衆院本会議で政府提出の特例公債法改正案(注)について9日、鷲尾英一郎議員が質問し、「自民党政権は、赤字国債という禁じ手を政権維持のために使い続けて来た。その結果、もはや赤字国債の発行なくして経済財政運営が不可能な状況に陥っている」と厳しく指摘した。

 さらに鷲尾議員はアベノミクスについて「今後の経済財政運営に当たってアベノミクスの総括が必要だ」として、(1)第1の矢、異次元の金融緩和は当初の期待を大きく外れてしまっている(2)第2の矢、大規模財政出動で地方が元気になっていない(3)第3の矢、全要素生産性が4倍以上に上がるという無理な想定だった――と述べた。そして安倍総理に、「『3本の矢』が期待を大きく裏切るものだということを認め、軌道修正すべきだ」と問うた。

 そして、「民主・維新・無所属クラブは、今のうちに歳出歳入面での改革が必要と考え、財政健全化推進法案を国会に提出する。安倍総理は国民にパフォーマンスを見せるのではなく、政策が国民生活に何をもたらすかを直視し、迅速に軌道修正をすべきだ」と訴えた。

 (注)東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案