民進党は20日午後、「加計学園疑惑調査チーム」の会合を開き、19日に新たに報道で明らかになった国家戦略特区への獣医学部新設に関する萩生田官房副長官の新たな発言概要(発言メモ)の内容等について文部科学省、内閣府からヒアリングを行った。

 蓮舫代表は冒頭のあいさつで、発言メモが出てきたことについて、「自民党の下村幹事長代行も新しい事実が出てきたら、閉会中審査をやるという発言をした。まさに今日、新しい事実が出てきたので、私たちは党として、自民党に対して国会を開いていただけるよう国対委員長を通じて申し入れているので、引き続き皆さまのチームは調査を丁寧に進めて、いつ国会が開かれてもいいように準備をしていただきたい」と出席者に呼びかけた。

 桜井共同座長も、「どこがどういう風に違って誰が正しいのかは国会の場に来ていただいて、はっきりさせなければいけない」と関係閣僚と国会で審議する必要性を訴えた。

 発言メモの内容について文部科学省の担当者は、「(高等教育)局長の方から副長官に説明した内容あるいは関係者から聴取した周辺情報などを補足して書き加えた個人メモであるようだ。したがって、高等教育局長も実はこの発言概要について確認をしていないということであった。萩生田副長官の発言でない内容が多く含まれており、正確性に欠ける文書ということのようだ」と説明した。

 発言メモに「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。」という内容があることについて、今井雅人共同座長は「担当官が書くはずがない」と指摘。文部科学省担当者は、「一番最速が30年4月だということでシミュレーションして、副長官は具体の指示は出していないと、(作成者の)あいまいな記憶でおそらくそうだったんだろう」とはぐらかす説明に終始した。

 1時間30分以上のやり取りの後、今井共同座長は、「キーマンは萩生田官房副長官なので、内閣官房に(今日)来てと言ったら、この紙(発言メモ)は文科省が書いた紙だと言って出てきてくれない。萩生田副長官の一連で伺っているので内閣官房を必ず出席させて欲しい」と次回調査チームの会合に内閣官房の担当者の出席と藤原内閣府審議官、常盤高等教育局長の出席を求めて会合を終えた。