党役員会見に関する基本的な方針について

安住淳代表代行記者会見

2017年5月31日(水)15時00分~15時14分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=7zifQYjxYSU


■質疑

■冒頭発言

(なし)


■質疑

○加計学園問題について

【東京新聞・我那覇記者】
 加計の関連、国会の関係で、野党が求めている前川さんの喚問に応じない姿勢を政府・与党が示している。この間、籠池さんの時は、もともと応じていなかったのがいきなり喚問に引き上がったりとか、人によってというか、状況によって都合のいいように使い分けている、スタンダードがいわゆる二重基準なのではないかというようなことだったり、ご都合主義にも思われるが、代行としてどういうふうに感じていらっしゃるか伺いたい。

【代表代行】
都合よくやっているだけですよ、政府は。  大体、総理の周りをサポートする補佐官が、去年の秋口に誰と会ってどんな話をしたか記憶もないし覚えていないなんて、そんな人に、補佐官が務まるのですか。そんな記憶のあいまいな人間が、本当に日本の政府を回していけるのですか。明らかにこんなことはうそに決まっているでしょう。うそをつき通して国会を終わらせようというのが今の魂胆だと私は思いますから、厳重に抗議するし、徹底的に戦いたいと思います。

【東京新聞・我那覇記者】
 前川さんと籠池さんの比較、関係で言えばいかがか。今の和泉さんとは別に。

【代表代行】
 報道されているとおり、籠池さんの場合は証人喚問に出すことによって事態を収束させようと思ったのでしょう。しかし、それが全然うまくいかないから、失敗したということで、今回は証人喚問させないということなのでしょう。
 つまり、与党の都合でいわば都合よく証人喚問というのを、一つの基準ではなくて、自分達の都合のいい流れをつくるための道具としか思っていない、手段にしか思っていないということですよ。

【朝日新聞・斉藤記者】
 政府の言っていることに全く疑念がないのであれば、証人でも何でも、呼んでも何の問題もないと思うが、呼ばないところに何かうさん臭さを感じるか。

【代表代行】
 記憶が飛んでいること自体、うさん臭いでしょう。優秀な人達が半年前のことを覚えていないなんて、だからそれ自身がうさん臭いんですよ。前川さんは正直に言っているわけだから。否定するならばまだしも、面会をした記憶がないし、何を話したか覚えていないなんていう、そういう人が官邸で国家権力の中枢にいるのは間違っているんじゃないですかね。私はそう思いますが。
 明らかにいいかげんで、ずるいことをしているということはもうはっきりしていますよ、それは。「そうでない」と言うのだったら、2人共に国会に来て説明すれば、前川さんの言っていることやペーパーがどうなのか、はっきりしますから。

【毎日新聞・影山記者】
 前川前次官だけではなくて、和泉補佐官の参考人招致なり証人喚問も必要だと代行はお考えか。

【代表代行】
 今、この経緯で言えば、毎日新聞の報道にあったとおりだとすれば、呼ばないといけないでしょう。
 つまり、総理が直接言えないから私が言う、ということなのでしょう。あなた(和泉首相補佐官)は、それは自分の意思でそういうことを言ったのか、それとも忖度(そんたく)したのか、総理に直接そう頼まれたのか、それによって全然この事案の大きさが違ってきますから、本人が国会に来て、いやしくも政府の中枢にいるのだから、民間人になった前川さんでさえ来ると言っているのですから、来なきゃだめですよ。

【産経新聞・奥原記者】
 総理は、特区や政治手続に働きかけをしていたのであれば「責任をとる」と国会で明言されているが、現時点では総理が直接指示したという証拠については明らかになっていない。8枚の記録文書であったり、前川前事務次官の証言であったり、和泉補佐官をめぐる報道であったりとかも、総理が直接指示されたというところまでは至っていない。民進党として疑惑追及をする中で、現時点では総理の責任というところにたどり着くのは難しいと思うが、どこを疑惑追及のゴールにしているのか、お考えを伺いたい。

【代表代行】
 いや、もう産経新聞も協力してくれて、そこまで実態解明をしたいのだったら、補佐官を呼んでちゃんとやったほうがいいのではないですか。補佐官が直接総理から言われてやったとなれば、(政府の)説明は全部崩れますよ。だから、非常に重要ですよ。「総理のご意向」を伝えに来ている、と言ったと毎日新聞は書いているのだから、事実関係を明らかにすれば、総理の黒白もはっきりするのではないですか。総理が言えないから私が言う、と言ったと前川さんは言っているのですから。そうしたら言われた本人は、否定するにしても何にしても、ちゃんと国会で答えないといけないのではないでしょうか。
 記憶があいまいで定かでないというのは、半年前の話なのでしょう。半年前のことも覚えていないのが政府高官をやっていること自体が、国民の安全保障上、最もやってはいけないことなんじゃないの。そんなことも記憶できない人間を、産経新聞はいいと思っているのですか。

