党役員会見に関する基本的な方針について

蓮舫代表記者会見

2017年6月29日(木)14時59分~15時31分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=eWM51KlMXS0


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○臨時国会召集・閉会中審査の申し入れについて

【代表】
 きょう(29日)も山井和則国対委員長が竹下自民党国対委員長に国会の開催を申し入れいたしました。ただ、返事はやはり、開かないということであります。
 また、その竹下国対委員長の説明が、やはり「都議選の結果を見てから」ということをまだ言っておられる。都議選の結果で、勝ったら開いて、負けたら開かないというお考えをお持ちなのであれば、それはやはり自民党による立法府の私物化ではないかと、非常に懸念しております。  あらためて、国会を開くべきだということは強く強く申し上げたいと思います。

○稲田防衛大臣罷免の申し入れについて

【代表】
 また、稲田防衛大臣の発言ですが、憲法・公選法・自衛隊法、全てに抵触していると思いますので、やはり大臣の資質はないと私達は考えておりますが、どうやらお続けになるということです。安倍総理大臣には、なぜ罷免をしないのかをしっかりと説明をしていただきたいと思っておりますが、やはりこれも国会を開かないということなので、何をどのようにお考えになられて稲田防衛大臣を大臣として適正と判断されたのか、知るよしがないというのはやはりおかしいと思っております。
 4月に今村復興大臣(当時)が、聞き捨てがたい放言、被災者の方に対して配慮が全くない発言をして実質的に罷免されましたが、それと比べると、今回の稲田防衛大臣は法律に抵触していると考えていますが、その罷免をする・しないの差が一体どこにあるのかも全くわかりません。
 やはり、しっかり安倍総理大臣は丁寧な説明責任を、加計学園の問題と同時に話していただきたいと考えています。随分お友達を優遇され過ぎているのではないかと思いますので、しっかりご説明をしていただきたいと思います。


■質疑

○下村元文科相「加計学園から闇献金200万円」報道について

【日本テレビ・清田記者】
 自民党の下村幹事長代行が加計学園から2年間で200万円分の、政治資金収支報告書に記載のない献金(パーティー券購入)を受けたと報道されている。下村氏は「事実に反する」と反論しているが、この点について受け止めをお願いしたい。

【代表】
 あくまでも説明責任は下村さんにあると思います。適切な情報公開、そして納得できるご説明をしていただきたいと思います。
 ただ、(下村元文科相の説明で)やはり不思議だなと思うことが一つありまして、現職の文科大臣の時に、文科省の所管である私立学園を経営している加計学園とのつながりで言う時に、なぜ加計学園の秘書室長がわざわざ現職の文科大臣のために200万円もの献金・寄附金を集められたのか、なぜ、わざわざ汗をかいたのかがちょっとわかりませんので、この部分も詳しく説明をしていただきたいと考えています。

【NHK・花岡記者】
 この件にして下村さんからは、11人分の個人・企業(から預かり加計学園の秘書室長が持参した)ということで、それを割るとちょうど(収支報告書に記載義務のない)20万円以下にはなるが、会見の後、そんな都合のいい数字、10ではなくて11というところも含めてだが、ちょっとおかしいのではないかという指摘があるのと、11の献金を受けた先については、公開できない、わからないとしているが、この点について説明責任を果たしているとお考えになるか。

【代表】
 その部分についても下村さんには丁寧な説明と、やはりどういったところから献金があったのか、国民に(説明を)求められているのであれば情報公開もあわせて行ったほうが望ましいと思います。

【共同通信・野見山記者】
 下村議員は、報じられた内容について「事実に反する」と言っているが、民進党としてはこの報じられた内容について、加計学園と自民党あるいは政権に関して新たな疑惑あるいは問題として、PT等を含めて追及なり事実解明を求めていくお考えか。

【代表】
 まずは、下村さん自身に向けられた疑惑でありますので、ご本人がきっちりと納得できる情報公開と説明をされるか、その様子は見たいと思います。
 ただ、少なくとも今、私達が調査チームで追いかけているのは、誰が(実質的に加計学園のみに限定する)修正を入れる指示を出されたのか。それに対して萩生田官房副長官の説明が不十分だと思いますし、あるいは、「1校に限る」と絞ってきた国家戦略特区諮問会議のこれまでの(獣医学部新設に関する)仕事ぶりを安倍総理自身が一変させ、ひっくり返して、全国に展開していくと言ったその根拠も含めて、説明されていない部分をまず優先的にしっかり明らかにしてもらいたいと考えています。

