党役員会見に関する基本的な方針について

江田憲司代表代行記者会見

2017年4月21日(金)15時01分~15時19分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=p41eaGedjKI


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○定例会見について

【代表代行】
 代表代行が2人となりまして、私は原則金曜日に会見をさせていただきますが、あまり案件がない時はやらないこともありますから、何かあれば要求してください。


■質疑

○党役員体制について

【時事通信・岸本記者】
 冒頭の、代表代行2人体制に関して、代表が決めるということではあるが、細野さんの辞任に関しての受け止めと、この2人体制というのは代行としてやりやすいのかどうか伺いたい。

【代表代行】
 細野さんが(代表)代行をお辞めになったことは大変残念だと思っておりますが、政治家の出処進退というのはご自身の判断でございますから、私はそれを尊重したいと思います。
 それから代表代行は、人数(の規定)は特にありませんので、前岡田体制のもとでも3人だったというところに一つ3人体制というのがあるのかなと思いますが、補充するかどうかは代表に一任しております。今の体制でしっかり執行部としての役割を果たしていくということ以上のことはございません。

【フリーランス・上出記者】
 冒頭におっしゃった細野さんの件だが、それぞれ代行の意思を尊重されるということだったが、民進党の幹部の中には、細野さんの行為については、幼稚園児のようだというような声も聞かれる。そういう点について、別の考え方のようだが、もうちょっと突っ込んでお聞きしたい。

【代表代行】
 私も含めて議員の出処進退については、(その責任は)全て判断をした議員個人が負うわけです。ですから、そういう意味で私は今まで細野さんとは合流前からもおつき合いをしてきたし、代表代行としてこの半年以上、仕事を一緒にさせてもらってきた立場として残念ですが、細野さんの判断は細野さんの責任で行われたことなので、引き続き代表代行として力を合わせていきたいとは思っていましたが、それは細野さん個人がご判断し、その全ての責めは彼自身が負うわけです。それは、国民の評価も含めて、党内の評価も含めて、負うわけですから。私はそれ以上のことを申し上げることはありません。

○中川前経産政務官の自民党離党について

【共同通信・下山記者】
 先ほど、自民党の中川俊直前経産政務官が離党届を自民党に提出した。きのう蓮舫代表などからも議員辞職相当だという話もあるが、自民党の中では離党で済ませるようなそぶりも見える。この件について、率直に代行の見解を伺いたい。

【代表代行】
 まず、説明を聞きたいです。最近“はやり”は、フェイスブックでポロッと書いて終わり。安倍昭恵夫人もそうでした。まず、こういう疑惑を招いているわけで、私自身どこまでが真実で、どこまでがうそなのかということ自体がよくわかりませんので、こういう疑惑を招いた議員はしっかり会見を開いて説明責任を果たすというのが筋ではないでしょうか。その上で出処進退、議員本人が判断をすると。その判断が妥当ではないと考えた場合は、その属する党が何らかの処断をする、というのが筋ではないでしょうか。

【産経新聞・山本記者】
 中川さんの件で、どうやら離党届を出したようだが、議員辞職のほうが適当なのではないかという声が与党側にもある。あらためて、議員辞職に相当するかどうか、このあたりについて代行はどうお考えになるか。

【代表代行】
 議員辞職が相当であっても、強制的に辞めさせられる制度はない。
 それから一般論として言えば、こういう疑惑を受ければ、国会での活動しかり、地元での活動しかり、実際問題、国会議員としての職務が遂行できなくなりますよ。だから、普通ならばそういうことをしっかり議員本人が判断するということではないでしょうか。ですから、疑惑の真偽、どの程度かはわかりませんが、現実問題、今後中川さんが国会議員としての職責を全うできないのであれば、それは議員辞職に値すると思いますが、それはご自身が一番よくおわかりになるでしょうから、判断すべきだと思います。

【フリーランス・上出記者】
 他党のことだが、例えば以前、宮崎(謙介)議員が、金子(恵美)議員のご主人の時には、即(議員)辞職となった。それと今回と、ご覧になっていて違いみたいなものは何か。

【代表代行】
 私はあまりこういうのを読まないことにしているのです。もう読むのもアホらしいので。
 だから、私はそういう立場にないので、他党の議員の真偽のほどを追及する、真偽を見きわめる立場・権限もないので、先ほどお答えしたとおりです。

【フリーランス・堀田記者】
 中川さんがやったことは人間的によくないが、これは私ごとだ。つまり政務官としての仕事をサボってやったとか、そんなことではない。ただ、きょうの本会議に出てこなかったことは国会議員としての職責を全うしていないのだから、このようなことが続けば辞職勧告はしていいと思う。
 それについて、前に初鹿さんが失敗したが、単に役職を外しただけで何もやっていない。民進党・民主党はいろいろなことにけじめをつけないから、自民党が何か悪いことをした時もブーメランが起こる。もうちょっとけじめをつけてください。

【代表代行】
 私は、申しわけないですが、今おっしゃったような事案がそのとおりかどうかはちょっとわからないので。
 そういういろいろなスキャンダルとか政治家としてあるまじき行為をした場合に「しっかりけじめをつけろ」というのはそのとおりです。そのけじめのつけ方としては党のいろいろな処分規定があって、しっかり倫理委員会にかけて処断するということになろうかと思いますし、それが生ぬるいということであれば、また有権者からご批判を受けて、というメカニズムになっていると思いますから、そういう意味での、みずからも戒めていかないかんということはおっしゃるとおりだと思います。

