岡田克也代表は3日昼、遊説先の青森市内で記者団の取材に応じた。

 岡田代表は、参院選での青森選挙区について、重点地区であるの認識をあらためて示したうえで、今後に向けては「大事な選挙区だ。一人ひとり、たなぶさんが有権者の皆さんに訴えていくのが基本。たなぶさんの心からの訴えがどれだけ届くかということだ」「最後は無党派層や今まで政治から距離を置いていた方々にどれだけ届くかの勝負だと思う」とコメント。東北地方全体についても、「いずれも接戦であり大事。幹部も入り最後までしっかり戦い抜きたい」と力を込めた。

 街頭演説のなかで、自民党の憲法改正草案の白紙撤回を求めたことについては、「野党第1党である民進党と話し合いたいと言うのなら、まずはとんでもない自民党の憲法改正草案を白紙にするべきではないか。そのくらいの覚悟があっておっしゃっているのかということを谷垣さんに言っている」と説明。「安倍総理は憲法改正にまったく触れず、総裁と幹事長で言っていることが全く違う。与党間でも自民党総裁と公明党の山口さんとで言っていることがまったく違う」と指摘した。

 バングラデシュの首都ダッカで起きたレストラン襲撃事件で、安否不明の日本人7人全員の死亡が確認されたことを受け、「大変残念なこと。非常に深刻に受け止めている」と述べた。そのうえで、政府の対応について、「たまたま(総理と官房長官)2人とも官邸、東京にいたから良かったが、昼間であれば2人ともいない可能性が非常に高かったわけで、それはまずいということをずっと私は言ってきた。しっかり反省してもらいたい。何が起こるか分からず、どちらかが常にいなければいけないという危機感をしっかり持つべきだ」とあらためて問題視。また、特に菅官房長官が2日、遊説を優先して国家安全保障会議(NSC)を欠席したことに、「NSC会議を開くことは決まっており、(遊説先の)新潟に行く新幹線に乗った時間とわずか10分しか差がない。少し遅らせれば出席できたはずだ。突入が行われたことも分かっていたわけで、そうしたなかで新潟まで行き街頭演説を2つやり18時に戻ってくるというのはちょっと私には理解できない。官房長官は危機管理の要であり、のんきに街頭演説をしていて本当にいいのか。どういう気持ちで街頭演説をされていたのか、犠牲者が出る可能性が高いことは分かっていたわけで理解しがたいことだ」と指弾した。

 総理が遊説を再開したことには、「一番問題なのは危機管理上の問題。この時期に遊説を再開することは私の感覚にはなじまない」と切り捨てた。