蓮舫代表は20日午後、訪問先の広島県城島市で記者団の取材に応じた。

 広島3区、4区について注目度が大きくなっていることへの受け止めを問われ、「特に4区は必ず勝たなければいけない選挙区だ。3区も含め総支部長がいる他の選挙区も小選挙区で勝てるようしっかり応援していく。1区、5区は県連に委ねている。森本県連代表の下、精力的に作業している」と答えた。

 共謀罪法案の採決が昨日強行されたことについては、「極めて遺憾で、強く抗議している。職権で質疑を打ち切り、採決に持って行くには、あまりに論点が未整理で、課題が多すぎる。衆院での審議を求める必要が十分にあった。維新の議員が委員外議員の立場で採決を求めたが、国会での慣習や前例を学んでいないようだ。ただし、維新が与党だということははっきりした」と述べた上で、「立法府の扱いがずいぶん乱暴になってきている。大島衆院議長がわれわれの意見をどう扱ってくれるのか期待したい。抗議をし、国対を通じてなお衆院での審議を求めていく」と話した。

 韓国の文特使との会談内容を聞かれ、「早々に代表団が来日されたことに感謝を申し上げた。北朝鮮情勢への日米韓の協力を一層強固にしていくこと。不可逆的な国際的な取り決めをしっかりと守っていただきたいと述べた」と答えた。

 国政で諸課題が山積している中での議論の優先順位を問われ、「国民の間で、最優先事項が憲法だという声は私の耳には届いていない。各社の世論調査を見ても、経済対策、社会保障の充実や育児支援などへの声が強い」と指摘し、国民が望む政策への優先順位が高いとする認識を強調した。

 加計学園問題で、文科省が資料の存在を確認できなかったとする調査結果を公表したことに対しての今後の追及方針を問われ、「予算委での集中審議を求めることは変わらない。文科省はなかったとは言っていないので、調査内容をしっかりと示してもらいたい。菅官房長官にも予算委員会でしっかりと問いただしたい」と答えた。

 トランプ米大統領の疑惑については、「(米国の)内政問題で直接言及はしないが、わが国の株価への影響などが心配されるので、注視していく」と述べた。