○東京都議会議員選挙について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 都民ファーストがあした決起大会で、いよいよ小池さんが代表だと。なかなか、第1党が自民党で、もしかしたら都民ファーストと公明が組んでも過半数いかないというような選挙予測もあるが、やはりここで民進党の戦い方が問われるところがあると思う。小池さんが代表になることで、都議選の取り組みは少し変わるのか、その辺を伺いたい。

【代表代行】
 こういう状況なので、人様の政党のことをとやかく言えるような状態ではないから、とにかく1人でも多く定数の中に滑り込ませようと思って、全力で今はやるしかないと思っております。
 あえて申し上げれば、都民ファーストかなんかわかりませんが、自民党に籍を置いたままそういうことをやるというのは二重党籍そのものなのだから、それはちょっと都合いいうさん臭さを私は感じますね。おかしいのではないですか、自民党に籍を置いたまま都民ファーストをやって、自民党と戦うなんて。都合のいい時だけは自民党とくっついて、都合が悪くなれば自民党を攻撃するなんて。そのいいかげんさというのはいずれ、都民の皆さん、まだ選挙まで時間がありますから、 だんだんそういうことがはっきりしてきた。
都民ファーストそのものは残念ながら我が党から行った人間や自民党から行った人間、つまり、はっぴを脱げば、もともとどこにいたんだという話になりますからね。そういう意味での新味がないというのはだんだんわかってくるのではないかと私は思いますよ。
 まあ、人様のことを言える立場でないことは前置きしておきます。うちは火の車だということはわかった上で言っているのですからね。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 都民ファーストの、隠れみのなのか、先ほどのいかがわしさでプンプンしているとしたら、やはり都議選での民進党の枠組みというのは、落ちそうな共産党を応援するとか、何かそういう野党共闘のラインのほうに傾いていくと見てもいいのか。

【代表代行】
 22人をとにかく当選させるために、全力でやります。協力できるところは、できるだけ協力します。
 私は街頭とか演説会でも言っているのですが、それは支持率が低いからって小池さんのほうに逃げ出していった人達よりも、低い、でも、低い民進党で頑張ると言っている人間のほうが、政治家としても人間としてもよほど誠実ですよ、ということは訴えていますよ。都合のいい時に都合のいいはんてんを着て、いつも「寄らば大樹」でなんていう人間が、都政改革できるわけない。ある意味、自民党だってそうです。この間まで「自民党」「自民党」と言っていた人が、突然都民ファーストなんて、本当かいなと。

○今国会の会期について

【TBS・永沼記者】
 国会の会期についてだが、前川さんだとか和泉さんだとか、国会に呼んでまで政府追及しないといけないことが多いと思うが、この会期内でそのあたり全部できるのかどうか。今の状況で、会期の延長も含めてお考えを伺いたい。

【代表代行】
 本来、会期内できちっとやれない場合は責任をとらないといけないのは与党の側なのだけれども、追及したいことはもうてんこ盛りあるので、予算委員会でも何でも受けて立ちますから、どうぞそれは、会期延長について私はとやかく言う立場ではないけれども、加計を含めて徹底的な追及をしていきたいと思います。場所があるのだったら、それはそれで戦います。

○刑法改正案の審議について

【東京新聞・我那覇記者】
 「共謀罪」と刑法の関係に関連して伺いたい。きょう公明党の山口代表が挨拶の中で、「組織犯罪処罰法の日程をこなす中で、できれば刑法の成立が図れれば望ましい」と発言した。今まで公明党は成立に意欲を示していただけに、やらないのかなというニュアンスを感じる。民進党も刑法改正案の成立に前向きな立場だと思うが、この発言について率直にどうお感じになるのかというのが1点目。
 関連して、会期を延ばせば刑法改正案を審議する可能性は出てくるのかもしれないが、肯定的・積極的な声は今のところ政府・与党からは出てきていない。もしかしたらその背景には、会期延長することで森友なり加計なりの追及が強まってくるのをかわしたいという考えがあるのかもしれないが、そうなると刑法(改正案)という少なからぬ人達が成立を期待している法案を積み残すことになる。成立に理解を示している立場の民進党としては、そういった観点からどういうふうにお感じになるかお聞きしたい。

【代表代行】
 「共謀罪」の前にちゃんと(刑法改正案の審議)をやれば、みんなうまくいったんですよ。無理やり追い越して「共謀罪」を入れて、自民党が刑法改正を後回しにしたんじゃないの。今になって、間に入れてもらって通してくださいなんて、そんなこと無理に決まっているから我々は怒っているんですよ。そういう国会対策や法案処理のえげつなさを報道してください。本当に悪質だと思うよ、そうでなければ今ごろとっくに(刑法改正案は)もう通っているのだから。