13日の岡山市内の商店街での意見交換と視察を終えた岡田代表は、記者団の取材に応じた。また、この日行われた舛添東京都知事に対する都議会での集中審議について、帰京後都内で記者団の取材に応じた。

岡山選挙区について

取材に応じる岡田代表と黒石候補予定者

 黒石健太郎候補予定者の出身地でもある商店街の視察を終えた感想として「全国的に厳しい状況のところも多いが、ここは個性的なお店もたくさんあって頑張っている」と評し、「黒石さんが議員になってくれれば、全国の商店街の振興のために頑張ってもらえると期待している」と述べた。

 岡山選挙区では長らく江田五月参院議員が守ってきた議席を争うことになるため、議席を守る意気込みを問われ「江田先生という現職がいる貴重な議席。残念ながら今は追いかけている状況だが、しっかり頑張れば追いつき追い越せる選挙区だ」とし、「ぜひ江田先生が選んだ黒石さんにしっかりと継承してもらいたい。若いので、江田先生が培ってきたものに新しいものを加えて素晴らしい政治家になっていただけると思う」と述べ、黒石候補予定者のさらなる奮起を期待した。

舛添東京都知事の集中審議について

 岡田代表は「今日のやりとりで説明責任が果たされたと思う人はいないのではないか」と感想を述べ、「直ちに都知事を辞任すべきだ」との見解を示した。今後の民進党としての対応については、不信任案を提出するか、他党から提出された不信任案に賛成するかは、今後、都議会の民進党会派で協議するとした。

 また、この間の自民党の対応について「そもそも安倍総理が主導して推薦した知事だ。いまだに何も言及しないというのは理解しがたいことで、総理は責任をもって辞任させるべきだし、みずからにも推薦した責任があるということを自覚するべきだ」と語った。この点に関連して、自民党の下村博文衆院議員が不信任決議案に同調する可能性に言及したことについては、「下村さんの言ったことが自民党の考え方だとは思えない」と、懐疑的な見方を示した。

 この問題の参院選への影響については「現時点では分からない」としつつ、「都知事というのは非常に大きな存在なのだから、推薦したその都知事がこれだけの失態を犯した、信頼できない人だったということの責任は免れない」として、自公両党の責任が重大だとの認識を示した。

 舛添都知事が辞職した場合の都知事選への対応については「具体的な人選に入っているわけではない。早急に対応しなければいけないということは幹部間で話し合っている」と述べた。

その他の課題

 米国フロリダ州での銃乱射事件については、事件の犠牲者・被害者の方々にお悔みとお見舞いを述べた上で、「銃社会の問題を浮き彫りにしたことは間違いないが、大事なのは、さまざまなことが起こりうるという前提で、常に十分な危機管理体制を取ること」と述べた。先般、中国海軍の艦船が接続水域に侵入したことにも触れ、「次元が一つ変わったのだから、きわめて重要だと申し上げたが、その後も官房長官と総理はそれぞれ地方に出て、官邸のトップ2がいないという状況だった。今回のような事件はいつ起こるか分からないのに、総理も官房長官もいないということで本当に大丈夫か。トップ2が不在の中での電話でのやり取りだけでは判断を間違う可能性がある」として警鐘を鳴らした。

 安倍総理が大分で行った演説で野党統一候補について「実態は民進党と共産党だ。だまされてはいけない。『気を付けよう、甘い言葉と民進党』」と述べ、また先日は「もれなく共産党がついてくる」などと言っていることについて受け止めを問われた岡田代表は、「総理大臣の言葉なのか」とあきれ顔。「共産党に対するご本人の『大嫌い』という感情が出たのかもしれないが、公党に対して失礼だ。加えて大分は社民党が非常に強いところ。その意味でも失礼」と批判し、「いずれにしても総理の言い方は度が過ぎている。まるで非合法政党のような扱いではないか。極めて遺憾だ」と応じた。