党役員会見に関する基本的な方針について

蓮舫代表記者会見

2017年6月8日(木)15時00分~15時32分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=gvIdN-8ieWw


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○北朝鮮による巡航ミサイル発射について

【代表】
 けさ(8日)、北朝鮮が日本海に向けて巡航ミサイルと思われるものを数発発射したとの報道があります。
 政府によりますと、「我が国の安全保障に影響を与えるものではない」とのことですが、とにかく毎週のように繰り返されているこうした事態、適切に対応するためにも、政府にはこうした動向にしっかりと注視をしていただきたいと思うのですが、きょう自民党の二階幹事長も政府の対応について、「政府も十分な対応をしていないように思う」と述べておられます。与党幹事長の発言、大変重いと思いますので、こうした発言が国民の不安を高めないように、政府にはより厳しく北朝鮮の動向は注視していただいて、適切な対応をしていただきたいとお願いしたいと思います。

○野党4党党首会談で「当面の課題」「次期総選挙における協力」を確認

【代表】
 きょう(8日)午前10時から、野党4党首会談を行いました。
 4野党党首で確認した内容についてですが、まず当面の国会活動について、
  1.この間の党首会談の合意を尊重し、実行するために引き続き努力する
  2.安倍政権の狙う憲法9条の改悪に反対をする
  3.「共謀罪」法案廃案を目指し院の内外で共同して闘う
  4.加計学園・森友学園疑惑の徹底究明のために全力を尽くす
この4点については合意をしました。
 なお、内閣不信任案の提出も含めて、残り少ない会期の中で4野党の結束を強めるためにも、適時・適切に国対委員長会談、並びに幹事長・書記局長会談、また野党党首会談も含めて開いていくことも合意をしています。
次期総選挙における協力について確認をしたことは、「次期総選挙は新しい区割りの下で行われることになる。安倍政権の打倒をめざして全力をあげる。民進党、日本共産党、自由党、社会民主党の野党4党は、次期総選挙で『できる限りの協力を行う』との昨年9月の合意に基づき、協議を加速させ、4野党が協力して候補者調整を行い、一致したところを順次発表する。」
この内容で合意いたしました。


■質疑

○加計学園問題について

【日本テレビ・清田記者】
 民進党が入手した、「官邸の最高レベルが言っている」と書かれた文書だが、実在する文科省の職員の名前が記載されているにもかかわらず、政府は再調査しないとの立場だ。あらためて政府の姿勢について受け止めをお願いしたい。

【代表】
 再調査しないとする姿勢に、何かを隠したいと(考えていると)思えてなりません。
 我々が入手した文書並びにメール、CCも含めた(送受信欄にある)具体的な職員の名前、同じ名前の方が、偶然なのかどうなのか、文科省にいるということも政府は認めています。あるいは、各メディアに職員が「あの文書は本物である」という証言を次々にされています。
 こういったことを考えたら、普通、大臣であれば省内でどういうことが今起きているのかも含めて調査を行うというのが、まさに国民の信任に応える仕事だと思っていますが、一切再調査もしない、もうこれ以上話すことはないという姿勢は、疑惑をより深めるだけだと思っています。

【日本テレビ・清田記者】
 弊社も含めて報道各社の取材に対して、文部科学省の現役職員がこの文書とかメールの存在を認めている。それにもかかわらず、政府は再調査をしない。これについての受け止めと、今後どう追及していくか、お考えを伺いたい。

【代表】
 繰り返しますが、政府が再調査をしないというのは、この問題はもう終わり、幕引きをしたい、これ以上新たな事実は自分達で明らかにはしたくないと、極めて後ろ向きな姿勢だと、強く抗議をします。引き続き私達は、予算委員会の集中審議、並びに、ご本人も来ると言っておられますので、(前川)前文科事務次官の証人喚問、並びに、関係する全ての委員会で参考人の招致も含めて、さまざまな新たに出た証言であるとかメール・文書について事実確認は引き続き行っていきたいと思っています。

【朝日新聞・中崎記者】
 加計問題に関連して、他党のことではあるが、公明党の漆原さんが総理の対応について、「総理も丁寧に国民に説明をするべきだ」とおっしゃった。同じ与党の中からも、会見の中でこのようなコメントが出されている状況だ。繰り返しになるかもしれないが、与党内からもこういう声が出ていることを受けて、野党第1党としてはどのように対応されていくお考えか。

