党役員会見に関する基本的な方針について

野田佳彦幹事長記者会見

2017年3月27日(木)15時42分~16時14分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=f4sb2BZeLs0


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○栃木県のスキー場で発生した雪崩災害について

【幹事長】
 本日(27日)午前、栃木県の那須温泉スキー場で雪崩が発生し、登山訓練に参加していた高校生らが巻き込まれました。
 全容はまだ不明でありますが、多くの教員・高校生が被害に遭っていることであり、大変心配しております。一刻も早い被災者の救出が重要であり、地元県警・消防には全力で当たってもらいたいと思います。また、既に栃木県知事から自衛隊に対し災害派遣要請が出されております。自衛隊の迅速な対応を含め、国としてできることには全力で当たっていただきたいと思います。

○民進党結党から1年に当たって

【幹事長】
 きょう(27日)は、民進党が創設・結党されてちょうど1周年を迎えるに至りました。
 結党の理念、綱領の中には、「自由」「共生」「未来への責任」、この三つが明記されています。1年たちましたが、あらためてこの原点に立ち返って、これからの活動もブレずにしっかりと前へ進んでいきたいと思います。
 特に、多様な価値観や生き方を認め合う自由な社会。内心の自由に対して大変リスクを伴うような動きになりかねない「共謀罪」などが出てきておりますので、あらためてこの「自由」の理念をしっかり掲げていきたいと思います。
 また独断の政治、分断の政治が世界中で台頭している時でありますので、「共生」の理念というものもしっかりと打ち出していく必要があるだろうと思います。
 「未来への責任」、これは教育の無償化を含めて、「人への投資」などを含めて、しっかり未来に対する責任ある対応を、政治が今求められていると思います。
 こうした三つの理念をベースに置きながら、これからもしっかりと政治活動を前に進めていく決意であります。

○平成29年度予算案の採決に当たって

【幹事長】
 なお、きょう(27日)は参議院において予算審議が行われ、先ほど採決もあったようでございますが、平成28年度の第3次補正予算で7年ぶりに赤字国債を発行せざるを得なくなったと同じようなことが起こり得る予算の中身ではないかと思います。すなわち、見通しの甘い成長率を基礎に税収見積もりをはじき出しておりますので、その結果、国債費は縮減されておりますが、形の上ではそうですが、財政規律の極めて甘い中身だと思います。よって、我々は今般これに反対するという態度で臨ませていただきました。
 この予算審議の過程で明らかになった森友の問題、あるいは南スーダンのPKO日誌にかかわる問題、あるいは天下りの問題などなど、まだまだこれから議論を展開しなければならないテーマはたくさん残っております。例えば天下りに関しては全省庁調査結果の公表がこれからありますし、PKOの日報問題に対しても特別監察の中間報告などが想定されますから、こうした問題に引き続きしっかり取り組んでいきたい。


■質疑

○森友学園問題について

【日本テレビ・原記者】
 きょう予算が成立見込みということで、与党側としては森友問題の幕引きを図っていきたいという考えのようだが、民進党としてはこれから森友問題をどのように追及されていくお考えか。

【幹事長】
 とても幕を引ける状況ではないと思います。籠池氏の証人喚問を通じて、むしろ幕があけたという感じで多くの国民が見ていらっしゃるのではないでしょうか。
 籠池氏の発言について、極めて、与党の幹部からはさまざまな声が聞かれるのですが、例えば「うそつき」と言っている人もいます、「立派な人ではない」と言っている人もいます。人柄についていろいろ言うのは、よほど根拠を持って言わなければいけないと思います。
 その真贋がわからない中で発言をされておりますが、少なくとも籠池氏については(偽証をした場合は)偽証罪に問われるという、その舞台の中で証言された。その他、この問題については関係者がいますが、ブログで発言をされたりメッセージを出したりされている方もいますが、基本的には同じ環境のもとでしっかりと国民の前に真実をお話しいただくということを通じて、初めて白黒がはっきりできる環境が整うと思います。籠池氏の発言だけではグレーのままだと思いますので、局面を打開するためにはやはり関係者を国会の場に呼んでしっかりお話を聞くことをやっていかなければいけない。

【フリーランス・上出記者】
 一つの大きなポイントとして浮上しているのが、総理付の、経産省の谷査恵子さんからのファックスだ。これについては、いろいろなメディアも書いてはいるが、谷さんご自身からの、証人喚問なり、いろいろな形での招致なり、これはどうされるのか。
 これについては、3月24日付で南アメリカに飛ばされるということが流れているが、私がきょう経産省の広報に確認したら、16年の初めから、総理夫人付をお辞めになってからはずっと生活関連部局の専門官だと、それは今も変わらないと言っていた。そういうことも含めてどうされるのかということで、もし何か具体的な考えがあったら伺いたい。

