岡田克也代表は25日大分県に入り、杵築市内での街頭演説会で参院選大分県選挙区の党公認の足立信也候補への支援を呼びかけた。

岡田克也代表

 岡田代表は、「この選挙は安倍政治の暴走を止められるかどうか、新しい政治の流れをつくり出すことができるのかが問われている本当に大事な選挙だ」と強調。そのうえで、「まず3分の2を許さないことだ。もし与党で3分の2の議席を獲れば憲法改正にいく。安倍総理が目指しているのは憲法9条を変えて集団的自衛権の行使を限定なくできる国にするということだ」と指摘し、「皆さん、日本をイラク戦争やアフガン戦争のような戦争があったときに武力行使できる国にしていいのか。考えてほしい。危機感を持ってほしい」と訴えた。

岡田克也代表

 経済政策をめぐっては、安倍総理が「介護や子ども子育支援をアベノミクスの果実で行う」と発言していることを取り上げ、「私たちはたまたま税収が増えた、その果実でやるのではなく、予算の根本から組み替えて、国民の生活に力を入れていく。安心して生活できる、将来に不安の少ない国をつくる。そのことが一人ひとりの消費につながり経済成長にもつながっていく。分配と成長の両立をしっかりやっていくことこそが経済政策だ」と力説。「安倍政権の暴走を止めて軌道修正していく。私たちに任せてほしい」「足立さんは12年間、身を粉にして頑張ってこられた。政治家としても素晴らしい人材だ。ここで大分の皆さんの良識、見識を示してほしい。この選挙は安倍政治と国民の良識との戦いだ。ぜひ民進党、足立さんを押し上げてほしい」と支援を呼びかけた。

足立信也候補

足立信也候補

 足立候補は、英国のEU離脱に言及し、「日本では円高が急激に進み株価が暴落した。アベノミクスは基本的に日銀と協力して円安に誘導し、そのことで輸入品価格、物価を上昇させることでデフレから脱却しようというものだが、イギリスの一件で明らかになったように、今は一つの国だけで為替を左右しようというのは不可能だ。最も大事なのは、為替に左右されない経済成長をどうやってつくるかだ」と主張。民主党政権時代、自身が厚生労働大臣政務官を務めた際、為替に左右されずに成長する分野が製薬産業だと分かり、そこを成長戦略の中心に据えたとして、そういう成長戦略が必要だと説いた。

 「安倍総理が掲げる『1億総活躍社会』の中身は、民進党、以前の民主党の政策だが、自民党は選挙のたびに大企業の法人税や富裕層の所得税の減税を続けてきたので、財源がないから実現できない」とも指摘。「民進党は、所得税や法人税の公平性をしっかり担保する。そこから財源を確保し、暮らしの底上げにそれを使う。社会保障に限らず子どもがしっかり育つよう支援する再分配の社会を作り直さないといけない」「今、経済政策、憲法の分かれ道だ。この夏の参院選挙の争点は安倍政権の暴走を止められるかだ。安倍政権の暴走を止める夏にしたい」と力を込めた。

「安倍政権の暴走を止める夏に」と支援を訴える岡田代表と足立候補
聴衆一人ひとりに「足立候補をよろしく」と握手する岡田代表

聴衆一人ひとりに「足立候補をよろしく」と握手する岡田代表