党加計学園疑惑調査チーム(共同座長=桜井充参院議員、今井雅人衆院議員)は16日午後、国会内で会合を開いた。

 2015年6月5日付国家戦略特区ワーキンググループヒアリングの議事要旨に「議事内容を公開してよろしいか」との内閣府進行役からの提案に対して愛媛県の担当者が「はい」と応じていたにもかかわらず、議事内容が公開されなかった問題について、「公文書偽造だ」「つじつまを合わせてごまかせばよいという方針なのか」と出席議員から追及の声があがった。これに内閣府担当者は、「6月5日の発言をもとに(今年3月に)公表する時点で公表することの提案者の意向に沿った形で書いた」と明かした。桜井共同座長は、「正しく書いてないかもしれない」と指摘。「これは内閣府でやったことなので、この議事要旨を作った人。誰と誰がいつどこでどういう形で相談して、それについて誰が関わったのか次回までちゃんと持ってきて欲しい」と要求した。

 森友学園問題で、安倍昭恵総理大臣夫人付の職員だった谷査恵子氏が在イタリア大使館に異動になることが報道されたことについて、決定プロセスをただすと、外務省担当者は、「省内の内規に関わる問題なので答えは差し控える」などと詳細な説明を避けた。これに対して桜井共同座長は、「答えられないなら答えられない法律の根拠そしてその法律に従って外務省で内規が定められているはずだから示して欲しい。そうでなければ全てが外務大臣の責任になるから聞いている。任命権者は外務大臣。こういうことを言っていると全てが外務大臣の責任になる」と詳細な説明を求めた。

 今井共同座長は森友学園問題について「この問題はまだ終わっていない」と触れ、「新しい物証が出てきた。(土地売却価格交渉の)テープが。明らかにあれは(近畿財務局担当者)ご本人の声だろうと。たぶんあれは間違っていない。それに絡んでいたのは谷さんで、谷さんもそこに一定の関わりをしていたのは間違いない。ファクスがあるんだから。こういう環境のなかで内々示を出して、そのまま海外に赴任させるのは本当に政府として妥当かどうか。だから森友隠しだ、疑惑隠しだと言われてもしかたがない。そこの意識の問題だ」と疑惑の渦中にあるなかで、担当者の海外赴任を発令する政府の意識に疑問を呈した。