【代表】
 まず2点です。
 1点は、連立与党の公明党さんから極めて常識的な意見が出たのは歓迎したいと思いますが、ならば、連立を組んでいる与党の責任として、野党全てが求めている予算委員会の集中審議、並びに文科省の前事務次官の証人喚問をぜひ実現するために汗をかいていただきたいと思います。そうでなければ単なるリップサービスで、世論に対して、自分達がさも真っ当な発言をしていただけのようにとられかねないと思います。それはご本意ではないと思いますので、ぜひ国会で動かしていくことにご協力をしていただきたいと思います。
 二つ目は、総理に「引き続き丁寧に」とおっしゃったとのことですが、どうやら総理の辞書というのは、「そもそも」もそうですが、「丁寧」という意味を履き違えていると思います。丁寧に、きちんとご説明をしていただけるのであれば、委員会に正々堂々と出てきていただいて、自分は間違っていないというご説明を、国民が納得するような言い回しで、やじに反応するのではなくて、答弁をしていただきたいと思っています。

○ジャーナリストによる性犯罪疑惑・捜査における疑惑について

【フリーランス・堀田記者】
 「かけ」「もり」、“アベ友”に関連して伺いたい。
 きょうの4野党(党首会談)の中で、山口敬之・元TBS社員が準強姦罪のことで取り上げられなかった、そこは入っていないのか。というのは、私も今、漆原良夫先生と話をして、あの月曜以降、全然盛り上がらないなということを心配していた。きついお言葉だが、土井さんが生きていらっしゃれば、これは超党派の女性議員を集めて徹底して追及しようということがあったと。それについて伺いたい。

【代表】
 まず事実関係で言いますと、きょう(8日)の4野党の党首会談では、具体的なテーマとしては上げていませんでした。
 他方で、被害に遭われた女性が実名で顔を出してその事件について証言をするというのは、大変勇気あることだと思います。これもまた行政がゆがめられたかどうかという問題になると思いますので、決して許してはいけないと思っています。
 その部分で、我が党では男女共同参画推進本部長の神本美恵子参議院議員が中心となって、超党派の女性を中心とした議員への呼びかけで、院内集会でありますとか、あるいは街頭における、学者の方達も含めたリレー街頭を行っています。

○次期衆議院選挙・野党連携について

【時事通信・丸橋記者】
 あすの参院本会議で、区割りが新たに変わる公選法改正案が成立する。きょう午前中の4党党首会談でも候補者調整の加速化ということで一致したが、現状と、どういうスケジュール感で候補者調整を進めていきたいかというところを伺いたい。

【代表】
 一つには、前代表の時代からできる限りの協力を国会内外で行っていくという方針を引き継いで、代表に就任して以降、特に選挙対策責任者並びに政策責任者が4野党の中で細やかな調整と協議を行ってきました。また、区割りが変わるという一つの大きな節目でもありますので、合意をしたところから、協力ができた選挙区は、ある意味固まりという形で順次報告をしていこうという部分の協力です。

【時事通信・丸橋記者】
 どのくらいのスピード感で進めていくかという部分と、特に岩手の新3区に関しては、まさに小沢さんと黄川田徹さんという現職同士がぶつかることになっている。この選挙区についての民進党としての意味合いというか、そういうところについてお話しいただきたい。

【代表】
 個別の選挙区ごとによって事情が違うものですから、そこは丁寧な調整を行っているところです。ですから、きょう(4野党党首会談で)の言い方としても、一括して全ての選挙区を公表するということではなくて、協議が整ったところから、固まりという形で順次公表という形にしていますので、引き続き丁寧な調整・協議は続けていきます。

【産経新聞・奥原記者】
 関連してだが、目指す統一候補者のイメージについてお聞きしたい。候補者調整を行っているということだが、候補者調整をした上で、どういう候補者がふさわしいかという、その理想像についてお話しいただきたい。

【代表】
 衆議院と参議院は調整のあり方が違いますので、無所属で統一候補を全員が、という形が去年は目立ちましたが、今調整しているのはまさに政党の公認候補者を一本化する形での調整を行っていますので、目指す候補者というよりは、その選挙区の情勢ごとにさまざまな数字等、あるいは有権者の意識調査等も踏まえての協議を行っているところです。

【日本経済新聞・加藤記者】
 選挙協力での合意だが、タイミングとしては新しい区割りができるというのが一義的なタイミングということか。都議選も近いが、これは都議選も意識した合意なのかどうなのか、このタイミングについて伺いたい。

【代表】
 都議選は全く関係ありません。
 やはり一つは区割り(公職選挙法改正案)が成立して、新たな選挙区という形が出てまいりますので、そうしたことも含めて。また、ちょうど去年の9月からの調整で、そろそろ形がまとまってきている地域があるものですから、そこがまとまり次第出していく。
 そして、いつ衆議院選挙があってもおかしくないと思っておりますし、その部分では、この加計学園の問題も含めて、今の政府、今の内閣が国民の信に値するかどうかも含めて問うていくシーンが出てまいりますので、やはりいつ選挙があってもいいような調整は、できるだけ適時適切に表にしていきたい、という思いからの合意です。

