岡田克也代表は8日、福岡市内で行われた基幹労連(日本基幹産業労働組合連合会)第14回定期大会に来賓として出席しあいさつした。

岡田代表

岡田克也代表

 岡田代表は冒頭、「日頃より、とりわけ2012年に下野して以来、皆さまにも批判や不満がぶつけられることも多かったはずだが、民主党から民進党に代わっても一貫して支援していただていることに多大なる感謝と敬意を表する」と述べた。そして今夏の参院選挙について触れ、「どん底の時代は脱したが、政権を担う政党にはなっていない。比例票を伸ばすことが出来ずに基幹労連の代表である轟木利治氏を当選させることが出来なかった」と述べ、「民進党の力不足だ」と陳謝した。

 また、民進党が目指す国のあり方について述べ、大きくは2つだとして、「経済政策は『成長と分配』、それと平和主義」だと説明した。とりわけ安倍政権が国連憲章で認める集団的自衛権行使を憲法の平和主義に反しないとの見解を示していることについても触れ「これは自国が攻撃を受けていなくても他国を助けるために世界中で武力行使出来るという考え方だ」と指摘し、「日本を取り巻く安全保障環境は激変しているため、さまざまな議論が必要だが、われわれは70年前の戦争の反省の上に立ち、武力行使には抑制的であるべきとの考えだ」との認識を示し、「これらは民進党の政策の起点だ。与党との違いをこれからも訴えて行く」と述べた。

 基幹労連の工藤智司委員長は、参院選挙の組織内比例代表・轟木利治候補と重点候補の神奈川県選挙区金子洋一候補の惜敗を受けて、「次期参院選に向けた議論を先送りする」と述べ、「『組合員とその家族の安心・安定のために政策実現活動が不可欠であり、産業を熟知した組織内議員が必要』との産別の主張が浸透したか、今一度検証する」との考えを示した。