民進党代表に就任した岡田克也衆院議員は27日、結党大会終了後に最初の記者会見を開き、「自民党に代わる政権を担える政党をつくるために政治を行っている。その大きな目標に向かって小異を捨てて大同についた」と結党の決意を語った。

 民進党として政権交代を実現したら何を目指すのかについて問われ、「結党宣言、綱領の中に明確に書いた『自由』『共生』『未来への責任』の3つのキーワードから政策を作っていく。揺らいでいる憲法の平和主義をしっかりと守っていく。経済成長は大事だが、それをどう配分するかがより重要だ。下に落ちてしまった中間層の厚みをつくり、貧困に苦しんでいる人の底上げをする。そういう格差是正、富の再配分を主張している。再分配があって初めて、持続的な経済成長も可能になると考える」と目指す社会像について語った。

 衆参ダブル選挙の可能性が取りざたされていることについては「ダブル選挙になれば勝つつもりで戦う。政権交代を視野に入れている。190人台まできた(衆院選)候補者の擁立をさらに進め、新党になったので候補者公募を新たに行いたい。参院選、衆院選の結果には代表が責任を負うというのが私の持論だ」と来る国政選挙に臨む不退転の決意を示した。

 当選2回の山尾志桜里議員を政務調査会長に起用した理由については「かねてから注目していた。2回目の当選を果たした後も法務委員会の筆頭理事として非常に難しい法案のとりまとめに力量を発揮し、先の予算委員会でも保育の問題で非常に切れ味の良い質疑を行った。実力は十分であり、間違いなく将来のリーダー候補だ。育てたい人材であり起用した」と説明した。

 維新の党を解党、民進党への合流を主導した松野頼久前代表については「この1年、いろいろな会合を重ねる中でお互いの信頼関係を築き、結党にこぎつけた最大の功労者だ。本来であれば、新しい党の中でしっかりと役割を果たしていただきたいと思っていたが、本人が役職就任を固辞した。それは本人の考えだから止むを得ないが、近い将来、党を引っ張る役割を果たしていただきたい」と語った。

 また、外国報道機関から中国、韓国との関係改善にどう取り組むか、台湾との関係をどう進めるかについて質問があった。中国との関係については「今までの民主党は中国共産党の対外連絡部と緊密な関係を築いてきた。その関係は新党になってもぜひ維持したい。近隣の重要な国であるので、党としてもしっかりとした関係を築いていきたい」との抱負を語った。韓国との関係については「民主党代表時に訪韓し、朴槿恵大統領ともお会いした。日韓関係は非常に重要だと考える。新党になっても変わらない。これからも緊密に連携していきたい」と強調した。台湾との関係については「台湾とは様々な連携をしてきた歴史がある。それを大切にしていきたい」と力を込めた。