【フリーランス・上出記者】
 参議院選の時には、ある意味では期待以上の野党共闘の効果があったと見ている人も多いと思う。同じように、安倍政権に対して落胆している人達は、何とか野党頑張ってほしいという声が多いと思うが、その中で、今回の野党共闘の軸になる、自民党あたりから批判されているのは、特に共産党と組むことで、安保問題その他、根本的なことが違う者同士がやってもいいのかという批判もある。その辺は今回どのようにクリアして、何を国民に一番訴えていこうと思っているのか、その辺のポイントはどうお考えか。

【代表】
 まず、何度も申し上げていますが、安倍総理・安倍内閣一強は断じて許されない、この思いは去年の参議院議員選挙の時から4野党は共有しています。しかも最近、この終盤国会になって、政府の傲慢な姿勢、あるいは国民の疑問に対して全く答えようとしない、いわんや個人攻撃を権力の中枢が行っていくというような、政権のおごった姿勢というものに対して国民の不安も高まっていると思いますので、まずはやはりシンプルな構図で、しっかりとこの「安倍一強」を倒していくんだと。その思いが全てのベースにあるということはご理解をいただきたいと思います。
 そこに対して、個別で、加計であったり森友であったり、あるいは「共謀罪」であったり、全くもって国民の幸せにつながらないものを進めていることに対してはきっちりと反対の声を上げていこう、というところでは合意を確認しているところです。

【産経新聞・奥原記者】
 共通政策づくりについて伺いたい。ことし1月に始まった実務者協議での進捗状況や、今後、共通政策づくりについてどのようにして進めていくのか。

【代表】
 「4野党の共通政策」という説明は今までも1回もしていません。それぞれの政党がそれぞれの政権公約、あるいは選挙公約という形でお示しをしていて、ただ、やはり市民団体、あるいはさまざまな、私達あるいは4野党を支援してくださる市民連合の皆様方と一緒になって共有できる政策はありますよね、というまとめはこの間発表させていただいたとおりです。

○「共謀罪」法案の審議について

【共同通信・野見山記者】
 「共謀罪」(法案)の廃案について午前中の野党党首会談でも確認されているが、終盤国会に向けて、内閣不信任案の提出や、参院で法務大臣の問責など、残りの終盤国会をどういう戦略で臨むか、あらためて伺いたい。

【代表】
 もう残る終盤国会も日数が限られています。委員会の日数も限られています。しかも衆議院では、審議をして金田法務大臣が答弁をすればするほど課題が増えて、180を超える争点、不安視されるところ、あるいは法案の問題点が残っていて、それが必ずしも参議院の審議では全てクリアになっていないどころか、今なお不明確・不明瞭な問題点が幾つもありますので、時間で区切るというやり方は、衆議院の時にも申し上げましたが、この法案にはふさわしくないと私は思っています。刑法の大原則を覆す内容ですし、まさに内心の自由の(保障をしている)憲法に抵触する内容ですから、しっかりと慎重審議を、良識の府の参議院では行うべきだと思っています。
 そうした中にもかかわらず、委員長の乱暴な職権の濫用がありましたので、我々の思いというのは一つ提案(法務委員長解任決議の提出)をさせていただきました。それを受けて、きょうは審議が行われていますが、きょうの質問でも金田大臣の“安定した不安定な答弁”がやはりわからなくしているということもありますので、まだまだ審議は要るとの姿勢です。その意味でさまざまな、野党4党できょう確認をした我々の意思というものを示していく時も来るとは思っています。

【NHK・花岡記者】
 国会の会期について伺いたい。自民党・公明党の中から、今国会の会期を延長しようという声がかなり強くなってきている。この会期延長論、「共謀罪」の成立と刑法の成立を目指しての延長ということだが、この点についてどういうふうに受け止めていらっしゃるか。

【代表】
 基本的には会期内に全て処理をするというのが責任ある政府、そして政府を支える与党の姿勢だと思っていますので、私達はこの国会会期内に「共謀罪」は廃案にする、それが最大の目標で今頑張っているところであります。
 会期延長ということは、私達があずかるところではありません。

【NHK・花岡記者】
 きょう衆議院の本会議で性犯罪の厳罰化についての刑法改正案が通り、これから参院に送られてくるが、参院では今「共謀罪」でかなり波が高い状態になっている。考え方として、「共謀罪」より先に刑法をやるべきだと言っていた民進党のスタンスがあると思うが、参議院での刑法改正案の審議に対するスタンスはどういうふうにお考えか。

