刑法の性犯罪規定を改正し厳罰化するための刑法改正案が8日、衆院で修正可決して参院に送付された。

 民進党は、2月中旬から3月末にかけて、性犯罪規定を改める刑法改正を求める被害当事者団体や被害者支援団体からヒアリングを行ってきた。

 団体からの要望を、政府案に対する修正要求項目、付帯決議に盛り込む項目、政府答弁を求める項目に分類したうえで、修正項目について与党と協議することを想定していた。

 ところが、自民・公明両党は6月2日の衆院本会議で審議に入った刑法改正案を、参考人質疑さえ行うことなく、6月7日の1日で質疑・採決をしたいと、前日に開かれた法務委員会理事会で突如として提案してきた。

 委員会質疑や与野党協議を通じて、要望項目にどこまで応えられるかを模索しようとしていたため、時間をかけた審議を求めたものの、与党の1日での審議・採決の方針を変更する余地はなかった。

 限られた与野党協議の時間の中で、少なくともこれだけは勝ち取らねばならない項目として、性犯罪規定のさらなる見直しを実現するために、「検討」規定を盛り込む修正を求めることとして、与党に修正案を提示、合意を得た。

 本修正によって、110年間放置されてきた刑法改正は、法施行後3年を目途として、政府にさらなる検討、措置が義務付けられた。

PDF「刑法の一部を改正する法律案に対する修正案要綱」刑法の一部を改正する法律案に対する修正案要綱

PDF「刑法の一部を改正する法律案に対する修正案」刑法の一部を改正する法律案に対する修正案

PDF「刑法の一部を改正する法律案に対する修正案新旧対照表」刑法の一部を改正する法律案に対する修正案新旧対照表

PDF「刑法の一部を改正する法律案付帯決議」刑法の一部を改正する法律案付帯決議