衆院議長の呼びかけによる選挙制度に関する各会派会議が7日夕国会内で開かれ、枝野幸男幹事長、今井雅人幹事長代理が出席した。

 会議終了後記者団の取材に応じた枝野幹事長は、「それぞれの党から、選挙制度改革についての考え方が示された。わが党からは、付則の見直し規定について、さらに具体的に書き込んだ内容を示した。その上で議長から『民進、自民の両案を衆院に提出し議論を始めてほしい』として、(1)衆院本会議で両案の趣旨説明を行う(2)議運に理事やオブザーバーを出していない会派にも、委員会で発言の機会を設ける(3)今国会中に立法府としての意思決定をしてもらいたい――という3項目の要請があった」と、会議の内容を説明した。

 枝野幹事長は、議長からの要請について、「議長は答申を尊重したものだとしたが、(自民党案については)わが党はそういう認識ではないということ。本会議での趣旨説明と少数会派についての留保を付けた上で、国会に法案を提出することについては要請を受けたい」と述べた。

 自民党から6減の根拠について説明があったのかとの問いに、「2015年国勢調査に基づいて、アダムズ方式で計算した上で、議員1人当たり人口の少ないところを上から6県1減するというもの。関係する県は納得できないものと思う」と答えた。

 民進党案については、「単独で提出する方向。提出時期についてはいつでも出せるが、議長から同じタイミングでという話があるので、自民党を見ながら判断ということになる」と述べた。

 一つの大きな節目を迎えたのではないかと問われると、枝野幹事長は、「これから始まる。国民の前で、いかに自民党案が便宜的で、党利党略的で、恣意的であるかということを、ここから初めて国民の前で議論する。始まりだ」と決意を述べた。