野田佳彦幹事長は3日、国会内で定例記者会見を行い、いわゆる「共謀罪」法案への対応について言及するとともに、記者の質問に答えた。

 本日3日午前に行われた自民・公明の国対委員長会談で、いわゆる「共謀罪」法案の審議入りを6日に行うことが確認されたとの報道に野田幹事長は、「法務委員会には既に民法改正案、刑法改正案が付託されている。特に性犯罪の厳罰化を内容とする刑法改正案は被害者の皆さんをはじめ多くの国民が期待する法案だ。これを飛ばして共謀罪を先に審議することは、国会のルールにも世論にも反するものであり、断じて認めることはできない」と指摘した。

 野田幹事長はまた、自民・公明の与党が、民放・刑法・組織犯罪法の改正案3本を今国会で成立させることで合意したと報じられていることからも、「そうであるならば、組織犯罪法(いわゆる『共謀罪』法案)を先に審議する理由はないと思う。性犯罪の厳罰化よりも優先される課題なのか、与党は国民に説明する責任を負っている」と述べ、国民への十分な説明が必要だとした。その上で、「野党4党では廃案(に追い込むこと)で合意しているので、こうした経緯を踏まえ、金田法務大臣をはじめとする政府に徹底的に説明を求めるなかで廃案に追い込んでいく」と表明した。

 文部科学省による組織的な天下りのあっせん問題に関して、同省の調査結果報告が3月30日に公表されたことについて野田幹事長は、「歴代の3人の次官の関与などが明らかにされているので、まず予算委員会で集中審議を実現することが何よりも大事」だとの認識を語り、衆参両院で強く要求していく考えを語った。