蓮舫代表は22日午後、遊説先の福岡・久留米市で記者団の取材に応じた。一問一答の要旨は次の通り。

 問 今回の新代表として新生民進党で補選に臨むが、その位置づけは。
 答 (新井ふみ子氏は)同じ女性だし、同じ歳でもある。育児をしてきたという経歴もある。本当に素晴らしい資質をもった政治家候補だと思うので全力で応援したい。

 問 地元では野党共闘の声が高いが。
 答 大切な声だというのはこれまでも言っているが、新井ふみ子さんが民進党の公認候補予定者なので、まずは蓮舫が代表になって民進党が人に投資、お金の再分配をしていく政策を担っていくのが新井ふみ子だということを皆さんに知っていただきたい。

 問 自民党や内閣の高い支持率に比べて、民進党は代表選挙がありながら支持率が下がっているが、ここでしっかりアピールできるかの試金石ではないか。
 答 奇策はない。理由があって下がり、理由があって上がらない支持率だと思うので、一つ一つ丁寧にやっていく。それは補欠選挙だけで何とかしようというのではなく、国会も始まるので、私を始めとした仲間の国会論戦、そしてわれわれが訴えたいことをしっかり伝えていく。一つ一つ丁寧に行なっていくことだと思う。

 問 自民党は大臣が続々と入る予定だが、民進党としても幹部が入る予定は。
 答 選対委員長と話をしているが、しっかりした応援体制は敷いていきたい。

 問 何を訴えるのがキーだと思うか。
 答 久留米で生まれて、久留米で育った、まさに地元の公認候補予定者なので、地元愛というのをしっかりお伝えしたい。

 問 自民党保守系が分裂選挙というような状況だが、今回の保守分裂は好機と捉えているか。
 答 常に私たちはチャレンジャーの立場。特に内閣支持率も大変高いところと向き合っていくところなので、好機とかそういったことは考えたことはない。とにかく私たちの政策を率直に、しっかりと届く言葉で伝えていきたい。

 問 自民党系の2候補がともに世襲だが、そのことについては。
 答 世襲そのものが悪いとは思っていない。ただこの地元に何を残していくのか、その地域性というものは、新井ふみ子さんのほうがしっかり持っていると思う。

 問 民主党時代は世襲制限という方向性が出されていたが、民進党になり新代表になって、それは続ける考えか。
 答 基本的には続いているとお考えいただきたい。ただ、もう一度われわれが自分たちの考えというものをまとめる必要があるのではないかと思っている。

 問 野党共闘のプラカードを掲げている人々もいたが、福岡6区ではどう考えているのかあらためて聞かせてほしい。
 答 思いを伝えていただけることは大変ありがたいと思っている。それはどんな方でも。

 問 実際にどういう形で。
 答 まずは民進党の公認候補予定者なので、しっかりと私たちの政策を訴えていく。

 問 共闘についてはどう考えるか。
 答 まずは私たちの公認候補だから。

 問 連合福岡と話をされたと思うが、この中ではどのようなやり取りがされたか。連合から何か要望があったか。
 答 九州というのはまさに福岡を中心に経済圏が広がっているので、福岡の中だけの応援というよりも、大分や佐賀など、広域連合的に通勤者も含めて応援をしていきたいので、その歩調をあわせてもらいたいという要請をいただき、その通りだと思っている。

 問 新執行部の体制を巡って、党内から一部不満が出ているという声もあるが、一枚岩となって取り組むために代表としてはどのような思いで臨むか。
 答 頑張る。

 問 新代表になって1週間での久留米入りだが、日程は急きょ決まったのか。
 答 急きょだとは認識していない。

 問 野党共闘の関連で、福岡6区と東京10区を含め、共産党志位委員長が野党共闘を呼びかけたいということで協議を申し入れたいとのことだが。
 答 幹事長・書記局長会談で基本的な枠組を維持するというのは、公党間の重い約束だ。

 問 そういう提案があるというのは、そこからまた考えるということか。
 答 まずは明日お会いさせていただくことになるので、会って話をする。

 問 臨時国会について、1週間と迫ったが、代表質問でどのようなことを安倍政権に問いたいかなど、今のところの考えは。
 答 私自身は、限られた財源を今の政権のような分配のあり方をしていては、成長も望めないし、むしろ恩恵に預かれない人たちが増えていると思っているので、やはり人に振り分けていく、提案型の質問をしたいと思っている。衆院では幹事長や代行もいるので、それはそれぞれの持ち味を生かして安倍総理に向き合ってもらいたいという指示は出している。

 問 誰が質問するかとか、そのあたりは。
 答 お楽しみに。

 問 福岡6区の補選は、東京と並んで蓮舫代表の初陣だが、福岡6区の現状分析は。
 答 まだ分析までは。とにかく新井ふみ子さんの知名度がなかなか浸透していないので、ぜひメディアの皆様方にも平等に候補者を報道してもらいたいと思うが、とにかくまずは新井さんに頑張ってもらって、まだ相手候補も確定していないと認識しているので、そこも様子を見ながらだと思っている。