安住淳国対委員長は5日午後、自民党の国対委員長と会談し、TPP協定関連法案の審議入りの前提として、TPP協定の交渉経緯に関する資料の開示等を求め、政府・与党は条件なしでTPP協定の交渉経緯に関する資料を開示することを了承した。

 民・自国対委員長会談に先立ち民進、共産、生活、社民、おおさかの野党5党の国会対策委員長が国会内で会い、同日衆院本会議で審議入りしたTPP協定関連法案の今後の国会審議に関して協議した。TPP協定の交渉経緯に関する資料を政府が何ら示さないままでは審議に応じることは困難との考えで一致し、資料の開示と、協定締結の事務方トップとして交渉に当たった鶴岡公二・元TPP(環太平洋連携協定)首席交渉官の参考人招致を政府・与党に求めることで合意した。

 安住国対委員長は記者団にこれらの経緯を説明し、「交渉経緯については黒塗り部分もあると思うが、出すということなので了とした。鶴岡氏については駐英大使への発令は出ているが、かなりの期間日本にいることが分かったので、日本にいる期間に招致したときは委員会に来るということで自民党側は了解した」と述べた。

 資料の開示に関しては、2013年のTPP交渉への参加表明に際し、衆院農水委員会で与党を含めて全会一致で合意した決議では「交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行」うよう求めている。

民進、共産、生活、社民、おおさかの野党5党の国会対策委員長が会談

民進、共産、生活、社民、おおさかの野党5党の国会対策委員長が会談