枝野幸男幹事長は29日、訪問先の鳥取県、島根県で、記者団の質問に答えた。

 衆参ダブル選挙の可能性が薄れてきているのではないかとの問いに枝野幹事長は、「前回の選挙からまだ1年半も経っていない。消費税増税を見送るというならば、解散ではなく総辞職するべきだ。熊本の地震の状況などを見ても、解散の大義はないと思っている。しかし、自民党内の党内政局や選挙に損得だとする観点から解散する可能性は十分あるという緊張感を持って臨んでいる」「一昨年の12月に、あれだけ大見得を切って、次回は必ず消費増税すると言った安倍総理の発言というものは重く問われることになる」と答えた。

 民進党も消費税増税延期を求める法案を提出していることについて問われると、「政府が再延期を決めるなら、参院選を7月10日投票にするのではなく、会期を延長してわれわれの法案を通してもらうのが一番いい」と答えた。

 合区選挙で、相手方となる自民党現職の青木氏が合区を解消したいと言っていることについて枝野幹事長は、「今回の鳥取・島根、徳島・高知の4県だけが恣意的に合区をしたことは、自民党が数の力でごり押ししたことだ。青木氏もその自民党の一員だ。無責任の典型だ」と厳しく批判。そのうえで、「われわれは、今のような不合理な制度の導入には反対した。こうした状況を早く解消したい。各党間で合意できるよう努力していく」と述べた。