岡田克也代表は20日、千葉県習志野市、船橋市を訪れ、参院選に党公認で立候補予定の水野けんいち参院議員の街頭演説会に参加した。

水野けんいち参院議員

水野けんいち参院議員

 「鋭く斬り込む参議院の論客」「理想を忘れず現実に立脚」と書かれたたすきをかけて、水野議員は安倍政治に対して鋭く斬り込んだ。「アベノミクスに関して言えば、これはまさに、いま行き詰ってきているのは明らか。国会は6月1日まで開かれていた。国会を閉じるやいなや消費増税を2年半先送り。『いまは増税できる経済環境にない』という理由。裏を返せばアベノミクスが行き詰っている証拠だと思う」とまずはアベノミクスの行き詰まりを指摘。「大事なことを国会を閉じた日に発表するのでは国会で議論ができない。国会で議論した末に選挙で信を問うのは分かるが、一方的に発表して選挙で信を問うというやり方は『ちょっと待った』をかけざるを得ない」と安倍政権の政治運営に対しても斬り込んだ。さらに消費税の逆進性対策について「民進党は軽減税率には反対した。消費税には逆進性があるから、なんらかの対策をするのは賛成。しかし、もっと低予算で効果を上げる方法があるのではないか。そうした対案もしっかり提案してきた。軽減税率には事務作業が煩雑など問題がある。最大の問題はその時の政府の都合で、ある品目は税率を下げられたり、口利き合戦、陳情合戦、政官業の癒着の温床になってしまう。この危惧(きぐ)や懸念はぬぐえない。われわれはよりスマートなやり方でよりピンポイントに低所得者に絞って低予算で対策することを提案してきた。しかし、与党は耳を傾けなかったのが実態」とまさに現実に立脚した鋭い指摘をした。

岡田克也代表

岡田克也代表

 岡田代表は、「野党勢力の結集で最初から考えてきたのは水野さんに参加してもらいたいということだった。しっかり一本筋の通った人。政策的にしっかりと自分の考えを持った人。こういう政治家が新しい党に必要だと説得を重ねてきた。結党の際に参画していただいたことはとてもうれしいこと」と無所属だった水野議員を岡田代表が新党に参加するように説得したエピソードを紹介した。

 テレビの党首討論番組についても取り上げ、「安倍さんの言うことは決まっている。雇用がこれだけ増えた、税収がこれだけ増えた。自分に都合のいい数字をあげて、アベノミクスの成果だと言っている。良い数字も悪い数字ある。だが、そんな数字を言い合っているよりも国民の皆さんがどう実感しているか、それがすべてだ。国民の8割は景気回復を実感していない。安倍さんがいくら都合のいい数字を並べて『うまくいっている』と言っても現実はそうでないことは明らか」と指摘すると、聴衆からも「そうだ」と大きな声が上がった。

声援に応える岡田代表と水野議員

声援に応える岡田代表と水野議員