【幹事長】
 国会対策委員長が、国会でお招きをしたいという方のお名前は一連で挙げたと思いますが、その中に谷さんは入っていなかったと思います。そのことについては、国会対策の責任者同士で合意した、お名前の挙がった人達の喚問をまず要求をする、実現をすることが大事だと思います。谷さんについては、要検討ということではないでしょうか。
 ただ、ああいうファックスでの回答みたいなことを、あるいはファックスではなくても、やはり総理夫人の周りで持ち上がったいろいろな要求とか、出てきたいろいろな要請について、ああいう形で日常的に政府が回答する際にかかわりを持ち続けていたとするならば、それはいろいろな問題が出てくる可能性があると思います。重大な関心を持ち続けて、引き続きよく調査をしていきたいと思います。

【北海道新聞・金子記者】
 森友学園の問題と、各種世論調査の支持率の関係で伺いたい。各種世論調査では政権の支持率が下がっているという報道がある一方で、幾つかの世論調査ではほぼ横ばいというような結果も出ている。いずれにしても、支持率急落とは言えないように思う。森友学園の問題は、民進党にとって大きな好機と思えるが、なかなか民進党の支持率上昇につながっていない。こうした現状を幹事長はどのようにお考えか。

【幹事長】
 状況がグレーだから、でしょう。グレーですから判断がつかない、という状況だと思います。ですから、解明をしっかりしていく中で、やはり白黒はっきりつけていく努力をし続けることだと思います。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 維新の松井さんは、総理ほどの高い立場の方がいれば、部下はそれをおもんぱかって忖度するのは当たり前だと、そういう持論を述べておられる。変な忖度をされないようにやることが高い地位にある人の本来の仕事だと私は思うが、まさに総理経験者である野田さんは、ご自身の職務経験に照らして、総理大臣は自衛隊の長でもあるわけだが、本来総理とあるべき者が忖度させることをどのようにお考えになって総理をやられたか伺いたい。

【幹事長】
 私は、松井知事のご発言には真っ向反対です。何を言っているのか、と思います。ということは、大阪府の職員は松井知事のことを忖度して仕事をしなければいけないのでしょうか、という論理ではないですか。私は、違うと思います。
 霞が関は総理を忖度するのでなくて、国民・納税者を忖度して、法の支配に基づいて、ルールに基づいて仕事をするのが役人の仕事だと思います。大阪府の職員も全く同じであって、納税者の立場に立って、法の支配に基づいて、ルールに基づいて仕事をする。
 上の人を忖度するような仕事を役人がやっていたら、世の中も地方自治体もおかしくなります。何を言っているのか、という印象を持ちました。

【フリーランス・安積記者】
 先週末に森友の籠池夫人と昭恵夫人との間のメールのやりとりが公開された。本当のものなのか、事実なものなのか、はしょっていないか、つけ足していないか、というのはまだ検証の余地があるが、このメモの内容について、民進党の辻元清美議員についての言及箇所があり、これについて党本部から声明を出されている。この声明はメールのやりとり自体を否定するものなのか、それとも一部について、辻元議員の箇所についてだけ、事実はないと否定するものなのか、よくわからない状態になっている。これはむしろ辻元さんの個人的な名誉毀損の問題ということで辻元さんが行動すべき問題ではなかったかと感じるが、これについてどうお考えか。

