枝野幸男幹事長は参院選公示日の22日夕、遊説先の青森県八戸市内で記者団の取材に応じた。

 枝野幹事長は、前回の2012年衆院総選挙と比較しての所感を問われ、「八戸に限らず総選挙のときとは比較にならないくらい『頑張れ』『しっかりしろ』という激励を多く頂く状況になっている。明らかに状況は変化しているという確信を今日1日でできた」と手応えを示した。

 青森県選挙区については、「全体としても1人区が勝負だというなかで、厳しい状況ではあるが何とか競って勝ち抜いてもらいたいという選挙区の1つだ」と位置付け、「しかも(候補者の)たなぶまさよさんは国会で9年一緒に仕事をしてきた仲間であり、情の部分、経験を活かしたいという意味から何としても戻ってきてもらいたいと思っている。こうした思いは執行部、現職国会議員共通の思いではないか。とにかくまず、まさよさんに帰ってきてもらうという思いだ」と力を込めた。

 青森県選挙区の情勢については、「たなぶさんは衆院で活動していたので全県という意味では後から追いかけるという状況だったが、かなり背中が近づいてきている。まだまだ追い抜いたと言える状況ではないが、十分に互角に近い戦いをしている。ここから20日間あまりの戦いがまさに勝負を決する状況だと思っている」とコメント。

 戦い方のポイントとしては、「たなぶさんは、八戸以外でも一定の知名度はあると思うが、衆院選挙で戦った地域以外のところでできるだけ名前と顔と人柄を知ってもらうこと。一方で、演説のなかでも申し上げたが、今の自民党はかつての自民党とは違い保守ではない。『暮らしを守ってくれない』と気づいていらっしゃる方のなかから一定の皆さんに投票に行くという行動につなげていただくことが一番大事だと思う」と述べた。

 憲法改正をめぐっては、安倍総理が「個別の条文について憲法審査会で収れんされていない」「自民党の憲法草案が無傷でいられるものとは思っていない」などと発言していることへの受け止めを問われると、「ではどこをどう優先して、どう変えたいのかをはっきり言うべきだ。そうでないと、あの憲法草案をやりたいと読むしかない。草案のどこをどうやって変えたいということをはっきり言わなければ無責任だし、そのことを言わずに議席だけほしいというのは白紙委任を求めていることに他ならない」と断じた。