民進党の「甘利前大臣疑惑追及チーム」と「TPP交渉過程解明チーム」が13日午後、国会内で続けて会合を開いた。

甘利前大臣疑惑追及チーム

 先に開いた「甘利前大臣疑惑追及チーム」の会合では、都市再生機構(UR)の面談録の黒塗り部分を外せないとする根拠について示すようにとの前日の要請に対する回答をURの担当者に求めた。UR側からは、「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律」第5条に書かれている例外事項に当たるため公開できないという説明があった。

 「面談録の黒塗りの部分には甘利前大臣の名前が入っていたのか、いなかったのか。どこに書かれているかを公開できない理由は何か」と井坂信彦衆院議員が質問すると、UR側は「捜査に支障を及ぼす恐れがあるため、公開することには慎重にならざるを得ない」と回答した。この回答に井坂議員は、「あらゆることが捜査上の理由と言えば情報公開を拒めてしまうのではないか」と疑念を示した。

 こうしたやり取りを踏まえ、柿沢未途議員は、「説明責任を果たすうえで、必要と思われる情報の開示を求めても開示できないという回答をしていると、URは相当やましいことをしているという心証となることをよく理解したほうが良い」と指摘した。

TPP交渉過程解明チーム

 続いて開いた「TPP交渉過程解明チーム」の会合では、冒頭、近藤洋介衆院議員が、「われわれは、TPP協定は極めて重要で、関連法案は11本にわたり、しっかりした国会審議が必要だとかねてから申し上げてきた。なぜ審議がこのような状況になっているか、政府・与党の情報開示がしっかりしていないからだ」とTPP関連法の審議が止まっている理由について、政府・与党を批判した。

 また、同日、一部報道機関が、政府がTPP法案を今国会で成立させることを断念したと報じたことについて、近藤議員は「本当に今国会の成立を断念したのか」と政府の担当者に尋ねた。政府側は、「この報道は大誤報であり、ぜひ今国会の審議をお願いしたいという立場は変わらない」と回答した。

 大臣と政府の担当者が、西川委員長が出版すると言われている本の原稿に関して委員会中に会話していたことを認めるかという質問には、この担当者は、「大臣は音声が自分のものとは認めていないが、私と会話していることは否定していない。あくまでも私語なので、確認したり紙で出す筋合いのものではない。会話については、大臣がこれ以上の言及は避けろということだった(のでこれ以上は申し上げられない)」と回答。これに対し、「この期に及んでまた隠すのか」「もう呆れることはやめた方が良い」と出席議員から怒りの声が上がった。