【幹事長】
 党の声明で出しているのは、籠池夫人と昭恵夫人とのメールのやりとりの中で辻元さんに触れる箇所が出てきますね。その触れる箇所については、事実ではないということを言っている。
 具体的に言うと、大きく二つ出てきます。
 学園の敷地の中に侵入しようとした、というやりとりが出てきます。これは全く事実ではないです。(党の)調査団が行った時に、大阪の近隣に選挙区を持つ彼女が案内役で行っています。あの時、メディアの人達もいっぱいいらっしゃったと思いますが、彼女が侵入しようとしたことは全くないということは誰もが見ているので、これは事実ではない。
 もう一つは、なにか業者に知り合いを送り込んだ云々ということがあります。これも全く事実ではありません。そういうことは全くかかわりがないということは、本人も強くおっしゃっています。
 何をもってそう言っているかというと、ネットの中でそういうデマ的なものが流布したことを踏まえて、お二方がメールでやりとりしているということですから、根も葉もないことを根拠にやりとりしていたわけですが、そういう事実もないということで、これは明白なことだということであります。
 これをなにか一部のメディア、例えばテレビの報道などでも、昭恵夫人は「悪魔の証明」をしなければならなくなった、辻元さんも「悪魔の証明」をしなければならなくなったと、同列で語っていますが、昭恵夫人の場合は(偽証をした場合は)偽証罪で問われるかもしれないという中で出てきた証言の話です。お二人の女性のメールのやりとりは、根も葉もないところから出てきたことで、全く同列ではない話です。それをあえて辻元さんが記者会見するかどうかは、これはまた別の問題だと思います。それ以前の、全く根拠のないことの話だということで、党の声明を出したということです。

○次期衆議院総選挙について

【日本経済新聞・林記者】
 幹事長はきのうの講演の中で、「森友隠し」で急いで解散する可能性があると言及されていたが、解散があれば自民党は今の議席を減らすのではないかと言われている一方で、民進党など野党がだらしないから解散がフリーハンドでいつでも判断できるという批判の声もある。こうした現状について、どう受け止められるか。

【幹事長】
 解散は、いつあるかわからないということです。まさにすぐにでもということも、予算が成立した暁にはすぐにでもという可能性もなくはないと思いますし、「ことしは政治決戦の年」と党大会でも活動方針を確認していますが、常在戦場のつもりで、少なくともいつ解散があっても立ち遅れしないように準備をしていきたいと思います。

【テレビ朝日・村上記者】
 次期選挙の対策に関して伺いたい。先ほどの質問にもあったが、きのう幹事長は、「今選挙をやれば『森友隠し』とも言われるが、いつでも受けて立つ」とおっしゃった。解散を受けて立つ上で、例えば蓮舫代表の選挙区もスピード感を持って考えなければいけない時期に来ていると思うが、その辺はいかがお考えか。

【幹事長】
 解散に臨む準備は、幾つかあると思う。
 一つは、やはり掲げる政策です。旗印。先ほど、結党1年という節目に当たって、三つの理念を申し上げましたが、その理念をしっかりと反映した政策をまず打ち出していく。今、それぞれの政策の部門の中で、これまでの政策のアップグレードの議論をしてまいりましたが、それを取りまとめて、そしてそれを打ち出していくことがまず第一だと思います。
 もう一つは、その旗を立てて戦う人をそろえるということであります。まだ233という、「0増6減」の区割りが出てきた後の過半数の数字には達していませんが、徐々に近づいてきてはいます。まずはその空白区を埋める中で、旗印を掲げて戦う人達をしっかりとつくっていく。その中では当然、代表も衆議院選挙に出馬されるというご決意を固めていますから、代表の選挙区もその中では当然当てはめていくということになります。

【共同通信・橋本記者】
 京都府連が、次期衆院選の京都1区に新人を擁立する方針を決めた。近く党本部に公認申請があろうかと思うが、これについての扱いというのはどのように進めていくのか。対応次第では「必勝区」と位置付けている共産党の反発を招くおそれがあると思うが、そこら辺の兼ね合いを含めて伺いたい。

【幹事長】
 他党の影響とかなんとか言う以前の問題として、府連でそういう決定をしたということは聞いていますが、第1区の暫定総支部長は福山哲郎さんですが、福山さんが承知をしていないところで決まったようです。今、ちょうど彼は忙しい立場で、森友の問題を含めて予算委員会の筆頭理事でやってこられました。欠席の中で決まったと聞いていますから、よく言い分をそれぞれ聞いて、確認をすることが先決だろうと思います。

【朝日新聞・松井記者】
 先ほど、結党から1年について、「結党時の理念に基づいて政策をアップグレードしていく」とおっしゃったが、次期衆院選に向けて党の大きな柱としてこういった政策を打ち出していきたいという、もう少し具体的なご説明をいただきたい。

【幹事長】
 いや、これからですから。選挙公約の話は私一人で決めることではないので。党大会の中では教育の無償化などを代表がお話しされていましたね、ああいうものを中心にこれからまとめていくということです。