【朝日新聞・中崎記者】
 下村さんは、今回の件は加計学園からではなくて、11人を集めてくれたのだということだったが、そういうことを加計学園の秘書室長がやっていたり、加計学園をめぐっては萩生田さんのお名前や、本当に総理に近しい方々の名前が次から次へと出てきている。疑惑一つ一つは今後さらに解明していくことが必要だと思うが、このように安倍総理の周辺から次々と話が出ていることについては、蓮舫代表としてはどのようにお感じになるか。

【代表】
 下村さんの話は、一体何が真実なのか、もう少しきちんと情報公開並びに説明をしていただきたいとは思いますが、登場人物として、やはり安倍総理に近しい人と、安倍総理の「腹心の友」の、点と点が線でつながるような印象がありますので、やはりここにおいては総理自身が「丁寧に説明する」と会見でおっしゃったわけですから。にもかかわらず、閉会中審査は行わない、臨時国会は開かない、言っていることとやっていることが真逆なのは、むしろ何か隠したいことがあるのではないかと勘ぐってしまいそうになりますので、やはり堂々と国会で説明をしていただきたいと考えます。

○憲法論議について

【読売新聞・森山記者】
 憲法改正についてだが、さきの神戸の講演で総理が、党の憲法改正草案を臨時国会に出したいという趣旨の発言をされた。与党内からもいろいろ、期限を区切ってこうした憲法改正に絡んだ動きをすることについて、拙速だという声も出ているようだが、あらためてこれへの受け止めと、民進党として憲法改正についてどう対応していくかお聞きしたい。

【代表】
 まず、憲法改正は期限を区切って結論を出すというものではないと思うのです。やはり国民主権ですから、国民がどのように考えているか、そこをしっかり聞いていく作業というのがとても大事だと思っています。
 その部分で、私達民進党はこの夏、11ブロックで憲法調査会がシンポジウムを開いて、しっかりと国民の声を聞いて党としての考えをまとめようとしています。
 他方で、総理は「憲法改正」と口にされていますが、その内容については国会では説明しない。ただ特定のメディア、あるいは特定の講演会では気持ちよくお話しになられていますが、その真意はどこにあるのかというのは私達は知りようがありませんので、何をやっているのか、ちょっとよくわかりません。
 それ以前に、憲法53条で臨時国会を開いてくださいと要請をしていますので、まず憲法遵守義務を果たした上で口にするのが内閣総理大臣として筋だと思っています。

○都議選応援「自衛隊としてお願い」稲田防衛大臣発言について

【朝日新聞・中崎記者】
 稲田防衛大臣の件で伺いたい。先ほどもお話があったが、本日あらためて山井さんと竹下さんが会談され、安倍総理による罷免を求めるということを山井さんから申し入れた。一方、自民・与党側からは、それに応じないという方針が聞こえてくるが、そのような対応について代表としてはどのようにお感じになるか。

【代表】
 私達は、もはや発言を撤回して終わらせるレベルの内容だとは思っていません。また、みずからが出処進退を決めると言っても、みずからがお決めになる前に、防衛大臣としての資質に明確に欠けているからこそ、任命責任のある内閣総理大臣が罷免をするべきだと考えて、罷免の要請をさせていただきました。このことについて総理が応じないというのであれば、それはまさに都民であり、国民が判断することになるのだと思います。

【NHK・花岡記者】
 関連だが、今、都議選の最中ではあるが、この稲田防衛大臣の発言について菅官房長官はきのう、都議選に影響があるかと聞かれて、「影響を与えることはないと認識している」と明言された。代表はこの稲田防衛大臣の発言が都議選に与える影響をどのようにお考えか。

【代表】
 「ないと認識している」、そう答えるほうがおかしいと思います。まさに我々日本が歩んできた道のりの中で、自衛隊というのは政治的に中立であるべしと、その道を歩んできているにもかかわらず、まるで自民党の思いどおりに実力組織を動かすことができるかのような発言をされた方が、とてもではないですが我が国の防衛大臣としての任にふさわしいとは私は思えませんので、そこは都民もやはり厳しい視線を向けるのではないでしょうか。