【代表】
 スタンスも何も、私達は一貫しています。刑法の、まさに性犯罪の厳罰化は何よりも求められるものです。しかも先に国会に付託された法案ですから、早期に審議をすべきだと私達から何度も自民党・公明党に申し入れましたが、それを後に閣議決定されて国会に付託された「共謀罪」を先に審議をすると、まさに数の力で横暴に決めたのは、自民・公明です。ここにきて、日程が足りないがこれは進めたいと言うのは、まず自分達の法案の優先順位がこれまでの先例を破ったことを猛省してから発言していただきたいと思っています。

○憲法論議・安倍首相の改憲発言について

【共同通信・野見山記者】
 憲法9条について、首相は自衛隊の追加明記の考え方を提案されたが、代表としては、自衛隊をあえて書き込む必要があるのか、あるいは明記することで集団的自衛権の兼ね合いの議論もまた出てくるのか、その追加明記という考え方について、党内で一定の理解を示す方もいるかもしれないが、その考え方の是非や課題についてはどのようにお考えか。

【代表】
 まず大前提として、総理が突然お話しになられた、しかも読売新聞だけの独占取材で発言された、9条に付け足して自衛隊を明記するというのは、一体どういう思いで、どういうお考えで、あるいは自衛権についてはどのような整合性を持って、しかも「(自民党の)公式文書の一つ」として棚上げをした自民党の改憲草案との整合性はどのようになるのか。これまでは国防軍という言い方で党内まとまっていたと思っていますので、その総理のお考えを何度お尋ねしても、国会では答えてくださらない。読売新聞を熟読すればいいという、とてもあり得ない答弁をされていますので、総理のお考えがわかりません。
 ただ、安保法制を数の力で強行採決した時から、主権の存する国民の大きな思いというのは「9条は守っていただきたい」というところにあると私達は思いますので、そこにただ単に自衛隊を書き足すだけ、それがどんな解釈を生み出すのか。どのように、これまでの憲法との整合性を担保し得ることができるのか。いろいろな論点が出てくるとは思っていますので、それは機会を見て、党内にも憲法調査会がありますので、議論していくことはあるとは思いますが、いずれにせよ総理の考えがわかりません。
 国民の考えは、「9条を守ってくれ」だと思っています。それと私達の、憲法についてまずは優先して取り組むべきものは、地方分権であり、あるいは解散権の制限というところにありますので、ちょっと総理が言っているところとは次元が違うように思います。

【朝日新聞・中崎記者】
 本日の4野党の合意の中でも「安倍政権のもとでの憲法9条の改悪に反対」ということで一致したということだが、これまで民進党としては市民連合との協定の中でも「安倍政権下での憲法改悪は許さない」という言いぶりだったと思うが、今回、9条というのをあえて特出しした形になっていると思う。そこの持つ意味というのは、5月3日の総理の発言を念頭に置かれた上でのことなのか、何か別の理由があるのか。そのあたりを伺いたい。

【代表】
 いずれにせよ安倍総理は、総裁だった過去、あるいは一議員だった時、そして総理になられてから、憲法改正に強い意欲をお持ちなのは私達も理解をしていますが、口を開くたびに改憲したいという条文が変わったり、中身が変わっていますので、何のために行いたいのかがよく見えなくなってきているところに、5月3日の新聞の独占インタビューで、これまでの(憲法改正草案)は棚上げにして9条に(自衛隊)を付け加えるということを新たに明言されました。
 誰のために憲法を変えたいのか、自分のためではないかという姿勢も見えるような気がいたしますので、その部分できょうの4野党党首会談では、「安倍政権の狙う憲法9条の改悪に反対する」という文言で確認をいたしました。

○今国会での党首討論未開催について

【毎日新聞・眞野記者】
 今国会中のQT、党首討論が開催されない可能性が高まっているが、代表としてはやるべきだとお考えか。

【代表】
 もちろんです。いつでも行いたいとは思いますが、ただ、いずれにせよ私達は衆参両院で予算委員会の集中審議をまず求めています。各党・各会派が、やはり加計問題を中心に総理に確認をさせていただきたいこと、あるいは文科大臣に確認をさせていただきたいこと、いろいろあるにもかかわらず、予算も開かない、あるいは加計の問題においては前川前事務次官が証人喚問に出席すると言っているにもかかわらず、これも拒否をしています。
 まずは順番があると思いますので、全てを満たしていただいたその上で、当然、党首討論も行っていく。この姿勢は変わっていません。