○天皇陛下の退位及び皇位の安定的継承をめぐる議論について

【読売新聞・藤原記者】
 天皇陛下の退位に関連する問題だが、女性宮家の創設など皇族減少対策については、退位の法整備、この法律の施行後、政府が速やかに検討する、ということで立法府としての取りまとめがあったと思う。このテーマについて、民進党の中であらためて議論をして、今の民進党はこの皇族減少対策についてこういう考え方を持っていますよと、考え方をまとめるお考えはあるか。
 野田政権の時に女性宮家の論点整理を出していると思うが、あれが今の党の考え方ということになるのか。

【幹事長】
 かつて野田内閣で論点整理をまとめました。そのことも含めて、今回の皇位検討委員会などの議論、あるいは全議員が集まっての議論なども含めて、皇族方の減少については「女性宮家の創設」という考え方で党内は基本的には考え方は一致していると思います。
 問題は、生前退位の道筋、これは法整備です、今国会中に法整備をすると。皇室典範の附則に根拠を置いて、特例法という形で「立法府の総意」になりましたが、その法案の中身をしっかりチェックしていくと同時に、あわせて「立法府の総意」の中で、女性宮家の創設などについて、(安定的な)皇位継承についても検討することになっています。それを1年以内にするかどうかという議論がまだ残っていますので、今回は道筋をつけることに全力を尽くしていきたい。
 その創設の仕方となると、おそらく皇室典範の12条(「皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」)の改正とかという問題になると思いますし、そういう具体の話は、道筋をつけることがまず前提であって、その中身の議論は、その進捗状況を見ながら判断をしていきたいと思います。
 いずれにしても、皇位検討委員会は店じまいではないので、これからも有識者を呼んでヒアリングをしたりしますので、そういう中で議論を深めていきたいと思います。

○憲法改正をめぐる議論について

【朝日新聞・松井記者】
 憲法についてお聞きしたい。安倍政権は憲法改正をもくろんでおり、自民党は憲法改正項目の絞り込みを進めようとしている。そういった中で、日本維新が掲げる教育無償化を憲法改正項目の候補の一つにしようということを自民党は検討している。民進党としては、この問題も含めて、憲法改正項目の絞り込みについてどのように考えていらっしゃるか。

【幹事長】
 民進党は、必要があるならば、憲法の条文を一字一句改めてはいけないという立場ではありませんが、日本国憲法のこの70年の歩みは、まさに日本にとって大きく貢献をしてきたと評価をしていますので、変えることを前提にしている党ではないのです。理念はしっかり継承しなければいけないという中で、何か不都合が出てきたならば、それは議論しましょうと、憲法審査会の議論も否定するつもりはなくて積極的にかかわっていますし、7条解散などについても、我々が主導して議論しています。そういう議論はどんどんこれからやっていいと思いますが、それを今すぐ絞り込むという段階では全くないと。丁寧な議論をし続けていくことが大事ではないかと思います。

○後半国会の重要テーマについて

【東京新聞・我那覇記者】
 きょう予算委で予算に決着がつく見込みだが、いよいよ後半国会に入るに当たって、「共謀罪」や、先ほどもあった退位の話とか、さまざまな問題があると思う。どういう問題にどのような姿勢で臨まれるのか、お考えをお聞きしたい。

【幹事長】
 いっぱい論点があるのですが、例えば「共謀罪」については、我々は国際組織犯罪防止条約は承認をしてきたわけですから、その締結をすることはもちろんいいのですが、それと今回の法律が直結しているかどうか。そしてテロの防止も、これも大事なことですが、それが今回の法律でどういう意味があるのか、関連性が全然わからないまま来ていると思います。
 きょう(27日の参・予算委員会で)も他党の委員の指摘の中で、もともと国際組織犯罪防止(条約起草特別委員会)の時に、テロ行為を(条約の対象として)入れることに日本は反対していたという事実もありました。テロ(防止)という美名をつければ誰でも賛成するだろうというのが、実は今回の魂胆ではないかと思える節もあります。ところが、過去3回廃案になった「共謀罪」の本質は全く変わっていないということがあるならば、これはだまし討ちだと私は思いますので、そういうことのないように。内心の自由にかかわることだと思いますので、厳しくこれは「反対」の立場で議論をしていかなければいけないと思います。
 それから南スーダンの問題も、5月に撤収ということになっていますが、これは昔から何でもそうですが、部隊の撤収というのはしんがりが一番大変なのです、しんがりが。かつてのいろいろな戦史を見ていっても、しんがりはものすごいリスクがあるのです。他の人達が業務を終えて、最後まで残っている人達はいろいろなことを引き継ぎながらやっていく。このしんがり部隊がちゃんと一人残らず無事に戻ってくるまでは大変だと思いますので、そこはよく注意していかなければいけないと思うし、その時に現場を把握していない防衛大臣でいいのかという問題は、引き続き大きなテーマです。日誌云々の問題よりも、本当に現場をきちんと把握していない、シビリアンコントロールのきかない大臣では、5月の撤収という難事業も私は極めて心配ですので、そういう議論も深めていくというか、追及をしなければいけないと思います。
 などなど、これは言ったら切りがありません。引き続きいっぱい論点があると思います。

