【滋賀】「次の世代にこの平和をつなぐ戦後最も大きな分岐点」岡田克也代表が林久美子候補と訴え

　岡田克也代表は８日夕方、滋賀県草津駅での野党合同街頭演説に参加し、有権者に林久美子候補への支援を訴えた。

岡田克也代表

　岡田代表は演説の中で、与党が３分の２ラインに達し、自民党単独でも過半数を取る見通しと報じられていることに触れ、「こんなことを許していいのか」「（この選挙に勝てば）安倍さんは必ず憲法を改正する」と参院で改憲勢力が３分の２に達することに強い懸念を示した。

　特に憲法の基本原理の一つである「平和主義」を「侵略戦争をしない」ことだと平然と言ってのける安倍総理の下での憲法改正は、戦後一貫して海外での武力行使を禁じ「専守防衛」を貫いてきた日本の「平和主義」の理念を根本から覆すと警鐘を鳴らした。

　経済や暮らしの問題にも言及した。岡田代表が参加者に「皆さんの生活は大丈夫か、３年半経ってアベノミクスで誰かいいことがあったか」と呼びかけると、聴衆からは大きく否定する声が上がった。子ども・子育て支援政策の追加財源について、安倍総理は円安株高による「成長の果実」を分配すると表明したが、この安倍総理の方針の前提もすでに大きく崩れていると指摘。「成長の果実」による恩恵ではなく、公共事業の選択と集中、防衛費の見直しなど、根本から予算配分を変更することで安定的な子ども・子育て支援に取り組むべきだとし、「安心して生活できる日本にする。そのことで安心してお金が使える。それが経済成長にプラスに働く。こういう良い循環を作っていくことが『成長戦略』だ」と力強く訴えた。

　「今回の参院選は政権選択の選挙ではない。（旧民主党は）３年前の選挙で負けすぎた。だから今回の参院選で与野党逆転、『衆参ねじれ』ということは起こり得ないが、私たちに力を与えてほしい」「与党に３分の２を与えてはいけない。このままでは格差は拡大し、憲法改正に手を出す。戦後最も大きな分岐点になる大事な選挙だ」と声をからして強調し、残り１日半で林久美子候補への支持を広げ、逆転勝利させようと呼びかけた。

林久美子候補

　林久美子候補は、「厳しくて苦しい選挙だが、幸せだと思いながら選挙を戦っている。これまでにないくらい幅広い人びとに支えていただいて、この場に立たせてもらっている」と感謝の言葉を述べ、「だからこそ勝たなければいけない」と決意を語った。

　続いて林候補は、保育所に対立候補のポスターが貼ってあるのを見かけ、ショックを受けたというエピソードを紹介。実効性のある待機児童対策に取り組まず、野党が共同で提出した保育士の処遇改善法案を、厚生労働委員会で審議せずに潰した自民党。その党のポスターが、まさに保育所に貼られていることについて「まだ伝えきれていないのだと思う。残り１日半。力を貸してほしい」と自省を交えつつ、さらなる支援を訴えた。

　また、「この国の平和がどうなっていくのか、運命の分かれ道だ。次の世代にこの平和をつないでいかなければいけない。そのための政治だ」「今の自民党には総理にものが言える人がいない。イエスマンばかりの自民党に滋賀を守ることはできない」と自民党のあり方を批判。「選挙でしか変えられない。でも選挙で変えることができる」「みなさんの１票で未来は変わる」と熱く語りかけた。

　合同街頭演説には民進党・田島一成衆院議員、市民の会しが・玉木昌美副代表、社会民主党・服部良一元衆院議員、日本共産党穀田恵二国対委員長らも参加し、ガンバロウコールで会を締めくくった。