民進党は12日午後、「加計学園疑惑調査チーム」の会合を開き、9日に松野文科相が「総理のご意向」などとされる加計学園疑惑に関する一連の文書の再調査を表明したことを受け、前回の会合で本日の正午までに調査結果を報告するよう求めた結果について文科省、内閣府からヒアリングを行った。

 文部科学省担当者は、民進党の求めに対して、「専門教育課と行革室以外の課に対しても対象を広げていきたい」などと述べ、発表の時期については、「無駄に時間をかけるつもりはまったくないので、しっかりと調査しつつ速やかにまとまり次第発表したい」と明確な発表時期は明らかにしなかった。

 この報告に出席した議員からは、「(宛先の)22人にこのメールがあるかと聞いたら終わりじゃないか」「(メールの)存否くらいここで言ってほしい。不本意だが(22人に直接確認に)行かざるを得ない」などとすぐに確認を終えることができるはずという声が多数上がった。そのため今井雅人共同座長は、「文科省は(メール文書の存否について)協議して4時にまた来て対応を」と指示を出して文科省担当者はいったん退席をして協議することになった。

 協議が終わり戻ってきた文科省担当者は、「調査の状況を言うと、実は今、共有フォルダ含めて担当課それから関係課を調査している。実際、共有フォルダについては前回専門教育課の共有フォルダ、特に特区という共有フォルダがあったが、全体で6万件あってそのうち1000件が特区の共有フォルダであり、それを確認しているところ。その範囲を広げ、かつ、私学行政課、それから設置室を調査しているところ。それからヒアリングも短時間であったので、記憶も相当あいまいだったところもあると思う。したがって、少し時間をかけてヒアリングさせていただきたいと思っているし、あと全体をいま調査しているので中途でいろんな情報を出すのもいかがなものかと思う。可及的速やかに調査するので、ぜひそこは少し時間をいただければありがたい」などと回答した。

 桜井充共同座長は、「大事なのは結果」と述べ、「結論が不十分であったとしたら、(メールの宛先)全員にここに来てもらって、全員われわれが確認させてもらう」と語った。また、今井共同座長は、「与党とぜひ相談してもらいたいが、国会終盤だから公表してそれで終わりというわけにいかない。われわれは国会でちゃんと質疑しなければいけない。発表しました、国会閉じて、後は終わり。それでは許されない」と文科省担当者に要求。文科省担当者は、「承りました」と応じた。