員が森友学園側に対し「トラックを何千台も使ってごみを撤去したと言ってほしい」などと口裏合わせをしていた疑惑が4日に報道された件で、その時の依頼メールの提出を前回の会合で確認を求めていたが、財務省からは「引き続き確認する」という回答だった。

 メールの存在の有無についても「捜査を受ける身なので回答できない」と答える財務省の担当者に対し、出席した議員からは、「いま報道されていることが事実なのかどうか。皆さんが把握しているかどうか。これは国会審議の前提条件だ」などと強い批判が飛んだ。杉尾秀哉参院議員は、「どうしてこんなに今回の件について『確認中』とそれ以上答えないのか。それは今回の報道が極めて重要で核心をついているからではないか。反論できるか」と迫った。「特に反論はないし現在も確認中」と答えるのみの財務省の担当者に、杉尾議員は「われわれは真相解明をしたいだけ。政権をどうしよう、こうしようはその先の話だ」と述べ、「もう確認できていると思うが、これは早く確認をしてほしい」と強く要望した。

 昨年2月22日に菅義偉官房長官のもとに佐川宣寿前国税庁長官(当時理財局長)と太田充理財局長(当時大臣官房総括審議官)、理財局総務課長、国土交通省の航空局次長が森友学園との取引について説明に行っていることについて、「昨年の2月22日あたりは改ざんが行われた時期。少なくとも佐川氏はもう何回かこの時点ですでに答弁にも立っているが、改ざん前の決裁文書を見て報告に行ったのではないか」と出席議員に問われると財務省の担当者は、「佐川前理財局長が、その時点で書き換え前の文書を見たか見ていないか承知していない」と回答。質問した議員は、「本省にあるのは14の決裁文書のうちの5番目の文書一つしかない。見ているはずだ。そこには安倍昭恵の名前が載っている。総理は『私の家内の名前が出たから徹底的に調べろ』と説明させたんでしょう。佐川さんは昭恵夫人の名前が出ているのを持って行って菅官房長官に見せている。太田理財局長もいる。これはどう受け止めたらいいか。大変なことではないか」と追及し、その時に何が話され、菅官房長官にどのような説明をしたかが分かるメモの提出を要求した。

 別の議員は、決裁文書の原本がなぜ未だに出てこないか質問した。決裁文書の改ざん前と改ざん後の新旧対照表が、問題発覚から10日ほどで出てきたにもかかわらず、原本は要求から約3週間経っても提出されないことに対して「もっと改ざん部分があったのではという疑惑すら出てくる」「なぜ原本という単純な物をだすのにこんなに時間がかかるのか。全く理解できないので早く出してほしい」などの声が上がった。