○民進党結党から1年に当たって

【朝日新聞・松井記者】
 この1年を振り返って、民進党として、こういったところはある程度手応えを感じることができたと評価している点と、一方で、ここはもう少し改善するべきだという、現時点で考えている課題、それぞれについてご自身の考えをお聞きしたい。

【幹事長】
 党内で、さまざまな立場からいろいろな議論があります。これは民主党のころから変わらないと思う。だけれども、結論を出したらまとまって行動することは、この1年間、一貫してできてきたのではないかと思います。何かの法案で造反者が出るとか、そういうこともなく、厳しい議論もいっぱいありましたが、全員一致で行動してきていると思います。これは一つの前進ではないかと思います。
 議論は大いに活発にやるべきだと思いますが、この間の皇位にかかわる問題でも、全議員懇談会を頻繁にやりながら、全員一致して意思統一ができました。こういうことの繰り返し、反復練習をすることだと思いますが、この1年間は、それは着実にうまくいってきているのではないかと思います。
 課題があるとするならば、そういうことをちゃんとPRすることだと思います。残念ながら「抵抗ばかりしている野党」だとか「バラバラの野党」だと言われ続けているのですが、今申し上げたように、1年間の中で変わってきたこともちゃんとありますので、そういうことをPRする力がまだ足りないのかなというのは反省点であります。

○千葉県知事選・浦安市長選・浦安市議補選の結果について

【千葉日報・石井記者】
 昨日あった千葉県知事選挙並びに浦安市長選、それと幹事長も応援に行かれた市議補選について、結果について受け止めをお聞きしたい。

【幹事長】
 結果は、それぞれ民意の反映だと思いますから、厳粛に受け止めたいと思います。
 知事選は自主投票だったのですが、現知事が多くの支持をいただいたということは、これは結果として受け止めるべきだろうと思います。
 浦安市長選挙は新人の方が、皆さん新人でしたが、ああいう結果だった。これは特段のコメントはありません。
 市議選は、これは私ども公認候補を立てて、しっかりと当選を果たすことができた。県連一丸となって応援しましたので、よかったと思っています。

○東京都議会議員選挙について

【朝日新聞・松井記者】
 都議選について。7名が既に離党届を提出されているが、どう対応されるかということと、民進党は小池知事と今度どのように向き合っていくか伺いたい。

【幹事長】
 最初に離党された元都議などの件について、お二人の分は、都連の倫理委員会にかけられ、今、その議論をしている最中と聞いています。その後の人達は、受理をするのかしないのか含めて、あるいは倫理委員会の、これも対象になるだろうと思いますが、その都連の方針を尊重していきたいと思います。
 小池知事との関係も、都連の会長が与党的な立場で支持をすることはおっしゃっていましたよね。その方針の中で、これからどうかかわっていくかは、これは本部としても注視をしていきたいという立場です。

○大相撲・高校野球での激戦について

【共同通信・橋本記者】
 きのう、大相撲の大阪場所で千秋楽があり、左肩を負傷していた横綱の稀勢の里が、本割と優勝決定戦で照ノ富士に勝ち優勝した。総理時代に、チャーチルの言葉を引用して「ネバーギブアップ」とおっしゃっていた幹事長としてはどのような所感をお持ちか。

【幹事長】
 きのう(26日)新潟に行っていましたから生中継では見ることができなかったのですが、家に帰ってからあらためてテレビで見ましたが、鳥肌が立ちましたね。稀勢の里のまさに気迫のこもった2番もそうですが、きのう高校野球も激闘でしたね。引き分け再試合が2試合続いたでしょう。たまたまですが、高校野球も大相撲も、やはり最後まで諦めない心の大切さをきのうは教えてくれる、そういう日だったのではないかと思います。
 チャーチルの言葉も引用したことがありますが、チャーチルの言葉は「Never, never, never, never, never Give in」なのですね。「Give up」という説もありますが。やはりそれくらいの気持ちで仕事もしなければいけないのだなということを学ばせていただきました。大変感動した日だったと思います。