山梨県甲府市内で15日、今年夏の参院選で民進党が公認を内定している宮沢由佳(みやざわ・ゆか)候補予定者の総決起集会が開かれ、民進党の枝野幸男幹事長や輿石東参院副議長、共産党、社民党、市民団体の関係者など約1千人が参加し「山梨から安倍政権の暴走にストップをかけよう」と声を上げた(写真上はかつて保育した子らから激励される宮沢さん=左)。

枝野幸男幹事長

枝野幸男幹事長

 枝野幹事長は、現在の日本社会から活力が失われている原因が少子高齢化、格差拡大の深刻化にあると指摘し、「老後の安心、子育ての安心、雇用の安定の3つの課題に最優先で取り組むことによって日本の社会・経済が元気になり、普通の人から豊かになっていける」と説き、「そうした社会を創り上げていくうえで宮沢さんほど適任の人はいない」と強調した。

 野党各党の幅広い支援の態勢ができたことについては、「いろいろな経緯や立場を乗り越え、『安倍政治を許してはいけない』という思いを一つにする皆さんが結集して、宮沢さんを支え押し上げている」と謝意を表明。そして「山梨から日本の政治の暴走に歯止めをかける大きな成果を、宮沢ゆかさんを先頭に創っていこう」と呼びかけた。

宮沢ゆか候補予定者

宮沢ゆか候補予定者

 宮沢さんは保育活動に携わってきたこれまでの24年について「子どもの幸せのためだけに活動してきたが、実は最初は違った」と切り出し、「(自身の)初めての子育てが分からないことだらけで孤独だった。辛くて泣いてばかりの頃、これではいけないと思いたち、子育てサークルの『ちびっこはうす』を子どもが生後3カ月の時に始めた」「その後、仲間が増え、最初の7組の親子が100組になり、それが飛び火する形で山梨県中に子育てサークルができ、一番多い時には1000人の親子になり、『ママネットやまなし』というネットワークになった」と説明。その仲間が各地の市町村に児童館設置などの子育て支援を要請した結果、最初は県内に3カ所しかなかった子育て支援センターが100カ所以上に増えたことを紹介。その成果について「市町村や国の子育て支援の政策が追い風だったことは事実だが、私たちが1つひとつ足で稼いできたことも事実だ」と力を込めた。

 安倍政権が押し進める政治に危機感を覚え、「誰かが動かなければ何も始まらない。誰かが動かなければ何も変わらない。だから(参院選に臨む)決意をした」「1人ひとりとたくさん話し、苦しい人、困っている人、見過ごされる人に寄り添ってしっかり声を聴き、その声を国に届け、仲間と話し合い、立法化して具体的に解決したい」と国政にチャレンジする意気込みを語った。

 集会の最後に、宮沢さんが設立した「ちびっこはうす」の第1期生で現在は社会人となった2人の女性が登壇し、応援のメッセージを贈った。「私たちは宮沢さんがつくってくれた『ちびっこはうす』のおかげで、初めての友達をつくることができ、母たちも心の不安を打ち明けられる大切な仲間をつくることができた。24年間の中で宮沢さんが築き上げてきたことがたくさんの人の心の支えになっている。その輪をこれからももっともっと広げてください」と訴えた。