【フリーランス・上出記者】
 この稲田防衛大臣の問題は、「あいた口が塞がらない」とか、多くの人がいろいろな表現で言っているが、今までの失言と違って直接法に触れるたぐいの問題であるということがポイントかと思う。確かに与党はのらりくらりと、撤回したのだからいいのだと言っているが、これは具体的に、例えば告発をするとかいう可能性、あるいはそういうお考えはないか。親しい弁護士に聞くと、防衛大臣は自衛隊員ではないので自衛隊法の政治行為禁止ではできないが、もし罰則規定があるような法律に違反しているということになれば告発できないことはないと言っている。この辺はいかがか。

【代表】
 いずれにせよ今の段階では、私達は公選法、「地位利用による選挙運動の禁止」に抵触していると考えていますし、それ以前に憲法で国家公務員は「全体の奉仕者」であると決められているものを、防衛大臣みずからが「防衛大臣として」当選に向けてお願いをするという発言を有権者の前でされたということ自体が最大の問題だと思っていますので、(任命者である)総理大臣が罷免をするべきだと考えて、その要請を出したところです。

○東京都議会議員選挙について

【東京新聞・我那覇記者】
 都議選の関連で伺いたい。3月の党大会で代表はその位置づけについて、国政選挙に影響がある選挙だ、この都議選の勝利がその後の各種選挙の勝利につながっていくということをおっしゃっていた。あらためて今回の都議選の意義づけというか、どういうふうに位置づけているのかお聞きしたい。

【代表】
 地方議会選挙ではありますが、やはり首都決戦ということもありますし、特に今、国政における内閣の説明をしないという姿勢、あるいはさまざまな失言や問題行動が自民党の議員から出ていますので、その部分において国政に都民の民意も反映されると思っていますので、やはり大切な戦いだと考えています。

【東京新聞・我那覇記者】
 今、代表からもお話があったが、ちょっと遡ると「共謀罪」の強行採決や、あるいは森友・加計、今回の稲田大臣の発言、もしかしたら下村さんの話も、選挙にとっては好材料と言えるかもしれない。これまで代表もいろいろと街頭に出て精力的に活動しているのは承知しているが、これまでの手応えとしてはどういうふうに感じているか。

【代表】
 なかなか手応えというのは説明するのが難しいのですが、やはり立ちどまってくださる方が非常に多くなってきているように思います。特に、日を追うごとに。中でも、私の街頭演説の中では、若いお母さんであるとか、働いている女性であるとか、これまで安倍総理がお話しになられていた「輝く女性」とか「待機児童ゼロ」とか、やはり政治に何か、自分達の立っている場所、自分だけではどうしようもないものに対して改善してもらいたいという方が、ものすごく関心を持っているように感じます。
 その部分では、例えば(自民党の)金子恵美さんという政府に入っている方(総務大臣政務官)が、公用車を使われてご自身の子どもを保育園に送り迎えして、そこに公的な秘書官も同行しているというような記事も週刊誌に出ていましたが、やはりこういうこと一つ一つとっても、待機児童を解消してもらいたい、安倍総理はそれを3年間先送りをして、ならば都政でやっていくしかない、というような話をさせていただくと、やはり多くの賛同を得られるような空気が、確かに東京都には広がっていると思います。

【IWJ・城石記者】
 3点伺いたい。うちの取材で、小池知事がまだ自民党を離党していないことが確認できている。小池知事は、国政選挙になったら自民党を応援するともおっしゃっているので、もう都民ファーストは自民党の別働隊ではないかと思われるが、そのことを民進党として追及して対立軸を掲げていくことはなさらないのかということが一点。
 もう一点は、豊洲移転の問題に関して、文書がなかなか出てこないとか、民進党がそういうことを追及されているのはよく存じているが、豊洲移転賛成なのか反対なのか有権者ははっきり知りたいのだと思うが、そこを伺いたい
 最後に、東京新聞が先日、東京都もヘイトスピーチの対策条例をつくるべきではないかというアンケートを各党にしていたが、民進党としてその辺明確な姿勢をもっと示すことはできないのか伺いたい。

