民進党は28日昼、衆院の国会対策役員・理事合同会議を国会内で開いた。

 会合の冒頭に山井和則国会対策委員長は「11月30日までの短期決戦だが、いま日本の国民の皆さまは本当に成果の見えないアベノミクスの中で苦しんでいる。そういう国民の苦しみ、また政府に対する怒りや疑問を国民に代わって政府にぶつけていく。そして提案し、それを実現していく。それが私たちに課せられた非常に重要な任務。各委員会の理事がしっかり交渉して、国民の負託にこたえる委員会審議をやっていきたい」とあいさつした。

 続けて山井国対委員長は2点伝えたいことがあると述べ「一つは、一昨日のやらせスタンディングオベーション。各党に諮らずにああいう形でやったのは初めて。このことでも私は政府にも自民党にもおごりがあるのではないかと思う。もう一つは、長妻昭予算委筆頭理事が交渉しているTPPの一番重要な品目であるコメに関する価格偽装の問題が明らかになってきた。予算委員会のスタートまでにその実態調査の結果を明らかにして欲しいという当たり前の要請をしているが、今のところ政府、与党からは回答が返ってきていない。このような疑惑隠しと言えるようなことを政府、与党がやろうとしていることに関しては、私たちも徹底した問題提起をして、追及をし、そのうえで提案をしてその提案の実現をしていかねばならないと思っている」と各理事に呼びかけた。

 会合に途中から出席した蓮舫代表は、「今日の総理の答弁はひどかった。昨日、野田幹事長が24回、今日私が22回提案をしたが、経済政策や金融政策の転換に対しては自画自賛、具体的な提案に対しては旧民主党政権の悪口。これではなかなか前に進まないというのが良く分かった。予算委が楽しみになってきた。衆院の国対に頑張っていただいているが、SBS米の価格偽装やTPP関連文書の誤訳など次々と問題が明らかになっている。政権のおごりからくるものに対してしっかり向き合いたい」と政権に対峙(たいじ)する姿勢を示した。

あいさつをする山井国対委員長

あいさつをする山井国対委員長