○東京都議会議員選挙について

【NHK・花岡記者】
 加計の問題で、TBSさんの世論調査では10パーセント近く支持率が下がっていたり、世論の反応が森友以上に出てきていると思うが、当面国政選挙は、衆院選も見通せないし、参院選も遠いし、政権に対する審判という意味ではなかなか機会がないのかなと思う。都議選で、代表は以前、「非自民・反自民」ということが民進党の立ち位置だとおっしゃっていたが、この都議選で加計問題の政権の対応について審判を仰ぐような、そういった争点設定はあり得るとお考えか。

【代表】
 東京都議会議員選挙ではありますが、やはり首都決戦という意味では、国政の影響を比較的受けやすい選挙だと思っています。当然、問われるべき争点であるとか政策は国政とは違うのですが、ただ築地(市場)移転一つとってみても、やはり自民党の古い古い政治体質、どこで誰がどのように決めたのかわからないような、あるいは情報が既になくなっているかのような、そういう政治手法というのは国政も都政も変わっていないと思いますので、都議会議員選挙においては、古い自民党政治、「非自民・反自民」で民進党は戦わせていただきます。
 それと国政レベルで、仮に国会が閉じられた後だとしても、国会が閉じても加計問題は終わりません。国会が閉じられたから加計問題が終了になるとも思っていません。引き続きこの問題は、行政がゆがめられたのかどうなのか、あらゆる手段、あらゆる調査を通じて明らかにしていこうと思っています。

【フリーランス・堀田記者】
 蓮舫さんは非常に気の毒だが、柿沢さんのご夫人を公認したという、ある意味での任命責任は感じないか。

【代表】
 一義的な都議会議員選挙の公認(手続)は、各都道府県連にあります。総支部長が上げ、都道府県連の中でそれを協議して、そして協議が整って公認を認め、それを党に上申をするということになっていますので、直接私が「この方を」と特別な方を指名して選ぶことができないようになっています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 国会終盤ガタガタした後は、即、都議選となるわけだが、これは「かけ」「もり」を含めて、支持率とは別に、安倍さんあるいは安倍官邸に対する嫌悪感みたいなものをやはり問う選挙になるのではないのかなと。地方選とは言っても、そういう選挙ではないかと私は思うが、そういうご認識はあるのかどうか、それを伺いたい。

【代表】
 まさに安倍総理の、今、数の力を盾にかなり強硬な、あるいは傲慢な政治を行っていることに対して、都民の皆様方も、他の国民と同じように非常に高い関心をお持ちだというのは、街頭で肌で直接感じます。「非自民・反自民」、古い自民党政治と戦っていくという部分は、国政でも都政でも同じだと思っていますので、今ご指摘のところ、まさに意識しながら公認候補の皆様方とともに訴えていこうとは思っています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 都議選はもうほぼ形ができていると思うが、中央とか、武蔵野とか、三鷹とか、いろいろなところでそれなりに野党の、共産党だけではないが、何がしかのまとまりができてきて、結局すべり込みということで考えると、ここから一頑張りできるのかどうかわからないが、そういう最後のテコ入れを、蓮舫さんとしてお考えになっていることがあったら伺いたい。野党が、という文脈で。

【代表】
 都議会議員選挙、選挙区によって、全ての野党が候補者を出しているところもあれば、そうでない環境のところもあります。
 やはり個別選挙区ごとに、大選挙区であったり、中選挙区であったり、1対1であったりというところもありますので、それぞれの選挙区事情の中で総支部長の判断のもとで、協力できるところがあれば協力する。勝つために努力をしていく。その努力は惜しまないでもらいたいと思っています。

○芝博一役員室長について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 都議選前に柿沢先生の件は残念というか、ちょっとがっくりきた話だが、その後に、やはり参議院の芝先生にお願いした思いとか、そういうのがあれば。大事なポストだと思うから伺うが、どうか。相性がいいのか悪いのかを含めて。

【代表】
 大事な局面、いつも大事な局面なのですが、その部分では、同期で当選をして、これまで一緒の景色を見てきて、今も同じ景色を見続けている、人生の先輩ではありますが、まさに同期の桜の仲間だと思っておりますので、信頼して、一緒になってこの政権をしっかり倒すべく、努力をしていただきたいと思っています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 あしたの執行役員会あたりで、芝さんは椿大神社の宮司だったわけで、いわゆるお払いとか、そういうのは。ややそういうのが必要な局面だと思うが、いかが。

【芝博一役員室長・幹事長代理】
 そういうことは考えておりません。しっかりと現実を見詰めて、代表を支え、幹事長を支えて、今はこの国会の中で戦っていく、そう思っております。