岡田克也代表は30日、千葉県松戸市・柏市で水野けんいち候補とともに街頭演説を行った。

岡田克也代表

 水野けんいち候補は自民党、みんなの党を経て、今年3月の民進党結党時から民進党に参加した。岡田代表は「私は水野さんに『新しい党にぜひ最初から参加してほしい』とお願いしてきた。それだけの実力と実績のある政治家だ。これから大いに活躍してもらわなければいけない。だからこそ皆さんの力で、間違いなく国会に戻していただきたい」と訴えた。

岡田代表

 岡田代表は、「最近の安倍総理はどうだ。野党にレッテル貼りをして批判ばかりしている。日本国総理大臣として情けない」と嘆いた。国政選挙の際にはテレビ各局で党首討論が行われるのが通例だが、今回の選挙ではほとんど行われていない。岡田代表はこの点を問題視し、「堂々と議論する中で争点が煮詰まってきて、そして皆さんに判断してもらうのが選挙だ。目隠しして、聞こえなくして、『とにかく自分に入れろ』と。これは民主主義の基本に反する」と憤り、「この選挙は、国民の良識と安倍政治の対決だ。皆さんの良識を投票という形で示してほしい」と呼びかけた。

 その上で、「民進党をしっかりさせるために千葉で2議席を頂きたい。水野さんは特に素晴らしい政治家だ。安倍さんが大きく右に行ってしまった今、かつての宏池会のような自民党の中のリベラルの人や公明党を支援している人たちにこそ、水野さんを当選させ、民進党を強くして、政治のバランスを取っていくことが必要だ」と力を込めた。

水野けんいち候補

水野候補

 水野けんいち候補は、英国のEU離脱によって株価が急落し年金積立金が大きく毀損(きそん)したことについて「アベノミクスでは株価を支えるために、年金積立金の50%を株につぎ込むという〝禁じ手〟を使ってきた。それは、『株が上がれば儲けは投資家に、株が下がれば年金を減額してツケは国民に』という間違った政策だ。しかも誰も責任を取れない。この参院選はこうした間違った政策を正す大きなチャンスだ」と説いた。安全保障法制についても、カンボジアや東ティモール、南スーダンなどのでの自衛隊の活動を評価し、「自衛隊を海外に派遣するのがだめだと言っているわけではない。国際貢献と海外での武力を行使することは、まったく別の話だ」と安倍政権の言い分を見事に切り捨てた。

 その上で、今回の選挙から18歳選挙権が実施されることを踏まえ、「この歴史的な転換の選挙で、政治の流れにも歴史的な転換を起こしていきたい。今の自民党1強と言われる状況に大きな風穴を開け、自民党と切磋琢磨(せっさたくま)して、より緊張感のある政治をつくっていきたい。どうか水野けんいちの挑戦に支援を」と訴えた。

田嶋県連代表(右)、大田衆院議員(岡田代表の隣)

 柏市での水野候補の街頭演説では、千葉県連代表の田嶋要衆院議員、太田和美衆院議員、長浜博行参院議員も駆け付け、マイクを握った。田嶋議員は英国内でEU離脱をめぐる国民投票のやり直しを求める署名が200万筆以上集まったことを取り上げ、「『判断が間違っていた』と後悔している人が続出している。まさにこれが選挙の危うさだ。ぜひ皆さんも選挙が終わった後で後悔しないように、一人ひとりがじっくり考えて」と呼びかけた。長浜議員は、水野候補の環境問題への取り組みを紹介し、「地味だが大切な問題をコツコツやり続けている水野さんのような環境派議員を国会に送り出して」と、太田議員は「水野さんは舌鋒鋭く総理に立ち向かい、安倍総理がタジタジになる。民進党として欠かしてはならない議員だ」と訴えた。

演説後、有権者の人々と笑顔で握手

演説後、有権者の人々と笑顔で握手