【代表】
 小池都知事が自民党に在籍されていたことは事実ですが、ただ、それに対して離党届を出されたと報道で承知しています。あとは自民党内での手続がどのようになっているのか、私どもは知る立場にありませんので、お答えは難しいと思います。
 ただ、自民党におられたときには随分と、外交・安全保障に関しては、力強いと言いますか、核武装に関しても積極的な発言をされていた方ですので、今は都知事としてそうしたことは口にされていませんが、その部分はやはりどうなったのかなというのは気になるところであります。
 二つ目の、豊洲移転に関してなのですが、豊洲に移転すること自体は都議会として方向は一度決めています。ただ、我々は意見と条件をつけさせていただきまして、地下水の汚染の問題、土壌汚染の問題、法定の数値を守っているだけではなかなか食の安全は都民が納得しませんから、情報公開等しっかりとした対策をとるべきだということはこれまでも言い続けていますし、これからも言い続けます。
 むしろ、それよりも、築地も維持するとしたことで、3600億円の借金返済に充てる財源をどうするのか。これから5年間、築地を再整備していく財源はどうするのか。小池都知事が一言も語っていない財政の問題がありますので、その部分はしっかりと問わせていただく議会になるということは選挙で訴えています。
 ヘイトスピーチに関して、許してはいけないと思っています。国会においても、私達は立法行為において、こうしたものをしっかり制限していこうという立場です。ただ、都議会においては、都議会の独自性もありますので、都連が決めていくこと、都議会民進党が決めていくことだと思いますので、そこにおいて何かしら我々が指示をするということはありませんが、党としての考え方として、ヘイトは許してはいけないというのは掲げているところです。

【北海道新聞・佐藤記者】
 代表は今、毎日街頭に立って候補者の応援をされているが、一方で自民党の安倍総理または菅官房長官は現在まで街頭に立たず、施設内での応援ということにとどまっている。加計学園問題や稲田大臣の発言など、そういったやじを避けるためという指摘も一部にあるが、こういった総理や長官の姿勢について、代表はどう考えていらっしゃるか。

【代表】
 我々もいい時もあれば悪い時もあって、相当やじを飛ばされたり、あるいはビラを目の前で捨てられたりと、いろいろな街頭演説を経験してきています。それでも、それは国民や都民の声だと思って、我々は路上で訴えることはずっと党の文化として行ってきました。
 そういう立場で考えると、今まさに空気が官邸に向かっては温かいものではない総理も官房長官もおそらく思っておられるのでしょうけれども、だからこそ街頭に立って、厳しい声はどういうものがあるのかを聞く姿勢というのも政権側に問われているのだと私は思います。

【フリーランス・上出記者】
 新宿(※後に「新宿区ではなく文京区の間違いであった」と質問者から訂正あり)あたりで、民進党の2区の役員の方が共産党の応援をされていると、「赤旗」などに出ている。これは話し合ってやるのではなくて、たぶん五月雨(さみだれ)的にやっているのではないかと思う。こういう動きは当然ご存じだと思うが、今回、個別にそういう共闘関係みたいなものができているところが幾つかあるが、これについてどういうふうに押さえられていて、どのように都民の方に説明されるのか伺いたい。

【代表】
 すみません、基本的に把握していません。仮にそういう事実があったとしても、対応は東京都連が行っていきます。

【フリーランス・堀田記者】
 蓮舫代表の街頭演説を聞いているが、「蓮舫ダメだ」「民進党ダメだ」という声が聴衆から聞こえてこないので、とてもいいと思う。人が徐々に集まってきていることも私は確認している。
 それで、加計問題を最初にやり、行政が曲げられているということを訴えているが、行政が曲げられているということであれば、もっと我々に近い問題として、元TBS記者の、あれが出てほしいと思う。要するに、よくテレビドラマで権力者の子弟が交通違反を起こしても訴えられないというのがあるが、それがまさに「アベ友」であって、要するに元TBS記者であって、それが現実のものとなっている。きょうも東京新聞の記者が菅さんに対して、中村格(当時警視庁刑事部長)を警察庁長官にするのですねという厳しい質問をしているが、加計問題も重要だが、現場の警察官がやる気をなくすような、行政がゆがめられた、これのほうがもっと大きいと思うが、いかがか。

【代表】
 街頭演説で訴えるのは、集まった方達の空気であるとか、あるいはその場所性であるとか、あるいは、特にこの数日間は随分と政治が動いていますので新しいものを入れたり、そういうふうに私の演説は時々で変えているのですね。その中で、今おっしゃったような、公権力の中で警察力がゆがめられたということに対して反応する空気の場所であれば、そうしたことは発言していきたいとは考えます。

【東京新聞・我那覇記者】
 確認と質問が1点ずつ。先ほど待機児童の話になっていたが、加計とか稲田発言に対する手応えは感じていらっしゃるのかどうかという確認と、もう一点は、都議選の投開票日当日、どういうふうなご予定でお過ごしになるのか、もし決まっていたら伺いたい。

