枝野幸男幹事長は20日、北海道札幌市内で開かれた街頭演説会で、今回の参院選に民進党公認で立候補予定の徳永エリ参院議員、鉢呂吉雄元衆院議員とともに、民進党の政策を説明し、安倍政権の暴走を止めようと訴えた。

徳永議員

 徳永議員は、「私は、国民の知る権利を奪う希代の悪法の特定秘密保護法が2013年12月6日、深夜の参院本会議で強行可決された時に、絶対この政権を許さないと心に誓った。昨年に安保法制を強行採決した時もそうだ。あのようなことは絶対にあってはならないこと。多くの国民の声を無視して日本の国柄が大きく変わる法律を通してしまったことは許せない」と述べ、皆の力で安倍政権の暴走を止めようと訴えた。

 さらに徳永議員は、「安倍総理は今度の参院選でアベノミクスの是非を国民の皆さんに判断してもらうと言っているが、アベノミクスはすでに失敗している。アベノミクスは国民の皆さんにはほとんど恩恵がなく、一部の大企業だけが利益を上げただけだ。今さら問う必要はない。本当の争点は憲法を改正することだ。安倍総理はこれまでも、選挙で争点にしなかったことを選挙後に実施してきた。ぜひ皆さんも、憲法改正についてしっかりと思いを巡らせていただきたい。安倍総理による憲法改正に待ったをかけよう。民進党を応援して欲しい」と力強く訴えた。

鉢呂候補予定者

 鉢呂候補予定者は、「今年の3月27日に、民主党、維新の党などが大同団結して、新しい党『民進党』を結成した。私たちはこの民進党が、もう一度政権を担いうる政党になるよう、飛躍しなくてはならないと考えている。そのために、私たちが再度政権を担った時に、安倍政権に代わる政権政党として、国民の皆さんに対して何をすることができるのかを考え、骨太の政策を作り上げてお示ししたい。民進党を大きく育ててほしい」と訴えた。

 教育について取り上げた鉢呂候補予定者は、「教育立国と言われる日本だが、OECD加盟国のなかで教育費にかけるGDP比率が一番低いのが日本だ。大学進学率は近年下がり続け、経済的事情で大学に行きたくても行けない子どもたちが増えている。学生はアルバイトに追われ勉強がおざなりにされている。大学を出たら奨学金という借金を何百万円も抱えている。これで教育立国であるとはとても言えない。私たちは、給付型奨学金の創設、家庭の事情により授業料を一部免除するなどの施策を進めていく」と話し、民進党の政策への理解を求めた。

枝野幹事長

 枝野幹事長は、「この数日、テレビやインターネットで各党党首による討論が行われているが、安倍総理の話すその中身にあきれている。ごまかしとはったりとデマの安倍政権。こんなことを許してはいけないとあらためて思った」と厳しく指摘した上で、「何と言ってもひどいことは、『野党は批判ばかりしている』と野党の批判ばかりしている安倍総理の姿勢だ。政権党の行うおかしな施策を批判することは野党の役割だ。与党なら、これまでやってきた自分たちのことを訴えればいい。それをしないで野党批判ばかりをしているそんな総理大臣でいいのか」と述べ、安倍総理の総理大臣としての資質に大きな疑問符を付けた。

枝野幹事長が鉢呂吉雄元衆院議員と