民進党の前原誠司代表は19日昼、奈良県橿原市にある近鉄大和八木駅前で、希望の党公認で奈良3区から立候補している前川清成候補と街頭演説を行った。

 前原代表は、「これから国会では働き方改革の議論が行われる。働き方改革といえば言葉はきれいだが、どう働かせるかという考え方だ。ある一定以上の給与をもらっている人には残業代を出さない。しかし残業時間は青天井というものだ。こういうことを許してはならない。こういう問題こそ前川さんに国会で国会で先頭に立って止めてもらわなければならない」と話し、前川さんを今度は衆院で国会に送ってほしいと訴えた。

 「これほど国会が馬鹿にされている、国民が軽視されていると思うことは初めてだ」と前原代表は述べた上で、「大臣が平気でうそをつく。役人が平気で情報を隠す。憲法には国民主権と書いてあるが、皆さんの代わりに代議士を代表として選び、国会で議論してもらう。その国権の最高機関の国会で、安倍総理の顔色ばかり見て情報を隠し嘘をつく、記録にない記憶にないを連発するようなことは、まさに民主主義の土台が壊されていることに他ならない」と指摘し、この選挙を安倍1強政治にノーを突きつける選挙にしなくてはならないと力を込めた。

 前川候補は、「安倍自民党のこれまでの5年間はどうだったか。特定秘密保護法は、安倍政権が返り咲いてすぐに強行採決を行った。その時の権力者に都合の悪い情報が隠されてしまったら民主主義は成り立たない。森友・加計問題と、安倍総理に都合の悪い情報は全部隠されてしまう。そしてその情報を隠し通した官僚は国税庁長官にまで出世してしまう。これが真っ当で正しい、私たちの期待を集める政治といえるのか。安保法も共謀罪も最後は数の力で強行採決された。こんな政治をこれからも続けていいのか」と問いかけ、この政治を変えるため、皆さんのあともう一歩のお力添えをお願いしたいと訴えた。