【代表】
 加計学園の問題や稲田防衛大臣の問題は、特に演説が終わって握手をさせていただく時に、相当多くの、特に女性から具体的に、「この問題は許さないでもらいたい」とか、「もっとしっかり追及してもらいたい」と声をかけられることが一番多いです。  当日は、投票に行く予定にしています。

【フリーランス・上出記者】
 いろいろな状況がある中で、この政局というか、都議選というか、一番力を入れて、この点をぜひというようなものがあれば、それをわかりやすく伺いたい。これからの踏ん張りどころはどこなのかというあたりを、少しわかりやすく教えてもらいたい。

【代表】
 いろいろ踏ん張らなければいけないとは思っているのですが、都議選最終盤に来てやはり私達が訴えるのは、「私物化は許さない」ということだと思います。
 国家戦略特区を、まるで総理は私物のように二転三転させて、1校に絞るものを全国展開、まるで自分が何でもできるかのような発言をされました。
 あるいは、防衛大臣に至っては、中立であるべき防衛省・自衛隊を自民党の私物化するような発言をしたのも、決して許してはいけないと思います。
 あるいは、萩生田官房副長官にかかっている疑惑に関しましても、まさに加計学園ありきのような、1校に絞る指示を出した。本来ならその指示を出せるポジションにいない方ですから、これもまるで官邸は行政を私物化できるかのような疑いが持たれています。
 あるいは、金子恵美さんに関しては公用車の私物化で、自分の子どもさんを保育園に送り迎えしている。
 本当に今の政権におられる方達は、高い支持率は、行政を公私混同しても何をしてもいいんだという緩み、あるいはおごりがあまりにも目に余ります。行政は中立であり、それは都政においても国政においても同じで、「私物化は許してはいけない」というのは、ここに来て私達が強く打ち出したいと考えています。

○森友学園問題・「国税庁長官に佐川理財局長」報道について

【IWJ・城石記者】
 答えづらいかもしれないが、佐川理財局長が国税庁長官に決まったことに関する感想というか、ご意見があったら伺いたい。

【代表】
 まだ報道の段階で、正式発表ではないと承知していますが、仮に本当であったら、一体、官邸の幹部公務員人事はどのようになっているのか、内閣人事局長である萩生田官房副長官は何をもって判断されたのかは国会でぜひ聞かせていただきたいと思います。
 一般的に考えて、森友学園問題があれだけ国会で大きな追及あるいは疑惑の解明のテーマになった時に一貫して、記録はない、記憶はない、あるいは財務省のソフトは一定期間が来たら(データが)自動的に消去されるというような、もう聞いていて非常に苦しい答弁をされた方。つまり、国民から疑惑のまなざしが向けられていることに対して、全て後ろ向きになって、まるで官邸を守るかのような答弁をされた方は、一般的には公僕として降格の対象だと思います。それを国税庁長官と昇進させる判断基準は、ぜひ聞かせていただきたいと思います。

○加計学園問題・公益通報者保護について

【産経新聞・奥原記者】
 加計学園問題について伺いたいが、以前、義家文科副大臣が、文科省の文書流出、証言流出について、文書を許可なく流出させた場合は国家公務員法違反に問われるという可能性に言及し、蓮舫代表の記者会見でも、公益通報者として保護すべきなのに処分の対象にする安倍内閣の姿は許してはいけないというふうにおっしゃった。
 一方で、古い話で恐縮だが、2010年の尖閣諸島沖の中国漁船の衝突事件の際に、ビデオを流出させた元海上保安庁職員の一色正春さんについて、この人は国家公務員法違反で送検されたが、当時官房長官だった仙谷由人さんが、ゆゆしき事件、徹底的に調べていかなければいけないと述べて、当時の民主党政権としては一色さんの行動を糾弾する動きに出られた。与党と野党という立場の違いはあるとは思うが、内部告発をめぐるこういった問題の整合性について、どういうふうにお考えになるか。

【代表】
 公益通報に関して、国家公務員の立場であるとか、その公益のあり方であるというのが、必ずしも今の法律では十分足りていないように思います。条文等を読ませていただいても。その部分で、これまでの私の会見の中でも、不備なところがあればしっかりと改正することを考えていくとして、実際に大串博志政調会長にもその指示は出しています。その部分で、今言われた部分のそごが生じないように、そういう立ち位置に立っていきたいとは思います。