新代表を選出する民進党2016年9月臨時大会が15日午後、東京都内で開かれ、蓮舫、前原誠司、玉木雄一郎(届け出順)の3候補がそれぞれ代表選挙最後となる決意表明を行い、支持を訴えた。

 臨時大会の冒頭、神本美恵子代表選挙管理委員長は代議員の過半数が出席しているとして大会の成立を宣言。続いて、今回の代表選挙について、民進党結党に当たって制定された民進党規約によって、党の合併大会で選出された代表の任期を本年9月末までとしているため実施するものであると説明し、有権者数は一般党員・サポーター23万5211人、地方自治体議員有権者1586人、国政選挙の公認候補予定者は118人、国会議員は147人であると報告した。大会前に開かれた常任幹事会で、候補者の資格要件に関する疑義が出されたことを受けて代表選挙管理委員会を直ちに開催し協議した結果、「代表選挙規則第7条1項及び2項の要件は満たされている」と判断し、代表選挙を継続していくことを確認したと報告した。

 各候補者の決意表明の要旨は次の通り。

■蓮舫候補

蓮舫候補

蓮舫候補

 民進党で議員で居続けること、議員になることがどんなに厳しくても、なぜ私たちはともに訴えることを諦め続けなかったのか。それは「出会った人たちの声をしっかり受けとめる政治家でありたい」という共通の理念だと思う。全ての人が幸せになる社会を民進党でつくりたいと強く思っている。子どもたちを大事にしたい。それが私の政治家の原点である。子どもを大切にする国を民進党の皆さんとつくらせてもらいたい。人への投資。子どもたちの教育。子どもたちの保育。働く人たちの仕事の安心。誰もが願えば仕事があり、労働に見合った報酬がもらえ、そして子どもが産める。子どもが育っていく。人生の先輩方が安心してシニアライフを送れるような「安心の好循環」をつくることこそが、今の政権とは全く違う私たちの国の形だということ。その先頭にぜひ立たせていただきたい。

■前原誠司候補

前原候補

前原候補

 大臣や政調会長をさせていただいた旧民主党の中枢にいた一人として国民の皆さんに申し上げたい。3年9カ月の間、ののしられながら、そっぽを向かれながらも大事なわれわれの基盤を築いてくれた党員・サポーターの皆さんにおわび申し上げたい。この反省からスタートする。そして、国民に対して責任を果たす、深い反省がなければ次のステップに行くことができない。もう一つは、われわれ民進党が目指す社会像をしっかりと国民の皆さん方に示していないのではないか。今回私は「All for all」、皆が皆のためにというキャッチフレーズで考え方を示した。今の生活を不安に思っている人たちがいる。皆さんから応分の負担をいただき、そして、全ての方々の不安を払しょくするような受益者になっていただく。私はそういう社会をつくりたい。ぼろぼろになるまで先頭に立って頑張る。

■玉木雄一郎候補

玉木候補

玉木候補

 民進党を根っこから変えたいと思い出馬した。自分が変革の思いをがむしゃらに訴えていくことでしか、民進党が変わろうという思いを国民の皆さんに伝えることができないと思った。政権から下野して4年、何度も総括や反省をしてきた。一方で私たちは政権時、高校授業料の無償化、農業者戸別所得補償制度、中国の海洋進出を踏まえた防衛のあり方の変更など、いいこともやってきた。しかし理解してもらえていない。蓮舫さんが行った事業仕分けで行政事業レビューシートの仕組みができ、これによって事業予算の透明化を実現したこと、前原さんは国交大臣のとき羽田空港の国際化、ビザ取得の緩和などを行い、現在の経済の活性化につながっていることも、安倍政権の成果のように捉えられていることがくやしい。民進党を変え、再び政権を担うことができる政党に変えていくため、民進党が率いる希望にあふれた新しい日本の扉を開いていくため、私、玉木雄一郎は先頭に立って頑張る。