【フリーランス・堀田記者】
 今、代行が、中川さんについては会見もしていないと言ったが、初鹿さんの時にも会見もしていない。私が言いたかったのはそのことです。

【代表代行】
 その事案の重さだと思います。初鹿さんのはあまり詳しく覚えていませんが、週刊誌に書かれたというのは事実なのでしょう。だけど、その事の重大性に応じてやはり判断するべきだと思います。ただ、今回の場合は、私はあまり詳しく読んでいませんが、一応見出しとかを見ると、「ストーカー疑惑」であるとか「重婚疑惑」と言われているわけでしょう。それは明らかな違法行為です。トーカー防止法違反ということもありますから、もしそういうことを指摘された場合は、ちゃんと説明責任を果たさなければいけないと思いますが、それが初鹿さんの例がどうこうというのは、今比較する材料を持ち合わせていませんので、ご意見を承っておきたいと思います。
 先ほど私が言いましたように、真偽がどうあろうが、現実問題、国会議員としての職責がもう尽くせないのであれば、それは議員をやっていてもしょうがないのですから、みずからの判断で議員辞職するべきだと思います。
 ですから、(中川俊直前経産政務官が)きょう(21日)の国会に出てこられなかった事情は私は直接聞いていませんが、ずっと国会をお休みになるような状態が続いてあるということであれば、それは即、国会議員としての職責が全うできないということですから、みずからご判断されて議員辞職する。もしかしたら、辞職勧告決議案というのもあります、強制力がないですけれども。まさにそういうことであれば、そういうことも視野に入ってくるのでしょうね。だけど、今の時点でなかなかそれは判断しづらいということだと思います。

【フリーランス・安積記者】
 中川議員の場合は「ストーカー」関係、それから「重婚」、該当するのかどうなのか疑惑の段階だが。初鹿さんの場合も、女性が嫌がっている行為をやっぱりやっていて、これがどういうふうになるのかというのは、犯罪とかそういうのは訴えたら何かしらついてくると思うが。
 それよりも党のガバナンスについて伺いたい。中川さんは早刷りが出る前日、18日に政務官を辞任されている。初鹿さんの場合は、早刷りが出ても何もなくて、たしか週刊誌が発売されてから幹事長のほうから叱責があったと記憶している。党のガバナンスというか、そういうところの危機管理についてはどうなのか。

【代表代行】
 早刷りを見たかどうかは基準にならない。公で質問することではないと思いますよ、早刷り(発売前の掲載予定記事)を見た、見ないなんていう話は。じゃあ、早刷りってどうやって手に入るのですか。それは適正な手法で(報道関係者以外の手に)入るのですか。

【フリーランス・堀田記者】
 はい、適正な手法で入ります。

【代表代行】
 入るのですか。私は、そう(報道関係者以外も手に入ると)は思いません。

【フリーランス・堀田記者】
 それは私は責任を持って。

【代表代行】
 早刷りの時に辞任したか、正式に発売されてから何かの処分が続いたかで公式に論ずること自体がおかしいと私は言っているのです

○天皇陛下の退位に関する議論について

【共同通信・下山記者】
 きょうの夕方に、天皇退位に関する政府の有識者会議が、最終報告を政府に提出する。中身はたぶんこれまで出ていることなのだが、要は全党・全会派でまとめた国会見解と、今後政府が出す政府案、特例法といわれる案が、どれほど一致してくるか、国会の意図を酌んでいけるかというところがたぶん今後のポイントになってくるかと思うが、代行は何かその点、所感等があれば伺いたい。

【代表代行】
 (政府が)正式に提示してから精査したいと思いますが、ご指摘のように衆参正副議長によって与野党参加のもとにまとめられた議院、国会としての考えがありますから、それを尊重していただくしかない、私はそう思います。ですから、提示される政府案なるものを詳細に検討して、それとの違いがあるのであれば、しっかりただしていきたいと思います。
 与党の自民党や公明党も参加した上で、苦労して国会での見解をまとめたわけです。それを政府がないがしろにするなんていうことはあり得ないことですから。ここは与野党とも一致した見解になるのではないでしょうか。
 それが、仮に自民党・公明党が押し黙るということになれば、今言われているように、「安倍官邸独裁政治」というか、物言えない雰囲気を象徴する事例になっていくのではないでしょうか。さすがの自民党、公明党も、そんなことはないと思いますけどね。これで押し黙っちゃったら、報道されているとおり、安倍総理には一切逆らえない、「物言えば唇寒し」の状況だという指摘のとおりの党状況だと言わざるを得ないのではないでしょうか。

○与党の強引な国会運営について

【毎日新聞・樋口記者】
 国会運営のことで伺いたい。経産委員会が衆参で、中川前政務官の辞任の関係で流会になっている。この間、政府・与党の説明の仕方というか、その対応の仕方が誠実でなかったということから流会になっているのかなと思うが、この間の政府・与党の対応についてどうご覧になるか。

【代表代行】
 一経産委員会の問題ではない。先ほど与野党国対委員長会談をやって、要は今までの国会の常識からすればあり得ない強行的な運営がされているわけでしょう。(衆・法務委員会で行われた)政府参考人を呼ぶ・呼ばないを多数決で決めるなんていうこともなかった。参考人質疑だって勝手にやる。しかも職権濫用ですよ、本当に。本会議も職権で立てる、各種委員会も全部職権で立てるって。
 これ、やはり国民の皆さんはわかりづらいんです。しかし、これは要は衆参とも3分の2以上を持っている「数のおごり」としか言いようがないので、非常に多勢に無勢で、我々野党の力のないところなのですが、しかし、こういうこともやっぱり指摘していくしかないという中の一環として、それも国会戦術でしょうから、それは国対委員長にお任せしているということです。