蓮舫代表は11日午後、党本部で記者団の取材に応じ、日米首脳会談について感想を述べた。

 今回の日米首脳会談の全体的な受け止めについて、「トランプ大統領のこれまでの言動から、わが国に対して相当厳しい要請や、非現実的な提案がもたらされるのではないかと言う懸念があったが、ふたを開けてみたらマイナスではなくゼロからのスタートとなった。共同声明でも、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であるということも明記された」として、一定の評価をすると述べた。

 その一方で、安倍総理が一貫してTPPを粘り強く説得していくと言っていた通商面に関しては、「あっさりと2国間交渉と言う形に落ち着いた。なぜ姿勢が急に変わったのか説明を求める」と、国会でしっかり追及していく考えを示した。

 トランプ大統領が出したイスラム7カ国からの入国を禁止する大統領令への安倍総理の対応については、「世界の首脳が懸念している大統領令についてコメントしないで日米関係を進めていこうということには違和感がある。自ら積極的にコメントしない安倍総理の姿勢がどう映るかはおのずと考えれば分かるもの」と、厳しく指摘した。

 「違いがあるから対話が大事だ」との共同記者会見での安倍総理の発言に蓮舫代表は、「そうした謙虚な姿勢をぜひ忘れないで国会の中でもその姿勢で臨んでもらいたい」と注文を付けた。